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救国の英雄 降臨 ! !



今日のスピットファイアMK.Iのお時間です。

完成いたしました。スピットMK1。
二機同時進行は、やはりデカールがキツイ。精神的にキツイ。

まずはグルっとウォークアラウンド。










単発の大戦機の72程度なら、二機同時進行はかなり楽です。
色が違うと物凄く面倒になるので、それは別に作ったほうがいいのでしょうが、今回のように基本的には全く一緒で、デカールだけ違うというのであれば、二機同時進行は合理的ですね。

これからも、スピット72を作るときは、同時進行でやろうっと。

タミヤとエアフィックス。基本的に同じ機体をキット化しているはずなのに、結構違うのですね。
72モスキートの時も感じましたが、今回はより色濃く、メーカーの違いを感じました。

私のような素人に一番分かり易いのが、モールドの質。
タミヤは細いのですが充分な深さで、個人的には一番好きな質。
対してエアフィックスは、太めでありながら、さらに深い。オマケにモールドのエッジもあまり立っていないと。

この違いは塗ってしまえばわからないかと思っていたのですが、意外とわかります。
比べてみているからかもしれませんが、エアフィックスのモールドは、かなり自己主張が強いです。

それ以外には、以前にも書きましたが、胴体の太さの違い。
どっちが正しいのか、私にはわかりません。
が、どちらかというと、私は細い方が好みです。
スケールモデルもキャラクターモデルのように作っている私には、その程度の判断基準しかありません。

あと面白かったのは、プロペラ。
エアフィックス版をMK1の初期型。タミヤ版を後期型として作ったわけですが、プロペラが2翅だと、やはり貧弱さを感じますね。3翅の方が力強く、バランスもいいと思います。

キット評としては、フォルムにこだわりがあったり、2翅ペラのごく初期型スピットを作りたいというのでなければ、タミヤ版の方がいいと思います。
細部はタミヤの圧勝ですし、作りやすさもやはりタミヤです。
なにより、エアフィックス版は入手しづらいのが難点。初版再販の時に予約しておかないと、後で買うのは難しいですからね。




フォルムの違い。分かりますかね?

あと、折角下地黒の有無で塗り分けたので、違いを確かめてみましょう。




写真だと下面はハッキリと分かっても、上面はあまり分からないですね。
が、実物を見ると、だいぶ違いがわかります。

下地の有無ではなく、これはグラデーションの有無が大きな違いを生んでいるだけという気もしますが、ともかく下地黒からのグラデが塗装には効果的だと分かったので、面倒ではありますが、私はこれからもこうやっていきます。

さて、あとは適当に画像を載せます。












やはり、スピットはいい。
今回作ったのは、スピットの前期型、機首の短いマーリンスピットです。ショートノーズ・スピットと、個人的には呼んでいますが、そんな呼称があるのでしょうか?
そういえば、グリフォンにもショートノーズとロングノーズがあるんでしたね。ショートノーズ・グリフォンはMK12とシーファイアMK15と17くらいで少ないですが。

以前作ったハセガワ版のMK9と比較してみると、かなり機首に違いがありますね。
カウルの部分だけでも違う上に、スピナの部分でも少し違います。
なので、後期のロングノーズ・マーリンの方が機首がスッキリと長くて、スピットのシルエットの美しさを更に際立たせているように感じます。

最初に作った72のハセガワ版スピットは下手くそすぎるし、次に作ったやつは上手に出来たんだけどプレゼント用だったから手元にないし。
後期マーリンをちゃんと作って手元に置いておきたい。
ハセガワさん。72スピットを再販してください。
スピット2機コンボなら納得できるのですが、それ以外のとコンボになると、無駄にお高い上に対して欲しくもないキットを抱えることになるので困るのですよ。

バトルオブブリテンのライバル同士。



こうやって、並べたいのですよ。ヨーロッパ戦線の機体を。
その為に、一つのシナリオに沿って作っているわけです。

さて、ここで少し薀蓄をば。

ドイツがBf109E型を開発し、実践に投入したとき、それはまさに世界最強の戦闘機でした。
近代戦闘機としてのスタンダード。すなわち、低翼単葉。金属フレーム。それを実現した最初期の機体です。
しかし、それと時をほとんど同じくして、量産が始まった機体がありました。
それがスピットファイアMK1ですね。

大陸におけるドイツの侵攻に対してイギリスはハリケーンを出した程度で、スピットを温存しました。
自国を守る戦力を減らさないためだったのでしょうか?
ともかく、大陸を蹂躙したドイツは、やがてドーバー海峡の先にいるイギリスに攻め込んできました。

この時のドイツの主力がBf109E。
迎え討つはなんとか生産ラインが上手く稼働し始めたばかりのスピットMK1。
数は圧倒的にスピットが不利でした。
が、Bf109Eのイギリス上空における滞空時間の短さや、イギリス空軍による航空隊の効率的な配置、イギリスが誇るレーダー網による正確な激撃退性によって、一進一退となりました。

この時、急降下速度と急降下加速力でBf109Eが勝り、ロール、旋回性と攻撃力でスピットが優っていました。
高速性を追求したBf109は、初期には機銃を3つしか搭載していなかったのですが、打撃力不足のため、翼に2つ追加していました。
しかも直噴エンジンだったため、急降下のマイナスGがかかってもエンジンがキチンと動き、その加速力も相まって、後ろを取られた時に離脱がしやすかったのです。

スピットは機銃こそ8つもあり、打撃力は充分でしたが、急降下のマイナスGがかかると、エンジンへの燃料の供給が一時的に断たれてしまうため、駆動力が途絶え、急降下で離脱するBf109Eを捕まえることができませんでした。

このマーリンエンジンの特性は、60系ができるまでスピットの頭を悩ませる欠点となり、ついてまわることになります。

特性は一長一短。
しかし総合力は五分。

勝敗を決めたのは、ヒトラーの判断ミスでした。
ベルリンが爆撃されたことに対して、このオジサンはオカマのごとき感情むき出しの反撃に出ます。
それまでルフトバッフェは、イギリスの航空基地を集中して攻撃を加えていました。
正しい戦略です。
が、オカマちゃんヒトラーは、激昂したことで戦略戦術など無視して、ただ仕返ししてやろうと決意しました。

結果、ロンドンに攻撃する方針に変わり、このお陰でRAFは機体の損耗を抑え、尚且つより効果的な迎撃に集中することができるようになったのです。

ドイツは、というよりもヒトラーは、この手の誤りを山ほどします。
こんな奴が最高指揮官だったことを考えると、あそこまで粘ったドイツ軍は本当に健闘したのだと思います。

そんなこんなでバトルオブブリテンは、事実上イギリスの勝利となります。
その後も散発的なイギリス本土への攻撃はありますが、どれもヤケっぱちといった感じです。

バトルオブブリテンでドイツを押し返した主役たる機体がスピットMK1とMK2でした。
総合力で五分だったことに危機感を感じたルフトバッフェは、スピットの機体性能を超えるため、Bf109Eを更に洗練させた新型の開発を急ぎます。
そしてできたのが、Bf109F型。フリードリヒでした・・・。

薀蓄の続きはBf109Fを作ったときにでも。

そんなわけで、今日のスピットファイアMK1はお仕舞い。

では。

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