その女の子が信じてくれたなら、ドロボウは空を飛ぶことだって、湖の水を飲み干すことだってできるのに
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先日、スピットファイアが完成したとき、私は3年ぶりのキット完成の喜びの最中、鉄則を忘れておりました。
己のことは黙して語るなかれ。
この鉄則をてっきり忘れてしまったお陰で、面倒な自体を招き寄せてしまいました。
会社には飛行機好きのオジさんがおりまして、よく無料で印刷できる飛行機のペーパークラフトなどを作っている人がいます。
プラモデルはむつかしくて作れそうにないと言っていました。
随分と以前から、私が模型趣味だとは会社の人には言ってあるのですが、スピットの完成の喜びで鉄則を忘れた私は、完成したキットの写真をみせびらかし自慢してしまいました。
まあ、仲がいいのでオジさんも喜んで見てくれました。
問題はこのあとです。
「やっぱりプラモデルはペーパークラフトとは全然質感が違うなあ。
凄く本物っぽいもんなあ。
俺にも作ってくれんかね?」
いやー!!!
とは言えません。
咄嗟に笑顔を作り、
「いいですよ!!」
といいました。
ああ~、やはり己のことをひけらかすと良い事はないと思いました。
作りたいキットが沢山あって、でもなかなか作る時間も取れなくて、一ヶ月かかってやっと完成させたのに、今度は頼まれものかあ。
正直、ゲンナリしてしまいました。
おそらく模型をちゃんと作ったことのない人なので、模型を一つ作ることの労力と時間のことをわからないのだろうと思います。
ただ、無邪気に俺も欲しいなあと思っただけでしょう。
気持ちはわかります。
ゲンナリしたのと同時に、むしろ喜んで作ってやらねばと、すぐに思い直しました。
なぜなら、このオジさんはあと数ヵ月で定年退職なのです。
随分と以前から、オジさんの退職記念になにかプレゼントしてあげたいなあと思っておりました。
飛行機好きという共通点があったので、なにか模型を作ってあげればいいかなあとも、実は考えていたのです。
ですが、オジさんの好きな機体が今ひとつわかりませんでした。
随分と前に「F-4ファントムが好きだ」と言っていたので、これを作ってあげようかあとも思いました。
しかし、「最近ではプロペラ機はいいなあ」とも言っており、結局なにが一番好きなのかわかりませんでした。
そんなこんなで、キットをプレゼントするのはやめようかなと思っていた矢先の出来事だったのです。
気持ちを切り替え、
「どの機体がいいですか?」
と聞くと、
「俺、双発機が好きなんだよ」
と言い出しました。
うわー、それは辛いかも。このオジさん、でかいの好きだしなあと思いました。
が、取り越し苦労で、
「でも、サイズがでかいと、飽きるのも早いんだよなあ。月光なんていいと思うんだけど、いいのある?」
と質問され、
「月光だと、タミヤが出している1/48がありますね。するとサイズが35cmくらいになります」
「うーん。それだとちょっと大きいなあ。20cmくらいがちょうどいいと思うんだけど」
「それでしたら、1/72ですね。月光の1/72は・・・ちょっといいキットがあるか知らないです」
「別に月光でなくてもいいよ。何かいいのあるかね?」
「そうですね、双発機好きなら、モスキートなんてどうですか?」
「あ!モスキート好き。映画で見たよ。モスキート。モスキート爆撃隊ってやつ。モスキートいいなあ。それがいいや」
ここで私はなぜか変な勘違いをします。
モスキートと言えば、タミヤ1/48という頭がまずありまして、なぜかタミヤは1/72で出していないと、おかしな思い込みをしてしまったんです。タミヤのサイトで見たことあったのに。欲しいと思ったのに。欲しいキットなんて星の数ほどあるからでしょうか?
「モスキートの1/72なら、ハセガワしか出していないのですが、現在生産休止中です。ただ限定版としてスピットと2機セットのコンボキットならこの間出てましたよ。・・・これです。どうですか?」
「うん、これがいいや。これ、頼むよ」
うわー、これはちょっときついな。
ついこの間スピットを作ったばかりなのに、またスピットかよ。
しかも、モスキートと同時進行かよ。
考えてみれば、3年間の休止の前、最後に作ったのも1/72スピットだったし、再開は1/48で、また1/72スピット。モスキート付きで。
きついな。主に精神的に。
が、自分で提案した以上、責任をもってやるしかありません。
早速その場で注文。
ハセガワが2014年末に出した、オーバーロード作戦のコンボキットです。
んで、自宅に帰って、改めてモスキートのキットを調べ始めます。主に、製作の工程を考えるためでした。
そして、私も実はモスキートが好きで、モスキートが欲しい、作りたいと思っておったわけです。
なので、どうせならタミヤのキットを買って同時進行で作ってみっか!と自殺的なことを考え、勢いでタミヤ版1/48を注文。
しかもそのあとに自分の不注意とアホさ加減を思い知らされます。
タミヤも1/72を出していた!!!
そうだよ。出していたよ!
なぜ俺は忘れていた!
かつて迷ったじゃないか!72と48のどっちがいいのかなあって!
それをなぜ俺は忘れていたのか?
馬鹿なのか!阿呆なのか!
俺!死ね!俺!
そこで、プラスに考えようとなんとか自分の心を引っ張り、どうせ同時進行で作るのなら、同じスケールの方が面白いよな。違いもよくわかるしと考えた挙句、さらなる泥沼に。
72を注文して、一旦48をキャンセルしようと思ったら、既に48は発送準備に入っており、キャンセルできなくなっておりました。
最近、アマゾン早いんですよね。
お陰で、無駄にモスキートを48と72両スケールで揃えることとなってしまいました。
まあいいさ。
まだ私は前向きに考えようとします。
だって、こうすれば、タミヤとハセガワの72を比較できるだけでなく、同じタミヤの48と72をも比較できるじゃないかと。
確かに、スケールモデルの楽しみの一つとして、異なるメーカーで同じ機体の比較をすると言うのもあります。
が、これはいかにもやりすぎ。
モスキートは好きですが、そこまでアレやコレやとキットを揃えるほどじゃありません。
結局、頭よりまず腰が動いてしまう性分のせいで、無駄な出費をしてしまった私です。
よく考えて、よく調べれば、オジさんのプレゼントでスピットまで作る必要はなかったのになあ。
しかも、コンボキットは無駄に高いし。
というか、ハセガワのモスキートは、タミヤに比べて高いし。
はぁ~。
しかも、この3つのキットをなに?あと2ヶ月で作る必要があるって?
きついだろ。俺、ただでさえ手が遅いのに。
やりますよ。気合で。
そんなわけで、本来ならハーディガンを作るターンなのですが、予定を変更してモスキートを作ることになりました。
次回から作り始めます。
ちなみに、次にタミヤが出す1/32シリーズはなんと、モスキートだとか!
嬉しい半面、不思議な因縁ですな。
買うとしてもまだ予定だったモスキートを急な事情で作り始めた途端、タミヤが新作で出すなんて。
タミヤさんにお願いです。
しつこいですが、そろそろ1/32シリーズで、グリフォン・スピットを出してもらえませんか?
できれば、バブルキャノピーで。
できれば、二重反転プロペラで。
あ、それはシーファイアか。
まあ、五翅ペラでもいいですけど。
そして、Bf109F型も出してもらえませんか?
今、一番私が期待しているシリーズが、タミヤさんの1/32エアクラフトシリーズなんですよ。
是非!
お願いいたします!!
俺がグリフォン・スピットを作り始めれば出してくれるかな?
では。
己のことは黙して語るなかれ。
この鉄則をてっきり忘れてしまったお陰で、面倒な自体を招き寄せてしまいました。
会社には飛行機好きのオジさんがおりまして、よく無料で印刷できる飛行機のペーパークラフトなどを作っている人がいます。
プラモデルはむつかしくて作れそうにないと言っていました。
随分と以前から、私が模型趣味だとは会社の人には言ってあるのですが、スピットの完成の喜びで鉄則を忘れた私は、完成したキットの写真をみせびらかし自慢してしまいました。
まあ、仲がいいのでオジさんも喜んで見てくれました。
問題はこのあとです。
「やっぱりプラモデルはペーパークラフトとは全然質感が違うなあ。
凄く本物っぽいもんなあ。
俺にも作ってくれんかね?」
いやー!!!
