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強敵”とも”(愛すべき旧キットたち)、そして戦友(読者諸氏)へと捧ぐ・・・

現在、私はシェリル・リンのGot to be realを聴きながら、これを書いています。
まさに相応しい。

「はぁ~あっほーぉぉほっ!とぅーびーりぃ~る!!」

旧キット宣言を受けて始まったこのシリーズ。いよいよ独り逆襲のシャア祭りの最終回です。
ええ、本当に最後です。終焉です。クライマックスです。フィナーレです。
構想3ヶ月。実働半年。二つの季節を跨いでしまいました。

長かったようで短かった6年間~
って、そりゃ、小学校の卒業式だ。

ま、でも実際に作業していた身からすると、本当にこんな感じです。
本当は、
「すぐ終わるつもりが、長くなっちまった半年間」
なんですけどね。


最後の戦い

このキットの、このツーショットを見られる人は、日本広しと雖も、2807人くらいでしょう。

ブログを読み返していたのですが、逆シャア祭りの開始が2007/2/12らしいです。
今日が、2007/8/19。綺麗に半年ですね。

事の起こりは、逆シャアシリーズ再販の情報を得たことでした。第一次現役時代を卒業する時に作っていたシリーズだったので、そして唯一内容を知っているガンダムアニメだったので、作りたかったのです。
で、シリーズを揃えてしまいました・・・
これが2006年11月末。
そこから、Hi-ν発売の情報が次々出てきて、「こりゃ、Hi-νをトリとして、一気に作ったら面白そうだ」ってんで、年始早々にやろうと考えていました。
構想開始から考えると、10ヶ月近くかかったってことですか・・・。
フライルーさんの誘惑に負けて、開始が遅くなってしまいましたけどね。

最初は、Hi-νガンダムが発売するまでにシリーズを完遂させて、発売直後すぐにHi-νにかかるつもりで始めたこのシリーズでした。(まだ買ってないし、既に買うつもりもないけど)
が、意外や意外。時間がかかるではないか!!


ズラッと

この壮観を味わえるのは、日本広しと雖も、15人くらいでしょう。

どうしてこうなったのか?簡単に言えば、エアブラシを買ったからでしょうね。
やっぱり塗装をお手軽に、しかも綺麗にできるエアブラシってものは、圧倒的に模型のキャパを広げてくれます。
エアブラシさえあれば、理論上は何をしても帳尻を合わせられるってことですからね。

で、せっかく全塗装ができる環境になったのだから、色々とやってみたい。
できないしやり方は分からないけど、塗装だけじゃなく改造のノウハウも蓄積したい。
模型の世界を広げるために。

そう。このシリーズを始めた理由は、ノスタルジックな理由ともう一つ。実験台という意味もあったのですね。

MGなど高級なキットを改造するのは怖い。
だったら、ノウハウをまず蓄積しよう。そのために安いキットを作っていけばいいじゃないか。
元々格好悪いんだから、改造を失敗してもそれほど悪くはならないだろうし。
そこで蓄積した技術で、MGを作っていけばいいのではないか?

そういう建設的実験台という意味も込めて、このシリーズを開始したわけです。


戦友たちへ・・・

長かったようで永かった半年間

結果はどうだったのか?その判断は皆さんにお任せします。
個人的には、後のものほど、徐々に良くなっているとは思いますけどね。
それでも、ネットで見られる上手い人たちには圧倒的に敵いません。

きっと、そこは根性もあるでしょうが、ザックリと知識が足りないというのも大きいのでしょう。
ほとんどの人は模型雑誌を見て、それを参考に作っていますね。そこでノウハウを蓄積すると。
私のように、完全にゼロから自分で実験して行く人も余りいませんから。

ま、一番大きいのはセンスでしょうけど。


やっぱりでかい

そして、時代は200X年!!

