その女の子が信じてくれたなら、ドロボウは空を飛ぶことだって、湖の水を飲み干すことだってできるのに
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期間:11/12~11/29。チンタラしすぎ。
点数:7点
寸評:塩野さん。悪い癖が出てきてますよ。注意。
ハードカバーは、12月15日に出る15巻をもって、完結ですな。
長かったねえ。15年の歳月は。最後までいってよかった。
著者も結構いいお年ですから、未完なんかに終わったら、俺泣くよ。
隆慶一郎でも泣いた。吉川英二でも泣いた。
ついに完結することですし、文庫版の発行速度もバリ5に上がって欲しいですね。毎月1集刊行ではなく、毎日くらいで。
そうすりゃ、2ヵ月後には、俺もカタルシスを得られる。
ってか、ふと思ったんですが、15年前って、大体俺が第一次ガンプラ時代を卒業した時期じゃねえ?
うお!!こんなところにも繋がりが・・・・ねえか。勝手な思い込みですな。
一般的に5賢帝というが、この本では最初の賢帝ネルヴァは前の巻の最後に納められていて、この集はトライアヌスから始まっています。
文庫では上・中・下の3冊に分けられています。
1冊目がトライアヌス。
2冊目から3冊目半ばまでがハドリアヌス。
3冊目後半がアントニウス・ピウスという構成です。
東洋では一番知名度が高い賢帝であるはず(?)の哲人皇帝、マルクス・アウレリウスは入ってません。
著者独特の史観でこうなったそうです。
ま、一般的な学説なんぞに捉われる必要などまったくないので、自分勝手な分類は大賛成です。
学問としての歴史なぞ、所詮は想像と推測の積み重ねでしかないですからね。
で、内容ですが、ローマの最盛期といわれる時代を書いています。
綺麗にまとめられていて、非常に読みやすく面白いです。
こいつらは一体何をしたのか?それが一読するだけでスッキリ分からせてくれるわけですから、たいした構成力です。
また、それぞれ必要と思われる箇所には図が入っていて、より理解し易くなっています。
が、ちょっと著者の悪い癖が出始めていますね。思い入れとか思い込みとか感傷とか(とても女性的な価値観でのってこと。ま、女性なんですけど。著者)、そういったものが多々みられます。
この人、これが多くて他の作品は好きになれなかったんですよ。
ま、この辺は自分なりに排除するなりしていけばいいんですけどね。
さらに、視点を皇帝に当てすぎかな?
まあ、まったく知らないで言ってるんですが、例えばずっと前の集、「勝者の混迷」とかの場合、色んな人のいろんな立場を書いていたので非常に面白いんですよ。
が、この集は皇帝の視点のみなので、いまいち広がりに欠ける。実際にこの時代は、グラックス兄弟みたいに面白い元老院階級の人間がいなかったのかもしれませんし、いても書くと無駄にページが増えるだけだったのかもしれません。
ちょとしたエピソードなら、他の人の視点も書いてますけどね。
歴史って、権力者の視点から見るより、それより一段、あるいはずっとしたの庶民とかの視点から見た方が面白かったりするんですよ。
例えば戦国時代です。
司馬遼太郎を始めとする、つまらない作家はみんな、大名の視点からしか歴史を書かないんです。それも、糞つまらない情報小説という書き方で。
が、隆慶一郎は、それを覆した書き方をしてくれたんですよね。道々の者とか、そういう視点から歴史を再構築して、さらに情報ではなく、主人公の行動を主体に書いてくれたんです。
だから、破格に面白かったわけです。
そういう意味で、もう少し別の視点からも書いてくれると面白かったんじゃないかと思います。
が、これはローマの歴史の叙述なので、これを要求するのは見当違いですね。
面白さや深みという点では、これ以前の集の方が勝っていると思います。
大量にある情報を徹底的に推敲して書いている感じで、密度が濃かった。
しかし、この集は少しばかり情報は少ないのか、ちょっと無理している箇所がありますね。
でも、充分面白いです。
相変わらず、この集から読んでもサックリ理解できるので、とてもお勧めです。
なぜ、ローマ人だけが1000年の繁栄を謳歌することができたのか?
著者の命題は常にそこにあるわけです。最初から最後まで、これを意識して書いているのです。
中国の歴史書、十八史略とか読めば分かりますが、大体一つの体制の寿命って300年が限界なんですね。
日本でも、鎌倉、室町、江戸幕府。全部300年ほどですよね。
しかし、ローマは1000年もった。
なぜか?