とは言えません。
咄嗟に笑顔を作り、
「いいですよ!!」
といいました。
ああ~、やはり己のことをひけらかすと良い事はないと思いました。
作りたいキットが沢山あって、でもなかなか作る時間も取れなくて、一ヶ月かかってやっと完成させたのに、今度は頼まれものかあ。
正直、ゲンナリしてしまいました。
おそらく模型をちゃんと作ったことのない人なので、模型を一つ作ることの労力と時間のことをわからないのだろうと思います。
ただ、無邪気に俺も欲しいなあと思っただけでしょう。
気持ちはわかります。
ゲンナリしたのと同時に、むしろ喜んで作ってやらねばと、すぐに思い直しました。
なぜなら、このオジさんはあと数ヵ月で定年退職なのです。
随分と以前から、オジさんの退職記念になにかプレゼントしてあげたいなあと思っておりました。
飛行機好きという共通点があったので、なにか模型を作ってあげればいいかなあとも、実は考えていたのです。
ですが、オジさんの好きな機体が今ひとつわかりませんでした。
随分と前に「F-4ファントムが好きだ」と言っていたので、これを作ってあげようかあとも思いました。
しかし、「最近ではプロペラ機はいいなあ」とも言っており、結局なにが一番好きなのかわかりませんでした。
そんなこんなで、キットをプレゼントするのはやめようかなと思っていた矢先の出来事だったのです。
気持ちを切り替え、
「どの機体がいいですか?」
と聞くと、
「俺、双発機が好きなんだよ」
と言い出しました。
うわー、それは辛いかも。このオジさん、でかいの好きだしなあと思いました。
が、取り越し苦労で、
「でも、サイズがでかいと、飽きるのも早いんだよなあ。月光なんていいと思うんだけど、いいのある?」
と質問され、
「月光だと、タミヤが出している1/48がありますね。するとサイズが35cmくらいになります」
「うーん。それだとちょっと大きいなあ。20cmくらいがちょうどいいと思うんだけど」
「それでしたら、1/72ですね。月光の1/72は・・・ちょっといいキットがあるか知らないです」
「別に月光でなくてもいいよ。何かいいのあるかね?」
「そうですね、双発機好きなら、モスキートなんてどうですか?」
「あ!モスキート好き。映画で見たよ。モスキート。モスキート爆撃隊ってやつ。モスキートいいなあ。それがいいや」
ここで私はなぜか変な勘違いをします。
モスキートと言えば、タミヤ1/48という頭がまずありまして、なぜかタミヤは1/72で出していないと、おかしな思い込みをしてしまったんです。タミヤのサイトで見たことあったのに。欲しいと思ったのに。欲しいキットなんて星の数ほどあるからでしょうか?
「モスキートの1/72なら、ハセガワしか出していないのですが、現在生産休止中です。ただ限定版としてスピットと2機セットのコンボキットならこの間出てましたよ。・・・これです。どうですか?」
「うん、これがいいや。これ、頼むよ」
うわー、これはちょっときついな。
ついこの間スピットを作ったばかりなのに、またスピットかよ。
しかも、モスキートと同時進行かよ。
考えてみれば、3年間の休止の前、最後に作ったのも1/72スピットだったし、再開は1/48で、また1/72スピット。モスキート付きで。
きついな。主に精神的に。
が、自分で提案した以上、責任をもってやるしかありません。
早速その場で注文。
ハセガワが2014年末に出した、オーバーロード作戦のコンボキットです。
んで、自宅に帰って、改めてモスキートのキットを調べ始めます。主に、製作の工程を考えるためでした。
そして、私も実はモスキートが好きで、モスキートが欲しい、作りたいと思っておったわけです。
なので、どうせならタミヤのキットを買って同時進行で作ってみっか!と自殺的なことを考え、勢いでタミヤ版1/48を注文。
しかもそのあとに自分の不注意とアホさ加減を思い知らされます。
タミヤも1/72を出していた!!!
そうだよ。出していたよ!
なぜ俺は忘れていた!
かつて迷ったじゃないか!72と48のどっちがいいのかなあって!
それをなぜ俺は忘れていたのか?
馬鹿なのか!阿呆なのか!
俺!死ね!俺!
そこで、プラスに考えようとなんとか自分の心を引っ張り、どうせ同時進行で作るのなら、同じスケールの方が面白いよな。違いもよくわかるしと考えた挙句、さらなる泥沼に。
72を注文して、一旦48をキャンセルしようと思ったら、既に48は発送準備に入っており、キャンセルできなくなっておりました。
最近、アマゾン早いんですよね。
お陰で、無駄にモスキートを48と72両スケールで揃えることとなってしまいました。
まあいいさ。
まだ私は前向きに考えようとします。
だって、こうすれば、タミヤとハセガワの72を比較できるだけでなく、同じタミヤの48と72をも比較できるじゃないかと。
確かに、スケールモデルの楽しみの一つとして、異なるメーカーで同じ機体の比較をすると言うのもあります。
が、これはいかにもやりすぎ。
モスキートは好きですが、そこまでアレやコレやとキットを揃えるほどじゃありません。
結局、頭よりまず腰が動いてしまう性分のせいで、無駄な出費をしてしまった私です。
よく考えて、よく調べれば、オジさんのプレゼントでスピットまで作る必要はなかったのになあ。
しかも、コンボキットは無駄に高いし。
というか、ハセガワのモスキートは、タミヤに比べて高いし。
はぁ~。
しかも、この3つのキットをなに?あと2ヶ月で作る必要があるって?
きついだろ。俺、ただでさえ手が遅いのに。
やりますよ。気合で。
そんなわけで、本来ならハーディガンを作るターンなのですが、予定を変更してモスキートを作ることになりました。
次回から作り始めます。
ちなみに、次にタミヤが出す1/32シリーズはなんと、モスキートだとか!
嬉しい半面、不思議な因縁ですな。
買うとしてもまだ予定だったモスキートを急な事情で作り始めた途端、タミヤが新作で出すなんて。
タミヤさんにお願いです。
しつこいですが、そろそろ1/32シリーズで、グリフォン・スピットを出してもらえませんか?
できれば、バブルキャノピーで。
できれば、二重反転プロペラで。
あ、それはシーファイアか。
まあ、五翅ペラでもいいですけど。
そして、Bf109F型も出してもらえませんか?
今、一番私が期待しているシリーズが、タミヤさんの1/32エアクラフトシリーズなんですよ。
是非!
お願いいたします!!
俺がグリフォン・スピットを作り始めれば出してくれるかな?
では。
PR
さて、今回はキット製作の幕間として、1/72スケールのマーリンエンジンのスピットファイアのキットの紹介と比較をしていきたいと思います。
以前、F-16でやったような感じですな。
最初に書いておきますが、あくまでパーツレベルでの比較です。
パーツを眺めるのと実際に作るのとでは、根本的に違うのは皆さんご承知ですね。
どんなにパーツに叩き込まれたディテールが優れていようとも、合いが悪かったりすれば台無しなわけです。
そういった組み立てなければ分からないことは、私には分かりません。
まだ組み立てていないので。
また、比較の物差しは、私が実際に作ったハセガワ製となります。
というわけで、まず最初は物差しとなるハセガワ版からスタート。
発売は1996年だったかな?
全景です。普通のMK9とちょっと違うのは、これがMK7のバリエーションキットだからです。
では、細かいところを見ていきましょう。
翼です。
綺麗にモールドが入っています。
よりアップで。
実に美しいモールドです。
1/48よりも後に出ただけあって、モールドも綺麗でハッキリとしております。
パーツ割りも48とよく似ています。
胴体です。
こうしてみると、48とほとんど同レベルのモールドです。
48がシンプルと見るか、72が頑張っていると見るか?