MGという高級なキットをもっと楽しむために始めたこのシリーズですが、買い揃えた直後の年末から年始にかけて、ガンダムとは異質のキットたちに出会い、そこから様々な物を見聞きした結果、皮肉なことに、現在、私の中でガンダムという模型カテゴリーは、プライオリティがかなり低下してしまいました。

というのも、面白いデザインというものが出てきてないからなんですよね。
保守的な固定客に頼るガンダムですから、どうしてもデザインが変わっていかない。(変えると批判が集まる)
よって、飽きてしまうのです。
かつて、カトキハジメさんがこれに対して苦言を呈していたみたいですね。
「保守的なことばかりしていたんでは、ガンダムデザインは近親配合によって死んでしまう」
正鵠を射ています。

様々な知識を得た私にとって、ガンダムデザインとは、
○デザインの美しさ、根本的造形美の次元は、遥かにFSSのモータヘッドに及ばない。
○ディテールやメカっぽさは圧倒的にアーマードコアに及ばない。

そして模型的視野としては、
○造形的魅力は、バンダイ製キットに勝るものが沢山ある(デザインということではなく模型的再現という意味で)。

こんな風に変わっていきました。
もともとガンダムにこだわりも思い入れも「思い込み」もない私ですから、そういう世界観の変化(考え方によっては進化)は必然であったのでしょう。
同じようなものばかりでは飽きてしまいますからね。

そうはいっても、やはりロボットデザインのなかで大御所ともいうべきガンダムは偉大です。大きな存在だから、目立つ存在だから、否定され易いだけです。根本的にダメでは、決してありません。いいところだって沢山あるのです。
ただ、最近の(といっても明確な分水嶺があるわけでもないが)デザインがまったくズキンとこないだけなんです。
よって、かつてのデザインはやはり好きです。

Z・百式・Ex-S・ν
そして、サザビー。

おそらくこれからも出続けるであろうガンダムデザイン。個人的な表現で分かりにくいでしょうが、これが「悪い意味でのガンダム的デザイン」から離れることを望んでいます。
私の中では、悪いガンダムデザインの代表格がSEEDシリーズでした。話などまったく知りませんけども、デザインは見ていて本当に退屈なのでした。
勿論、格好いいと思う人も多くいるでしょうから、この言い方は申し訳ないと思います。
が、私がデザインに面白さをまったく感じなかったのは事実です。
格好よさも美しさも感じない。

なぜなのか?よく分かりませんけどね。
新しくガンダムに入った子たちにはSEEDがファーストインプレッションなのだから、それでいいのです。
「これは格好いい」と言う人がいて当たり前で、それはそれで正しいのです

新しく始まるガンダム00。これのデザインは最近のものと比較して結構いいとおもいます。
ガンダムの記号からなんとか離れようとしているので。
まだまだ顔が思いっきりガンダムなのが難点ではありますが、それ以外はがんばっていると思います。
ガンダムらしからぬディテールも脚に入ってますしね。まだ足りないわけですけど。
でも、エヴァンゲリオン的なシルエット、細身で手足がかなり長いプロポーションは、あまり好きじゃなかったりします。

ちなみに、知ってます?エヴァンゲリオンって、イスラム語の「エウ・アンゲリオン」から来ているんですね。・・・多分。
「よい知らせ」という意味で、そこからキリスト教などでは「福音」などと意訳しますね。

ま、私はエヴァンゲリオンを本当に知らないので(知っていることはキモオタがフィギュアで萌え萌えしているという不愉快な状態)、そこから作者の意図を理解できないわけですけど。

ま、ガンダムデザインの話は無駄なので置いといて・・・


半年かかったこのシリーズ。漸く完遂することができました。
当初、「俺は絶対に挫折する」。本気でそう思っていました。特にギラ・ドーガさんらへん。
あの辺りは本当にやばかった。ギラさんに無駄に時間がかかっているのも、おそらくそのモチベ減少が原因でしょう。

その後、これじゃいかんということで、サクっとリガ、ヤクト、アルパを作りました。
模型ってのは、やっぱりサクサク作っているときが一番楽しいです。

「格好よくしたいが、面倒は避けたい」

常にこういったもののせめぎ合いなのでしょうね。模型って。
古いキットを作っていると、本当に実感します。

最近の、造形的にも構造的にも優れているキットは素晴らしい!!

わざわざ弄る必要もないほどに格好いいし、作る側がなるべくストレスを感じないで済むような構造になっていますものね。
バンダイを筆頭に、メーカーさんの研究心には感謝です。

ざっと、半年の歴史をおさらいしてみましょうか。

○第一弾・ジェガン
上腕回転軸追加と股関節をボールジョイントに替えた以外は、完全に素組み。
初エアブラシ。早速グラデを実験してみる。が、塗装そのものが下手すぎて、いまいち実感できない。