どんなに長い文章を書いていても、常に命題から逸れずに書けるってのは凄いことですね。
点数:7点
寸評:塩野さん。悪い癖が出てきてますよ。注意。
ハードカバーは、12月15日に出る15巻をもって、完結ですな。
長かったねえ。15年の歳月は。最後までいってよかった。
著者も結構いいお年ですから、未完なんかに終わったら、俺泣くよ。
隆慶一郎でも泣いた。吉川英二でも泣いた。
ついに完結することですし、文庫版の発行速度もバリ5に上がって欲しいですね。毎月1集刊行ではなく、毎日くらいで。
そうすりゃ、2ヵ月後には、俺もカタルシスを得られる。
ってか、ふと思ったんですが、15年前って、大体俺が第一次ガンプラ時代を卒業した時期じゃねえ?
うお!!こんなところにも繋がりが・・・・ねえか。勝手な思い込みですな。
一般的に5賢帝というが、この本では最初の賢帝ネルヴァは前の巻の最後に納められていて、この集はトライアヌスから始まっています。
文庫では上・中・下の3冊に分けられています。
1冊目がトライアヌス。
2冊目から3冊目半ばまでがハドリアヌス。
3冊目後半がアントニウス・ピウスという構成です。
東洋では一番知名度が高い賢帝であるはず(?)の哲人皇帝、マルクス・アウレリウスは入ってません。
著者独特の史観でこうなったそうです。
ま、一般的な学説なんぞに捉われる必要などまったくないので、自分勝手な分類は大賛成です。
学問としての歴史なぞ、所詮は想像と推測の積み重ねでしかないですからね。
で、内容ですが、ローマの最盛期といわれる時代を書いています。
綺麗にまとめられていて、非常に読みやすく面白いです。
こいつらは一体何をしたのか?それが一読するだけでスッキリ分からせてくれるわけですから、たいした構成力です。
また、それぞれ必要と思われる箇所には図が入っていて、より理解し易くなっています。
が、ちょっと著者の悪い癖が出始めていますね。思い入れとか思い込みとか感傷とか(とても女性的な価値観でのってこと。ま、女性なんですけど。著者)、そういったものが多々みられます。
この人、これが多くて他の作品は好きになれなかったんですよ。
ま、この辺は自分なりに排除するなりしていけばいいんですけどね。
さらに、視点を皇帝に当てすぎかな?
まあ、まったく知らないで言ってるんですが、例えばずっと前の集、「勝者の混迷」とかの場合、色んな人のいろんな立場を書いていたので非常に面白いんですよ。
が、この集は皇帝の視点のみなので、いまいち広がりに欠ける。実際にこの時代は、グラックス兄弟みたいに面白い元老院階級の人間がいなかったのかもしれませんし、いても書くと無駄にページが増えるだけだったのかもしれません。
ちょとしたエピソードなら、他の人の視点も書いてますけどね。
歴史って、権力者の視点から見るより、それより一段、あるいはずっとしたの庶民とかの視点から見た方が面白かったりするんですよ。
例えば戦国時代です。
司馬遼太郎を始めとする、つまらない作家はみんな、大名の視点からしか歴史を書かないんです。それも、糞つまらない情報小説という書き方で。
が、隆慶一郎は、それを覆した書き方をしてくれたんですよね。道々の者とか、そういう視点から歴史を再構築して、さらに情報ではなく、主人公の行動を主体に書いてくれたんです。
だから、破格に面白かったわけです。
そういう意味で、もう少し別の視点からも書いてくれると面白かったんじゃないかと思います。
が、これはローマの歴史の叙述なので、これを要求するのは見当違いですね。
面白さや深みという点では、これ以前の集の方が勝っていると思います。
大量にある情報を徹底的に推敲して書いている感じで、密度が濃かった。
しかし、この集は少しばかり情報は少ないのか、ちょっと無理している箇所がありますね。
でも、充分面白いです。
相変わらず、この集から読んでもサックリ理解できるので、とてもお勧めです。
なぜ、ローマ人だけが1000年の繁栄を謳歌することができたのか?
著者の命題は常にそこにあるわけです。最初から最後まで、これを意識して書いているのです。
中国の歴史書、十八史略とか読めば分かりますが、大体一つの体制の寿命って300年が限界なんですね。
日本でも、鎌倉、室町、江戸幕府。全部300年ほどですよね。
しかし、ローマは1000年もった。
なぜか?
どんなに長い文章を書いていても、常に命題から逸れずに書けるってのは凄いことですね。
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