コクピット周辺。
かなり簡素なパーツ構成です。
48と一番違う箇所は、ここですね。
48はもう少しディテールがしっかりしています。
コクピット横にある各種ボンベだったり、計器盤モールドだったり。
72で唯一作ったのがハセガワ版ですが、相変わらずパーツの合いがいいです。パチピタです。
それでいて単純かつ少ないパーツで格好いいスピットがつくれます。
素晴らしいキットですね。
欠点を上げるとすると、最近のハセガワキットは作っていないので知りませんが、この当時の悪癖で、主脚とタイヤの角度が決まらないことです。
接着面となるピンとダボがいつもどおりユルユルでして、角度が決まらない。
角度は決まらない上に、正しい角度の説明もない。
ユーザーフレンドリーの対極にある仕様といったところでしょう。
ちなみに、海外のメーカーだと、主脚とタイヤの角度を図解してくれているものが結構あります。
エデュアルド、スウォード、レベルに至っては角度まで書いてあります。
キットのデキそのものは世界トップレベルにあるハセガワですが、作り手の気持ちは考えてないですねえ。
それらの角度を知らない人はどうやって作るのでしょうね?
ネットでもって、そういう写真を探せってことでしょうか?
あるいは、本屋にでも行って載っていそうな資料を買ってこいということでしょうか?
たいした労力でもあるまいし、この程度のことはメーカーさんの方で説明書に書いておけばいいのにと思います。
何度も言いますけど、エアモデルにおいてハメ込み式、スナップフィットはいらないとは思いますが、主脚と翼下の武装は、ハメ込み式にしてもらいたいもんです。
角度で悩まなくても良くなるし、決まらなくてイライラすることもなくなるし、なにより脚部を仕舞った状態に差し替えて飛行状態にしてみたりという遊びもできるようになります。
簡単なことだと思うけどなあ。
それ以外は、ハセガワ版は1/72というサイズを考えると、ほとんどパーフェクトなキットです。
今回、色々と比較してみて思いましたが、1/72でマーリンエンジンの決定版は、ハセガワ版ですね。
タミヤ版はいつものハイレベルなクオリティで、発売も2000年だったかと思うので、実際にはハセガワ版よりもディテールがいいのですが、プロポーションの好みの問題でハセガワ版に一票です。
違いはタミヤ版をレビューする時にでも書きます。
今後、各社レビューはキットの製作が進まない時に書くつもりですので、他のメーカーはまたいつか。
写真などの準備はしてあるので、あとは時間の問題ですが。
一応最初から書いておくと、レビューするキットは
○タミヤ版MK5
○エアフィックス版MK1(初期型)
○スウォード版MK5
○スウォード版MK9
○スウォード版MK16
となります。
スウォードがなぜか多いのは、1/72というスケールではエアフィックスに次いで多くキットを出しているからです。
丁度私がスピットの美しさに魅了された頃に、タイムリーに様々なバリエーションのスピットをリリースしてくれていたこともあり、沢山のキットを持っています。
本当にありがたいメーカーです。スウォード。
日本のメーカーが見捨てた1/72というスケールのレシプロ機。それを出してくれるだけで、私は感謝しております。
中間マージンのせいか、無駄に高かったですが。
スウォードの話は追々。
あと、今回レビューするのはあくまでマーリンエンジンのスピットです。
グリフォンエンジンは、また機会があればやります。
ついでに、再開した時に適当に済ませてしまった1/48スピットの各社レビューもちゃんとしてみたいですな。
ともかく、今回はこれで。
いつになるか分かりませんが、次はタミヤ版をレビューする予定です。
では。
というわけで、まず最初は物差しとなるハセガワ版からスタート。
発売は1996年だったかな?
全景です。普通のMK9とちょっと違うのは、これがMK7のバリエーションキットだからです。
では、細かいところを見ていきましょう。
翼です。
綺麗にモールドが入っています。
よりアップで。
実に美しいモールドです。
1/48よりも後に出ただけあって、モールドも綺麗でハッキリとしております。
パーツ割りも48とよく似ています。
胴体です。
こうしてみると、48とほとんど同レベルのモールドです。
48がシンプルと見るか、72が頑張っていると見るか?
コクピット周辺。
かなり簡素なパーツ構成です。
48と一番違う箇所は、ここですね。
48はもう少しディテールがしっかりしています。
コクピット横にある各種ボンベだったり、計器盤モールドだったり。
72で唯一作ったのがハセガワ版ですが、相変わらずパーツの合いがいいです。パチピタです。
それでいて単純かつ少ないパーツで格好いいスピットがつくれます。
素晴らしいキットですね。
欠点を上げるとすると、最近のハセガワキットは作っていないので知りませんが、この当時の悪癖で、主脚とタイヤの角度が決まらないことです。
接着面となるピンとダボがいつもどおりユルユルでして、角度が決まらない。
角度は決まらない上に、正しい角度の説明もない。
ユーザーフレンドリーの対極にある仕様といったところでしょう。
ちなみに、海外のメーカーだと、主脚とタイヤの角度を図解してくれているものが結構あります。
エデュアルド、スウォード、レベルに至っては角度まで書いてあります。
キットのデキそのものは世界トップレベルにあるハセガワですが、作り手の気持ちは考えてないですねえ。
それらの角度を知らない人はどうやって作るのでしょうね?
ネットでもって、そういう写真を探せってことでしょうか?
あるいは、本屋にでも行って載っていそうな資料を買ってこいということでしょうか?
たいした労力でもあるまいし、この程度のことはメーカーさんの方で説明書に書いておけばいいのにと思います。
何度も言いますけど、エアモデルにおいてハメ込み式、スナップフィットはいらないとは思いますが、主脚と翼下の武装は、ハメ込み式にしてもらいたいもんです。
角度で悩まなくても良くなるし、決まらなくてイライラすることもなくなるし、なにより脚部を仕舞った状態に差し替えて飛行状態にしてみたりという遊びもできるようになります。
簡単なことだと思うけどなあ。
それ以外は、ハセガワ版は1/72というサイズを考えると、ほとんどパーフェクトなキットです。
今回、色々と比較してみて思いましたが、1/72でマーリンエンジンの決定版は、ハセガワ版ですね。
タミヤ版はいつものハイレベルなクオリティで、発売も2000年だったかと思うので、実際にはハセガワ版よりもディテールがいいのですが、プロポーションの好みの問題でハセガワ版に一票です。
違いはタミヤ版をレビューする時にでも書きます。
今後、各社レビューはキットの製作が進まない時に書くつもりですので、他のメーカーはまたいつか。
写真などの準備はしてあるので、あとは時間の問題ですが。
一応最初から書いておくと、レビューするキットは
○タミヤ版MK5
○エアフィックス版MK1(初期型)
○スウォード版MK5
○スウォード版MK9
○スウォード版MK16
となります。
スウォードがなぜか多いのは、1/72というスケールではエアフィックスに次いで多くキットを出しているからです。
丁度私がスピットの美しさに魅了された頃に、タイムリーに様々なバリエーションのスピットをリリースしてくれていたこともあり、沢山のキットを持っています。
本当にありがたいメーカーです。スウォード。
日本のメーカーが見捨てた1/72というスケールのレシプロ機。それを出してくれるだけで、私は感謝しております。
中間マージンのせいか、無駄に高かったですが。
スウォードの話は追々。
あと、今回レビューするのはあくまでマーリンエンジンのスピットです。
グリフォンエンジンは、また機会があればやります。
ついでに、再開した時に適当に済ませてしまった1/48スピットの各社レビューもちゃんとしてみたいですな。
ともかく、今回はこれで。
いつになるか分かりませんが、次はタミヤ版をレビューする予定です。
では。
癇癪持ち 降・臨!!