○第二段・ギラドーガ
モチベの危機

股関節BJ化・股関節を後ハメ化・腿延長・膝短縮。
パテでの整形の大変さの片鱗を味わう。
塗膜があまりにも簡単に剥がれる。後日、サフの舞い上がった粉(吹き付けたものではなく)が付着し、塗膜の剛性を阻害していることに気が付く。
以降、サフ後に必ず洗うようにする。
塗装方法は、ジェガンさんと同じ。
両脚の長さが変わってしまい、シークレットシューズで誤魔化す。

○第三段・リガズィ
MGよりも幾分増しな顔。
股関節BJ化のみ。顔も少し削ったけど。
腿の短さと膝下の長さが気になったが、後にそれも格好よく見えてきた。
黒が少なかったため、下地に黒鉄色を使う。
墨入れ最中にエナメル溶剤が原因不明の転倒。結構綺麗に塗装ができたのに、全体的に黒っぽくなってしまった上に、膝関節が割れる。

○第四段・ヤクトドーガ
股関節BJ化(流石にこの作業に飽きる)。
上腕回転軸を追加したかったが、構造レベルの問題ではなく設計レベルの問題で、パーツ新造をしない限り不可能だと悟り、断念
腰アーマーを延長。これ以外は素組み。
初のメタリックグロス塗装。非常に楽しかった。
いまだ輝きは衰えていないようにも感じるが・・・。ほとんど毎日見ているから、分からないだけ?
脹脛のフレアをハイコンプロっぽくしたかったが、三次曲線をパテで整形するという難易度の高さから断念(こればっか)。

○第五段・アルパアジール
簡単かと思いきや、構造があまりにも古く、辟易したキット。
完全に素組み。
腰アーマーのバーニアを簡単にディテールアップし、肩にプラバンを張り付けたのみ。
首のディテールはサボりすぎだ、バンダイさん。
今までで一番綺麗に塗装ができたと思った。

○第六弾・νガンダム
好きなデザインなので、ちょっと真面目に弄ろうと思った(が、あの程度)。
フェイスを少し削った。
肩バーニアもディテールアップパーツを張り付ける。
膝下を幅増し。それに伴う改修で、膝バーニアの新造、脹脛スラスターの取り付け構造を作る。
初めてまともな黒下地の塗装をする。
お陰で、かなり暗い色彩になってしまった。グラデも強すぎ。
が、個人的には結構満足した。

○第七段・サザビー
一番好きなMSデザインと言ってもいいものなので、頑張るつもりだったが・・・
あまりの大変さに、かなり疲れた
弄ったところは・・・
顔。原型をあまり留めていない。
首、原型を削っただけ。
胴体。乳首のエッジ出し。胸の幅つめ。腰前アーマーの切り離しと固定基部新造。横アーマーの形状変更。
上腕。回転軸追加。
腿。これも回転軸追加。
膝下。変な穴を塞ぐ。膝のエッジ出し。あとはちょっと削っただけ。
あとは、各所凹凸モールドを若干追加。プラバン貼り付けは失敗だった。筋彫りも下手すぎ。
本当は、肩を前後にもう少し薄くしたかったが、上腕固定などのすり合わせが大変だったので、断念
脹脛フレアももっと大袈裟に(上のハイコンプロヤクトと同じで)したかったが難しく、断念
ついでに、膝下のディテールアップもしたかったが、何にも思いつかず、断念
胸の突起ももっとシャープにしたかったが、~(中略)断念
ヘルメットの上下幅を詰めたかったが(略)、断念
整面をもっと綺麗にしたかったが、モチベの限界から、断念
断念ばっか!!この根性なしめ。
全部やったら、倍はかかったでしょうね、時間が。

ザックリと半年の歴史でした。
人あるところに歴史あり。そういいますね。が、こうもいえるのではないでしょうか?

模型あるところに歴史あり

作った本人しか分からない思い入れ。拘り。苦楽。そして自己満足。
こういったことが、模型の楽しさですよね。

まとめとして、今回学んだこと。

○ラッカーは塗膜が強い
当たり前ですが、ちょっと爪があたったくらいでは、塗膜は剥がれません。
当然、マスキングテープによって荒らされることもないし。
ただ、やっぱりエナメル塗料でも冒されるようですね。サザビーさんの足裏で実験したのですが、アクリルよりは圧倒的に耐久力はあるものの、やはり溶けます。
注意しましょう。

○テープの端っこにイガイガがあると、剥がす時に塗膜が持っていかれる
塗膜の厚さそのものもあるのでしょうけどね。
やっぱりテープを切るときは、新しい刃に替えた方がいいです。
これはアクリルにはなかったことなんですけど、塗膜が硬く、粘りがラッカーは劣るってことなんでしょうね。

○発色は勝る
これも当然です。

○シャドウでも発色は悪く感じるようになる
錯覚なんでしょうが、暗い部分があるとそう見えるようです。

○下地にメタリック塗装をしておくと、面白い質感になる
これ、もう少し研究していこうと思います。


さて、終局への宴。そろそろ終わりです。

これ以降、こういった試みは多分しません。モチベが続きません。

シリーズ完遂するまで、他のキットには目もくれない!!