今日のスピットファイアMK9のお時間です。
ようやく完成しました。スピット9。
年をとったからでしょうか?不思議と完成を急ぐ気持ちが薄らぎ、以前よりもゆったりとした気持ちで作業ができました。
お陰で、ブランクがあった割には自分の想定と現実の乖離にイラつくこともなく、すんなりと作れてしまいました。
作業は丸ひと月。
途中、いくつかの不運が重なり予定がずれることもありましたが、それでも精々数日程度の遅れでしょう。
本当はもっと手早く作りたいのですが(積みキットの山のプレッシャーで)、ひと月に一個完成させるとしても30年以上かかる在庫を見ると、もはや急ぐことに意味があるようにも思えなくなるわけです。
これが、いわゆる解脱の境地です(違います)。
スピットファイア。
私にとって、最も好きなレシプロ機なわけで、思い入れを語りだせばキリがないのですが、そこまで実機に詳しいわけでもなく、要するにこの造形、デザインが好きな理由なのです。
ミッチェル大先生が設計したこの機体。
美しい楕円翼。
力強いカウル。
繊細な胴体。
イカしますねえ。
ちょっとばかし薀蓄を垂れると、第二次世界大戦が始まった当初から主力をつとめ、終戦までその座が動かなかった機体という実に稀有な機体です。
航空兵器の進化が凄まじかった時代において、開戦から終戦まで実に5年間もの間最強クラスの戦闘力を持ち続けたのは、スピットとBf109くらいのものです。
・・・多分。
これはつまり、ミッチェル大先生の設計がいかに優れていたかという証明なのでしょう。
Bf109がF型からなかなか戦闘力を上げられずに四苦八苦している時でも、着実に性能を上げ続け、プロペラは2枚から5枚もしくは3枚の二重反転プロペラまで進化してしまった機体です。
エンジンの出力にしてもMk.Iでは1030馬力しかなかったのに、最終的には2300馬力ほどにまで上がってしまいました。
この美しい機体のどこに、そんな堅牢さがあったんでしょうね。
Bf109E型がドーバー海峡を渡ってきて始まったのがバトルオブブリテン。
これに対してイギリス空軍で唯一対抗できたのがスピットファイアMK.I。
楽勝のつもりだったドイツが驚いて開発したのがBf109F型。こいつは当時世界最強の戦闘機でした。
F型が配備されビビったRAFが開発プランを繰越しして新型エンジンを無理矢理積んだ急造の機体がスピットファイアMK.V。
F型に対して劣勢だったMK1と2でしたが、MK5のお陰で、漸く互角となりました。
ところが、そこでルフトバッフェが新型を出してきました。それがFw190A。
こいつの登場がそうとう強烈だったらしく、一気にRFAは窮地に立たされます。
ゆっくりとスピットを設計し直している暇などなく、MK5に新型のエンジンを無理矢理載せて新型スピットを急造します。
これが、MK9。
流れを追うと、大体こんな感じですね。
こうして見ると、スピットファイアという機体の進化は、イコールでエンジンの進化にあったと思うわけです。
新型の、より強力なエンジンの進化こそが、スピットの進化だと。
しかし、同時にどんどん出力は向上し、果ては低高度用、高高度用。どちらのエンジンを積んでもいかんなく発揮するスピットという機体があればこそでもあります。
一撃離脱の高速戦闘に特化したBf109とも互角の速度性能を持ち、その上で旋回性能に至っては完全に凌駕していたわけです。
Bf109に唯一劣っていた急降下性能もMK.9において漸く互角とし、高高度性能では完全に引き離してしまいました。
MK.9以降もスピットの進化はとまりませんでしたが、MK9が登場してからドイツの航空機がスピットに性能的に優位に立つことはありませんでした。
ほとんど全てにおいてルフトバッフェの戦闘機に対して勝てる性能を持っていたのがMK9なわけで、事実上トドメをさしたのもMK9でした。
型番が24まで続くスピットの中で実質的に決定版とも言えるわけです。
もっとも戦闘機の性能だけで戦争に勝てるわけはなく、ドイツの戦略的誤りが沢山あったことの方が大きな理由でしょう。
MK9が主力となりうる配備数に達する頃には、既にドイツは劣勢に立たされていたわけですからね。
さて、無駄な薀蓄が長くなりました。
あとはざっと写真を載せていきます。
そうそう。今回、撮影にあたって、新しデジカメを買いました。
金もないのに何やってるんだと自分でも思いますが、スマホのカメラの性能があまりにも悪すぎて、ウンザリしてしまったんですよ。
んで、ついでにある程度まともに写真が撮れるようにと、100均で背景となる紙を買ってきて撮ってみました。
撮影ブースがあるわけでもなくそんなにいい写真にはなりませんが、まあ以前よりはマシでしょう。
それでも、ウォッシングやドラブラシの成果は、写真だとほとんどわかりませんねえ。
今回の製作のテーマは、ゆっくりと丁寧にやるということでした。
3年近いブランク明けですし、忘れていることもあるからです。
たいして上手にできないだろうなあと思っていたのですが、意外や意外。かなり私個人の満足度は高い完成度となりました。
グレーの色合いも理想どおりできたし、デカールもシルバリングせずに貼れました。
ウェザリングもナマで見るといい感じですし、塗膜も綺麗です。
やはり、模型製作は基本が大事ですな。
さて、キット評です。
ハセガワ 1/48 スピットファイアMK.IX
実にいいキットです。
作りやすく、パーツ精度も高く、おまけに格好いい。
作り始めて気がつきましたが、タミヤのMK.5よりもモールドの質感が高いです。
タミヤのモールドはパネルヒンジっていうのかな?丁番みたいな奴、あれの再現がないのですが、ハセガワのキットはちゃんとしてます。
つまり、立体的。
これはいいですよ。
1996年発売だったと思うので、ほとんど20年前のキットですが、なかなかどうして、素晴らしいキットですよ。
欠点は、製作記の方にも書いてますが、過給器吸入口のパーツが合わないことと、デカールが固くて凹凸になじまないこと、それかたリベットが浅いことくらいですね。
パーツは地道に摺り合わせするしかないですね。
リベットが浅いと墨入れの拭き取りで墨が残りづらくなってしまいます。先端の硬い模型製作用の綿棒を使うといいでしょう。
組み立て易さという点からは言いたいことは沢山あります。
主脚やタイヤの組立てのとき、ピンとダボのクリアランスを取りすぎてグラグラでクルクルなわけです。
リスク・リターンを考えると全体をハメ込み式にする必要はないと思いますが、主脚やタイヤ、尾輪くらいはハメ込み式にしてくれた方が、作り手は凄くありがたい。
グラグラすぎて角度が決まらないし、決めたつもりでも、硬化待ちをしている最中にゆっくりと垂れてきてしまって、角度が変わったりするんですよね。
ただまあ、この辺りのことは20年前のキットということで、仕方ないことにします。
バンダイの実績を考えると、決して仕方なくはないんですけど。
あとは、塗装指定のカラーが、何年も前から絶版になっているクレオスのRAFカラーセットの間まであること。
既にそんな名前の色はないし、知らない人は混乱するだけなのです。
ハセガワさん。
ちゃんとユーザーの方を向いた商品にしてくださいね。
総評としては、素晴らしいキットです。
デキは最高レベルですね。個人的には1993年製のタミヤ版よりもいいと思います。
ただ、2013年に出たエデュアルドの1/48スピットMK9のデキが超絶的なので、現在的感覚からすると劣ります。
値段もエデュアルドのウィークエンドエディションと同じくらいですしね。
とはいえ、エデュアルド版はまだ作っていないので、パーツ精度はわかりません。ディテールは凄まじいですけどね。
ちなみに、先日発売されたばかりのエデュアルドの48スピットMK8も凄いデキです。
このキットを見て初めて、私はMK8と9ではパネルラインが違うのだと知りました。
キットが合っていればですが。
そして、ハセガワのMK9は、エデュアルドを基準にすると、MK8に近いパネルラインとなっております。
あー、はやくエデュアルド版も作りたいぜ~!!
3年前に作ったハセガワ 1/72 スピットファイアMK8と。
こうして見ると、やはり今回の方がデキがいいです。技術的にはなにも進歩していないはずなのに。
まあ、72を作った時は8日間で完成させるとかいう無茶なことしてましたしね。
そんなわけで、今日のスピットファイアMK9はお仕舞い。
暫くは模型休暇を撮りつつ、次のハーディガンの作戦を練ります。
では。
新しいデジカメにあった変な演出。
在りし日のスピットという感じですな。
今日のスピットファイアMK9のお時間です。
ようやく完成しました。スピット9。
年をとったからでしょうか?不思議と完成を急ぐ気持ちが薄らぎ、以前よりもゆったりとした気持ちで作業ができました。
お陰で、ブランクがあった割には自分の想定と現実の乖離にイラつくこともなく、すんなりと作れてしまいました。
作業は丸ひと月。
途中、いくつかの不運が重なり予定がずれることもありましたが、それでも精々数日程度の遅れでしょう。
本当はもっと手早く作りたいのですが(積みキットの山のプレッシャーで)、ひと月に一個完成させるとしても30年以上かかる在庫を見ると、もはや急ぐことに意味があるようにも思えなくなるわけです。
これが、いわゆる解脱の境地です(違います)。
スピットファイア。
私にとって、最も好きなレシプロ機なわけで、思い入れを語りだせばキリがないのですが、そこまで実機に詳しいわけでもなく、要するにこの造形、デザインが好きな理由なのです。
ミッチェル大先生が設計したこの機体。
美しい楕円翼。
力強いカウル。
繊細な胴体。
イカしますねえ。
ちょっとばかし薀蓄を垂れると、第二次世界大戦が始まった当初から主力をつとめ、終戦までその座が動かなかった機体という実に稀有な機体です。
航空兵器の進化が凄まじかった時代において、開戦から終戦まで実に5年間もの間最強クラスの戦闘力を持ち続けたのは、スピットとBf109くらいのものです。
・・・多分。
これはつまり、ミッチェル大先生の設計がいかに優れていたかという証明なのでしょう。
Bf109がF型からなかなか戦闘力を上げられずに四苦八苦している時でも、着実に性能を上げ続け、プロペラは2枚から5枚もしくは3枚の二重反転プロペラまで進化してしまった機体です。
エンジンの出力にしてもMk.Iでは1030馬力しかなかったのに、最終的には2300馬力ほどにまで上がってしまいました。
この美しい機体のどこに、そんな堅牢さがあったんでしょうね。
Bf109E型がドーバー海峡を渡ってきて始まったのがバトルオブブリテン。
これに対してイギリス空軍で唯一対抗できたのがスピットファイアMK.I。
楽勝のつもりだったドイツが驚いて開発したのがBf109F型。こいつは当時世界最強の戦闘機でした。
F型が配備されビビったRAFが開発プランを繰越しして新型エンジンを無理矢理積んだ急造の機体がスピットファイアMK.V。
F型に対して劣勢だったMK1と2でしたが、MK5のお陰で、漸く互角となりました。
ところが、そこでルフトバッフェが新型を出してきました。それがFw190A。
こいつの登場がそうとう強烈だったらしく、一気にRFAは窮地に立たされます。
ゆっくりとスピットを設計し直している暇などなく、MK5に新型のエンジンを無理矢理載せて新型スピットを急造します。
これが、MK9。
流れを追うと、大体こんな感じですね。
こうして見ると、スピットファイアという機体の進化は、イコールでエンジンの進化にあったと思うわけです。
新型の、より強力なエンジンの進化こそが、スピットの進化だと。
しかし、同時にどんどん出力は向上し、果ては低高度用、高高度用。どちらのエンジンを積んでもいかんなく発揮するスピットという機体があればこそでもあります。
一撃離脱の高速戦闘に特化したBf109とも互角の速度性能を持ち、その上で旋回性能に至っては完全に凌駕していたわけです。
Bf109に唯一劣っていた急降下性能もMK.9において漸く互角とし、高高度性能では完全に引き離してしまいました。
MK.9以降もスピットの進化はとまりませんでしたが、MK9が登場してからドイツの航空機がスピットに性能的に優位に立つことはありませんでした。
ほとんど全てにおいてルフトバッフェの戦闘機に対して勝てる性能を持っていたのがMK9なわけで、事実上トドメをさしたのもMK9でした。
型番が24まで続くスピットの中で実質的に決定版とも言えるわけです。
もっとも戦闘機の性能だけで戦争に勝てるわけはなく、ドイツの戦略的誤りが沢山あったことの方が大きな理由でしょう。
MK9が主力となりうる配備数に達する頃には、既にドイツは劣勢に立たされていたわけですからね。
さて、無駄な薀蓄が長くなりました。
あとはざっと写真を載せていきます。
そうそう。今回、撮影にあたって、新しデジカメを買いました。
金もないのに何やってるんだと自分でも思いますが、スマホのカメラの性能があまりにも悪すぎて、ウンザリしてしまったんですよ。
んで、ついでにある程度まともに写真が撮れるようにと、100均で背景となる紙を買ってきて撮ってみました。
撮影ブースがあるわけでもなくそんなにいい写真にはなりませんが、まあ以前よりはマシでしょう。
それでも、ウォッシングやドラブラシの成果は、写真だとほとんどわかりませんねえ。
今回の製作のテーマは、ゆっくりと丁寧にやるということでした。
3年近いブランク明けですし、忘れていることもあるからです。
たいして上手にできないだろうなあと思っていたのですが、意外や意外。かなり私個人の満足度は高い完成度となりました。
グレーの色合いも理想どおりできたし、デカールもシルバリングせずに貼れました。
ウェザリングもナマで見るといい感じですし、塗膜も綺麗です。
やはり、模型製作は基本が大事ですな。
さて、キット評です。
ハセガワ 1/48 スピットファイアMK.IX
実にいいキットです。
作りやすく、パーツ精度も高く、おまけに格好いい。
作り始めて気がつきましたが、タミヤのMK.5よりもモールドの質感が高いです。
タミヤのモールドはパネルヒンジっていうのかな?丁番みたいな奴、あれの再現がないのですが、ハセガワのキットはちゃんとしてます。
つまり、立体的。
これはいいですよ。
1996年発売だったと思うので、ほとんど20年前のキットですが、なかなかどうして、素晴らしいキットですよ。
欠点は、製作記の方にも書いてますが、過給器吸入口のパーツが合わないことと、デカールが固くて凹凸になじまないこと、それかたリベットが浅いことくらいですね。
パーツは地道に摺り合わせするしかないですね。
リベットが浅いと墨入れの拭き取りで墨が残りづらくなってしまいます。先端の硬い模型製作用の綿棒を使うといいでしょう。
組み立て易さという点からは言いたいことは沢山あります。
主脚やタイヤの組立てのとき、ピンとダボのクリアランスを取りすぎてグラグラでクルクルなわけです。
リスク・リターンを考えると全体をハメ込み式にする必要はないと思いますが、主脚やタイヤ、尾輪くらいはハメ込み式にしてくれた方が、作り手は凄くありがたい。
グラグラすぎて角度が決まらないし、決めたつもりでも、硬化待ちをしている最中にゆっくりと垂れてきてしまって、角度が変わったりするんですよね。
ただまあ、この辺りのことは20年前のキットということで、仕方ないことにします。
バンダイの実績を考えると、決して仕方なくはないんですけど。
あとは、塗装指定のカラーが、何年も前から絶版になっているクレオスのRAFカラーセットの間まであること。
既にそんな名前の色はないし、知らない人は混乱するだけなのです。
ハセガワさん。
ちゃんとユーザーの方を向いた商品にしてくださいね。
総評としては、素晴らしいキットです。
デキは最高レベルですね。個人的には1993年製のタミヤ版よりもいいと思います。
ただ、2013年に出たエデュアルドの1/48スピットMK9のデキが超絶的なので、現在的感覚からすると劣ります。
値段もエデュアルドのウィークエンドエディションと同じくらいですしね。
とはいえ、エデュアルド版はまだ作っていないので、パーツ精度はわかりません。ディテールは凄まじいですけどね。
ちなみに、先日発売されたばかりのエデュアルドの48スピットMK8も凄いデキです。
このキットを見て初めて、私はMK8と9ではパネルラインが違うのだと知りました。
キットが合っていればですが。
そして、ハセガワのMK9は、エデュアルドを基準にすると、MK8に近いパネルラインとなっております。
あー、はやくエデュアルド版も作りたいぜ~!!