これは辛いです。作りたいキットに触れない日々。
これは積みが沢山あるので、これからも同じですが・・・。
が、旧キットは沢山あるので、これからも作っていきます。
といっても、これ以降の旧キットは、逆シャアシリーズよりも新しい時代の物ですが。
これらのキットを見ていけば、ガンプラがどう進化してきたのか、よく分かると思います。

現役時代のトリを飾った逆シャアシリーズ。(ちょっとポケ戦も作ってましたけど)
そこからもう一度リスタートして、私が作ったことのない、が旧キットと分類されてしまうガンプラを、時代順に作っていきたいと思います。
何度もいいますが、一気にはやりませんよ
この半年間。本当にモチベとの戦いでしたから。
最後のサザビーの時なんて、「HGUC化?」見たいな情報まで舞い込んできて・・・
ま、今ではHGUC・サザビーが楽しみではありますけどね。

このあとは、ずっと作りたかったシリーズ。アーマードコアに突入する予定です。
ACをメインに制作し、その裏で(接着待ちの時間などを利用して)気楽に旧キットガンプラを作っていこうと思っています。逆シャア以降は、構造的にも楽なキットが多いですから。

アーマードコアにしても、一気に、それも全部を作るわけでもないです。
その時に作りたいキット。これを優先させた方が、精神衛生上よいことだと思いますから。

さて、文字地獄終了。
終局への宴も終了。

今までお付き合いくださって、ありがとうございました

私は暫く模型休暇をとって、完成したキットを眺める日々を送りたいと思います。
すぐに作り始めるでしょうけどね。一週間くらいはやすもっかな。
ブログ更新はしようとは思っていますけど。


では、独り逆襲のシャア祭り・・・

FIN!!

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おめでとうございます!
ついに完遂ですね!

ニューガンも好きな配色でしたが、
今回のサザビー、ヤヴァいくらいにカッコイイです。
パチ組みのときとくらべると、とてもセクシーなメカになったと思います。

シャアの熱き名言と名シーンが滲み出て来ますね。

ギラ・ヤクトド-ガ、アジール、ジェガン、ニュー、そしてサザビー・・・
改めて考えると、どれも旧キットから始められたのですね。
やはり弄り方次第で、キットは化けるんですね・・・。最近のキットばかり手をつけてしまっている自分にとって、良い勉強にさせて頂きましたm(_ _)m

お疲れ様でした!!
コスオルモス URL 2007/08/19(Sun)01:39:24 edit
ありがとうございます
いつもながらコスオルモスさんの暖かいお言葉。本当に心に染みわたります。
こんな風に言って貰えると、頑張った甲斐があったと感じられますね。

このシリーズ。サザビー以外はそこそこいいデキなので(ハイコンプロと比べちゃうと流石に厳しいですが)、振り返ってみればほとんど素組みなんですけどね。
最後のサザビーはトリに相応しい強敵でした。
といっても、やりたかったこと全部をできたわけでもないんですが。

まとめでも書いてますけど、全部やろうとすると3ヶ月くらいかかってしまいそうで・・・。
作りたいキットがかなり溜まってしまった現状では、とてもじゃないですが我慢できませんでした。
フルスクラッチまでこなしてしまうコスオルモスさんの根性には、頭が下がります。

モチベの関係でできなかった部分は、HGUCでリニューアルされるであろう(是非して欲しい)サザビーさんにぶつけることにします。
デキが良すぎて弄るところない、なんてことになれば楽なんですけどね。

現在、かなりおなか一杯の私ですが、すぐに衝動に駆られて次のキットを始めることと思われます。
いよいよ、お馴染みACです。記念すべきACの一体目の予定は・・・アレかな、やっぱり。

これからもチンタラ作っていくとは思いますが、よろしくお願いしますね。

ではでは。
【2007/08/19 12:50】
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