3年前に作ったハセガワ 1/72 スピットファイアMK8と。
こうして見ると、やはり今回の方がデキがいいです。技術的にはなにも進歩していないはずなのに。
まあ、72を作った時は8日間で完成させるとかいう無茶なことしてましたしね。
そんなわけで、今日のスピットファイアMK9はお仕舞い。
暫くは模型休暇を撮りつつ、次のハーディガンの作戦を練ります。
では。
新しいデジカメにあった変な演出。
在りし日のスピットという感じですな。
今日のスピットファイアMK9のお時間です。
今回は、前回で途中までいったデカール貼りの続きをやりました。
早速、成果を。
60枚ほどでしょうか?
1/72のF-15ほど面倒ではありませんが、結構大変です。
ちなみに、このキットのデカール。あまり質はよくありません。
硬いのか、面に馴染みませんでしたし、簡単にちぎれます。
国籍表示のデカイのが3つに分解されてしまい、上手くくっつけて貼ることができませんでした。
タッチアップするしかないですね。似たような色で。
そして、ここからが模型製作で一番楽しい作業。
汚し塗装です。
まずはウォッシング。
写真だとさっぱりわかりませんな。
おそらくスマホで撮影しているから、性能が圧倒的に悪いからでしょう。
まともなデジカメが欲しい。
いつもどおり、ジャブジャブと筆で塗りつけて、綿棒でゴシゴシと落としていきます。
しかし、ウォッシングって本当にわかりませんね。どうしたらいいのか。
どこまで落とすべきなのか?
どのくらい残すといいのか?
実機を参考にすればいいのかもしれませんけど、いかんせんリアルになりません。
絵画的才能が一切ないからでしょうね。
100均で350本いり綿棒ケースを3箱買ってきて、ひたすら落とします。
ウォッシングの時に綿棒をケチって汚れたものを使い続けるのが一番良くない気がします。
落としているのか、塗りつけているのかわからなくなりますからね。
さて、何の根拠もなく適当なところで、「これで終わり」と決めて、次はドライブラシです。
ドライブラシはAFVでは必ず使われていますが、エアモデルではどうなんでしょうね?あまり使われていないような。
私、ドライブラシの質感が好きなんですよ。
塗膜の質感がなぜかわかりませんが、数段リアルになるからです。
ただし、完全な艶消しではなく、半艶くらいの表面でドライブラシするのが良さそうですね。
ドライブラシが終わったら、後はトップコートと主脚やタイヤなどの細かいパーツを接着すれば完成です。
次回で完成をアップできるかな?
そんなわけで、今日のスピットファイアMK9はお仕舞い。
では。
今回は、前回で途中までいったデカール貼りの続きをやりました。
早速、成果を。
60枚ほどでしょうか?
1/72のF-15ほど面倒ではありませんが、結構大変です。
ちなみに、このキットのデカール。あまり質はよくありません。
硬いのか、面に馴染みませんでしたし、簡単にちぎれます。
国籍表示のデカイのが3つに分解されてしまい、上手くくっつけて貼ることができませんでした。
タッチアップするしかないですね。似たような色で。
そして、ここからが模型製作で一番楽しい作業。
汚し塗装です。
まずはウォッシング。
写真だとさっぱりわかりませんな。
おそらくスマホで撮影しているから、性能が圧倒的に悪いからでしょう。
まともなデジカメが欲しい。
いつもどおり、ジャブジャブと筆で塗りつけて、綿棒でゴシゴシと落としていきます。
しかし、ウォッシングって本当にわかりませんね。どうしたらいいのか。
どこまで落とすべきなのか?
どのくらい残すといいのか?
実機を参考にすればいいのかもしれませんけど、いかんせんリアルになりません。
絵画的才能が一切ないからでしょうね。
100均で350本いり綿棒ケースを3箱買ってきて、ひたすら落とします。
ウォッシングの時に綿棒をケチって汚れたものを使い続けるのが一番良くない気がします。
落としているのか、塗りつけているのかわからなくなりますからね。
さて、何の根拠もなく適当なところで、「これで終わり」と決めて、次はドライブラシです。
ドライブラシはAFVでは必ず使われていますが、エアモデルではどうなんでしょうね?あまり使われていないような。
私、ドライブラシの質感が好きなんですよ。
塗膜の質感がなぜかわかりませんが、数段リアルになるからです。
ただし、完全な艶消しではなく、半艶くらいの表面でドライブラシするのが良さそうですね。
ドライブラシが終わったら、後はトップコートと主脚やタイヤなどの細かいパーツを接着すれば完成です。
次回で完成をアップできるかな?
そんなわけで、今日のスピットファイアMK9はお仕舞い。
では。
今日のスピットファイアMK.9のお時間です。
いやはや。大人になると、何が起こるかわかりませんな。
久しぶりの連休で一気にキット制作を進めようかと思っていたのですが、なんと親戚に不幸があり、本来であれば私が出ていく必要もなかったのですが、諸事情の末、私が代役として行かないといけない状況になってしまいました。
困った困った。
常識的に比べることではないですし、人として行くのが当たり前でして、それに対して一片の迷いもないのですが、楽しみにしていた予定が消えてしまうことに対して、一抹の切なさを持つのも人であります。
そんなわけで、今回は思ったよりも進められませんでした。
まず、整面作業です。
の前に、これを先にやっておいたほうがいいでしょうね。
組立てのときにも書きましたが、主翼下面と過給器吸気口のパーツが合いにくいです。
なので、削り倒す前に、一旦はすり合わせをしましょう。
色々と削ってみたのですが、どうにもこうにもうまくいきません。
どうやら、パーツの形状以前に、主翼の接着が少し歪んでいるようで、それが過給器のパーツを真っ直ぐに付けられない原因となっているようです。
なので、強引に真っ直ぐにするために、写真のようなガイドを作ってみました。
過給器がどうしても横にズレるので、真っ直ぐから動けないようにするために留め具を接着。
プラ板を使うまでもありません。ランナーのタグで充分です。
んで、過給器と胴体下面の接続部が浮いてしまうので、これまたランナーのタグを付けてすり合わせをしていきます。
最初よりも良くはなりましたが、完全にはピッタリくっつけることはできませんでした。
んで、ゴシゴシとこすること幾星霜。
やっと整面が終わります。
概して、そこまで大変ではありません。
パーツが綺麗に合うのと、合わせ目なんて、胴体と主翼にしかないからです。
って、エアモデルは大体そうか。
一部、隙間が出来てしまいますが、そこはいつも通り液状瞬間接着剤を垂らして埋めます。
んで、いよいと塗装開始!!
いやー、久しぶりのエアブラシ塗装です。
塗料の稀釈の具合とか使い方を忘れてないか心配でした。
一応、キット製作を再開する前に、シンナーを使って綺麗にお掃除した際、試し吹きはしてみたのですけどね。
エアモデルを作るとき、いつもジレンマに陥ります。
サフを使うべきか否か。
エアモデルはキレが命みたいなところがありまして、サフを吹くとどうしてもモールドが怠くなったりキットによっては埋まってしまいます。
なので、できるだけサフは使いたくない。
そこで、サフを使わずに塗装するとどうなるか?
ペーパーがけを丁寧にしなくてはならなくなるわけですね。1200番くらいまで。
強度の艶消しにするのなら800番くらいで大丈夫でしょうが、少し艶ありにしたいのもエアモデルなわけです。
この時にキズが見えてしまうと、一気に質感ダウンなわけです。
そこまで気合いを入れて作る必要もないと思いますが、できるだけ平滑な塗膜にしたいのは誰でも同じです。
サフを使いたいのなら、モールドを彫り直しておけば大丈夫ですが、結局、モールドを彫り直す手間をとるか、ペーパーがけをする手間を取るか。
二つに一つなわけですね。
サフを使うと塗料の食いつきが良くなると言いますが、体感として私はわかりません。
塗膜の厚みは増しますが、不運にもマスキングしたところの塗膜が剥げたりしない限りはこれもわかりません。
サフを使うと、表面の隙間やキズが見えやすくなり、結果的に綺麗な表面を作れるのは間違いありません。
色々と悩みは尽きませんが、今回は基本に忠実に、サフを吹きました。
んで、次は下地黒。
これも悩みの種なわけです。
果たして、下地黒は必要なのかと。
個人的にはあったほうがいいと思います。
黒を塗ると光の透過は間違いなく減ります。サフだけでもかなり減りますが、黒をその上に濡れば、より一層です。
後は、グラデーション塗装に使えるというメリットがあります。
モールド周辺にだけ黒を吹く人も多いみたいですが、たいして手間が変わらないので、どうせなら全部塗ったほうがいいと思います。
が、確実に塗膜は熱くなります。
ついでに、機体色の発色は悪くなります。
発色を良くするためには中塗りでシルバーを塗って黒を隠蔽するという手段がありますが、それだとより塗膜が・・・。
ついでに、軍用機のカラーリングはグレーが多いです。
そして、キットは大抵グレーのプラでできています。
なので、直にグレーを吹き付けても、サフを吹き付けても、結局目的とする色がどの程度発色しているか、よくわからないという状態になります。
結果、塗膜が厚くなってしまうと。
そんなことから、私は下地黒を塗るようにしています。
プラの成型色は、できれば黒にしてもらいたいですね。
そうすれば、プラそのもので光の透過を防げそうですし、手抜きをして直にグレーを塗装する際にも色の発色が目に見えるので楽ですよ。
さて、そんな小理屈を並べているあいだに機体色Aのグレーの塗装が終わりました。
ハセガワは阿呆でして、既にクレオスが絶版にしているロイヤルエアフォースカラーなるものを基準に塗装のカラー指定をしております。
もう、何年前ですか?このセットが絶版になったの。
絶版になったあとに発売したデカール替えバリエーションキットですら、この絶版のセットですよ。
どれだけ、手抜きしてるんだ?
ユーザーに甘えすぎだろう?
ホント、こういうのって頭に来るんですよ。
エアモデル、とりわけ大戦機を作る人なら、知っているだろうし、知らなくても自分で調べるだろうって思ってるんでしょうか?
素人や知識のない人のことは考えもしないんでしょうか?
こんなことをやっていて、キットが売れないなんていうメーカーはアホです。間違いなく。
ひとしきり起こったところで、私の理想とするスピットグレー、というかRAF迷彩のグレーですが、指定色はどうやらダークシーグレーなのですが、私にとってはこれではありません。
以前、1/72でスピットを作った時、ダークシーグレーをビン生で塗ったのですが、思ったよりも濃かったのですね。
もう少し明度の高いグレーです。
なので、これにサンディブラウンを混ぜます。
白ではなくサンディブラウンで明度を上げる理由は、すこし茶色が入ったほうが退色した感じが出るかもと思うからです。
とはいえ、退色表現をするつもりなら、丁寧なグラデ塗装をする必要があるのですが、このあと迷彩塗装をするので、あまりこの段階でのグラデは意味がなかったりします。
まあいいでしょう。
どうなるとしても、グラデを意識しながらグレーを塗ります。
それが終わったら、次は楽しい迷彩マスキングです。
いつものやり方。型紙を作って、マスキングテープを折り曲げて厚みを作り、1mmくらい浮かせて貼り付け。
こうすることで、キットと型紙の間に隙間が出来て、結果、迷彩の塗り分け境界ラインが多少ぼやけるわけです。
私は迷彩にしても、テープを貼り付けた時みたいなクッキリハッキリはあまり好きではありません。
かと言って、私が持っている0.3mmのハンドピースでは、フリーハンドで迷彩を塗りわけるとボヤけ過ぎて安っぽくなります。
なので、こんなに面倒臭いやり方をしているわけですね。
キットは立体なので、いくら丁寧に型紙を貼り付けても隙間が不均一になります。
これも、手作業感の味なわけです。
ダークグリーンの塗装完了。
型紙をはがします。
上手くできているかな?
ドキドキ・・・
おお!
いい感じ。
隙間は1mm程度を意識したのですが、思ったよりもクッキリ迷彩となりました。
が、やはりボンヤリした感じが塗りわけラインにあって、いい感じです。
よし。これかも隙間1mmを意識しよう。
なにせ、俺はスピットは50機も持っているからな。
はははは・・・
本当に作れるのかよ。そんなにさ。
ちなみに、このダークグリーンは、ビン生です。
これも自分なりに変えても面白そうだと思うのですが、どんな色がいいのか、イマイチ明確なイメージにならないのですよ。
もう少しグレーによったグリーンだといいような気もするのですが。
このあと、機体下面のグレーを塗りましたが、写真を撮り忘れました。
このマスキングは簡単ですね。
適当にテープを張り付ければいいだけです。
気をつけるのは機体側面と主翼前縁のラインだけです。
その後、細部塗装です。
主脚、タイヤ、ホイール、爆弾、尾輪、プロペラ、スピナその他。
私、キット製作で一番嫌いな作業は、ペーパーがけでもマスキングでもなく、細部塗装です。
なにがイヤって、塗装しているよりもハンドピースを洗浄している時間の方が長いでしょ?
しかも、細かいパーツが多いから、どんなに注意していても塗り忘れが出てきて、なんだよ!!ってイラつくことが多いのですよ。
精神修行です。
そんな感じで細部塗装が終わったので、次はデカール貼りです。
うわー、2年半振りにデカールかぁ。緊張するわぁ。
とか思っていたら、いきなり失敗しました。
小さいデカールから貼ればいいのに、子供と同じ程度の頭脳しかない私は、目立つところから始めてしまったのですね。
すなわち、胴体側部の所属部隊を表すアルファベットから。
デカールは大きいものほど難しいというのに。
馬鹿ですねえ。
ともかく、ここまで進みました。
やっと1/3?
これだけで2時間半くらいかかったわ。
マジ、俺、不器用。そして、遅い。
でかいラウンデルは、キットの凹凸モールドのせいでちぎれてしまいましたよ。
このデカールって、もしかして伸縮性がほとんどない?
おかしいなあ。同じハセガワの1/72の時は、凹凸モールドにもよく馴染んだんだけどなあ。
タッチアップできるかなあ?
デカールと同じ色なんて作れないぞ。
そんなわけで、今日のスピットファイアMK.IXはお仕舞い。
デカール貼りにあと2日。
墨入れ、ウォッシングに3日。
各パーツ接着に1日。
あと、1週間で完成できるかなあ?
では。
いやはや。大人になると、何が起こるかわかりませんな。
久しぶりの連休で一気にキット制作を進めようかと思っていたのですが、なんと親戚に不幸があり、本来であれば私が出ていく必要もなかったのですが、諸事情の末、私が代役として行かないといけない状況になってしまいました。
困った困った。
常識的に比べることではないですし、人として行くのが当たり前でして、それに対して一片の迷いもないのですが、楽しみにしていた予定が消えてしまうことに対して、一抹の切なさを持つのも人であります。
そんなわけで、今回は思ったよりも進められませんでした。
まず、整面作業です。
の前に、これを先にやっておいたほうがいいでしょうね。
組立てのときにも書きましたが、主翼下面と過給器吸気口のパーツが合いにくいです。
なので、削り倒す前に、一旦はすり合わせをしましょう。
色々と削ってみたのですが、どうにもこうにもうまくいきません。
どうやら、パーツの形状以前に、主翼の接着が少し歪んでいるようで、それが過給器のパーツを真っ直ぐに付けられない原因となっているようです。
なので、強引に真っ直ぐにするために、写真のようなガイドを作ってみました。
過給器がどうしても横にズレるので、真っ直ぐから動けないようにするために留め具を接着。
プラ板を使うまでもありません。ランナーのタグで充分です。
んで、過給器と胴体下面の接続部が浮いてしまうので、これまたランナーのタグを付けてすり合わせをしていきます。
最初よりも良くはなりましたが、完全にはピッタリくっつけることはできませんでした。
んで、ゴシゴシとこすること幾星霜。
やっと整面が終わります。
概して、そこまで大変ではありません。
パーツが綺麗に合うのと、合わせ目なんて、胴体と主翼にしかないからです。
って、エアモデルは大体そうか。
一部、隙間が出来てしまいますが、そこはいつも通り液状瞬間接着剤を垂らして埋めます。
んで、いよいと塗装開始!!
いやー、久しぶりのエアブラシ塗装です。
塗料の稀釈の具合とか使い方を忘れてないか心配でした。
一応、キット製作を再開する前に、シンナーを使って綺麗にお掃除した際、試し吹きはしてみたのですけどね。
エアモデルを作るとき、いつもジレンマに陥ります。
サフを使うべきか否か。
エアモデルはキレが命みたいなところがありまして、サフを吹くとどうしてもモールドが怠くなったりキットによっては埋まってしまいます。
なので、できるだけサフは使いたくない。
そこで、サフを使わずに塗装するとどうなるか?
ペーパーがけを丁寧にしなくてはならなくなるわけですね。1200番くらいまで。
強度の艶消しにするのなら800番くらいで大丈夫でしょうが、少し艶ありにしたいのもエアモデルなわけです。
この時にキズが見えてしまうと、一気に質感ダウンなわけです。
そこまで気合いを入れて作る必要もないと思いますが、できるだけ平滑な塗膜にしたいのは誰でも同じです。
サフを使いたいのなら、モールドを彫り直しておけば大丈夫ですが、結局、モールドを彫り直す手間をとるか、ペーパーがけをする手間を取るか。
二つに一つなわけですね。
サフを使うと塗料の食いつきが良くなると言いますが、体感として私はわかりません。
塗膜の厚みは増しますが、不運にもマスキングしたところの塗膜が剥げたりしない限りはこれもわかりません。
サフを使うと、表面の隙間やキズが見えやすくなり、結果的に綺麗な表面を作れるのは間違いありません。
色々と悩みは尽きませんが、今回は基本に忠実に、サフを吹きました。
んで、次は下地黒。
これも悩みの種なわけです。
果たして、下地黒は必要なのかと。
個人的にはあったほうがいいと思います。
黒を塗ると光の透過は間違いなく減ります。サフだけでもかなり減りますが、黒をその上に濡れば、より一層です。
後は、グラデーション塗装に使えるというメリットがあります。
モールド周辺にだけ黒を吹く人も多いみたいですが、たいして手間が変わらないので、どうせなら全部塗ったほうがいいと思います。
が、確実に塗膜は熱くなります。
ついでに、機体色の発色は悪くなります。
発色を良くするためには中塗りでシルバーを塗って黒を隠蔽するという手段がありますが、それだとより塗膜が・・・。
ついでに、軍用機のカラーリングはグレーが多いです。
そして、キットは大抵グレーのプラでできています。
なので、直にグレーを吹き付けても、サフを吹き付けても、結局目的とする色がどの程度発色しているか、よくわからないという状態になります。
結果、塗膜が厚くなってしまうと。
そんなことから、私は下地黒を塗るようにしています。
プラの成型色は、できれば黒にしてもらいたいですね。
そうすれば、プラそのもので光の透過を防げそうですし、手抜きをして直にグレーを塗装する際にも色の発色が目に見えるので楽ですよ。
さて、そんな小理屈を並べているあいだに機体色Aのグレーの塗装が終わりました。
ハセガワは阿呆でして、既にクレオスが絶版にしているロイヤルエアフォースカラーなるものを基準に塗装のカラー指定をしております。
もう、何年前ですか?このセットが絶版になったの。
絶版になったあとに発売したデカール替えバリエーションキットですら、この絶版のセットですよ。
どれだけ、手抜きしてるんだ?
ユーザーに甘えすぎだろう?
ホント、こういうのって頭に来るんですよ。
エアモデル、とりわけ大戦機を作る人なら、知っているだろうし、知らなくても自分で調べるだろうって思ってるんでしょうか?
素人や知識のない人のことは考えもしないんでしょうか?
こんなことをやっていて、キットが売れないなんていうメーカーはアホです。間違いなく。
ひとしきり起こったところで、私の理想とするスピットグレー、というかRAF迷彩のグレーですが、指定色はどうやらダークシーグレーなのですが、私にとってはこれではありません。
以前、1/72でスピットを作った時、ダークシーグレーをビン生で塗ったのですが、思ったよりも濃かったのですね。
もう少し明度の高いグレーです。
なので、これにサンディブラウンを混ぜます。
白ではなくサンディブラウンで明度を上げる理由は、すこし茶色が入ったほうが退色した感じが出るかもと思うからです。
とはいえ、退色表現をするつもりなら、丁寧なグラデ塗装をする必要があるのですが、このあと迷彩塗装をするので、あまりこの段階でのグラデは意味がなかったりします。
まあいいでしょう。
どうなるとしても、グラデを意識しながらグレーを塗ります。
それが終わったら、次は楽しい迷彩マスキングです。
いつものやり方。型紙を作って、マスキングテープを折り曲げて厚みを作り、1mmくらい浮かせて貼り付け。
こうすることで、キットと型紙の間に隙間が出来て、結果、迷彩の塗り分け境界ラインが多少ぼやけるわけです。
私は迷彩にしても、テープを貼り付けた時みたいなクッキリハッキリはあまり好きではありません。
かと言って、私が持っている0.3mmのハンドピースでは、フリーハンドで迷彩を塗りわけるとボヤけ過ぎて安っぽくなります。
なので、こんなに面倒臭いやり方をしているわけですね。
キットは立体なので、いくら丁寧に型紙を貼り付けても隙間が不均一になります。
これも、手作業感の味なわけです。
ダークグリーンの塗装完了。
型紙をはがします。
上手くできているかな?
ドキドキ・・・
おお!
いい感じ。
隙間は1mm程度を意識したのですが、思ったよりもクッキリ迷彩となりました。
が、やはりボンヤリした感じが塗りわけラインにあって、いい感じです。
よし。これかも隙間1mmを意識しよう。
なにせ、俺はスピットは50機も持っているからな。
はははは・・・
本当に作れるのかよ。そんなにさ。
ちなみに、このダークグリーンは、ビン生です。
これも自分なりに変えても面白そうだと思うのですが、どんな色がいいのか、イマイチ明確なイメージにならないのですよ。
もう少しグレーによったグリーンだといいような気もするのですが。
このあと、機体下面のグレーを塗りましたが、写真を撮り忘れました。
このマスキングは簡単ですね。
適当にテープを張り付ければいいだけです。
気をつけるのは機体側面と主翼前縁のラインだけです。
その後、細部塗装です。
主脚、タイヤ、ホイール、爆弾、尾輪、プロペラ、スピナその他。
私、キット製作で一番嫌いな作業は、ペーパーがけでもマスキングでもなく、細部塗装です。
なにがイヤって、塗装しているよりもハンドピースを洗浄している時間の方が長いでしょ?
しかも、細かいパーツが多いから、どんなに注意していても塗り忘れが出てきて、なんだよ!!ってイラつくことが多いのですよ。
精神修行です。
そんな感じで細部塗装が終わったので、次はデカール貼りです。
うわー、2年半振りにデカールかぁ。緊張するわぁ。
とか思っていたら、いきなり失敗しました。
小さいデカールから貼ればいいのに、子供と同じ程度の頭脳しかない私は、目立つところから始めてしまったのですね。
すなわち、胴体側部の所属部隊を表すアルファベットから。
デカールは大きいものほど難しいというのに。
馬鹿ですねえ。
ともかく、ここまで進みました。
やっと1/3?
これだけで2時間半くらいかかったわ。
マジ、俺、不器用。そして、遅い。
でかいラウンデルは、キットの凹凸モールドのせいでちぎれてしまいましたよ。
このデカールって、もしかして伸縮性がほとんどない?
おかしいなあ。同じハセガワの1/72の時は、凹凸モールドにもよく馴染んだんだけどなあ。
タッチアップできるかなあ?
デカールと同じ色なんて作れないぞ。
そんなわけで、今日のスピットファイアMK.IXはお仕舞い。
デカール貼りにあと2日。
墨入れ、ウォッシングに3日。
各パーツ接着に1日。
あと、1週間で完成できるかなあ?
では。
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