その女の子が信じてくれたなら、ドロボウは空を飛ぶことだって、湖の水を飲み干すことだってできるのに
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今回は幕間として、途中になっていた(ココ)1/72マーリンエンジン・スピットファイアの比較をしていきます。
今回はタミヤ編です。
今回はタミヤ編です。
最初に書いておきますが、あくまでパーツレベルでの比較です。
パーツを眺めるのと実際に作るのとでは、根本的に違うのは皆さんご承知ですね。
どんなにパーツに叩き込まれたディテールが優れていようとも、合いが悪かったりすれば台無しなわけです。
そういった組み立てなければ分からないことは、私には分かりません。
まだ組み立てていないので。
また、比較の物差しは、私が実際に作ったハセガワ製となります。
では、始めます。
タミヤ版スピットで今回比較に使うのはこのキット。MK.Vです。
タミヤはMK.Iも出していますが、細かなディテール以外にあまり違いはないので、MK5でやります。
全景。
いつも思いますが、タミヤってランナーが綺麗なんですね。
ほとんどバリエーションを前提にしていない分け方で、必要最低限という感じ。
ランナーが少なく、省パーツで作りやすいという長所があります。
が、このスピットみたいにバリエーションの多い機体だとそれがアダとなって、出して欲しいバリエが出ないなんてことになります。
MK9はデキが同レベルにあるハセガワがあるのでまだいいですが、MK16が欲しいと思っても出してもらえないなんてことになります。
現在、私が知っている限り、MK16の72はスウォードだけしか出していません。
一番均整の取れた美しさを持つスピットファイアだと思うんだけどな。
多分、世界各国の大手メーカーがバブルトップ・スピットを出さないのは、生産機数とか史実における活躍の度合いが分水嶺となるのでしょう。
生産機数が少ないとか、あまり活躍していないとか、模型を作る人に関係あるのだろうか?
ただ、格好いい機体の模型を作りたいだけなのではないのか?
もしそれが関係あるのなら、ドイツの大戦終盤に登場した沢山の機体の人気をどう説明するのだろう?
マーリンエンジンで一番美しいのは、バブルトップのMK16ですって。
1/32で出した勢いで、タミヤさん。是非お願いいたします。
まず、48にスケールダウンして、次に72に。そう。いつものパターンで。
私、3つ買いますよ。
ディテール。
非常に美しいモールドです。
ハセガワよりも深くシッカリとしたモールドです。
タミヤのパーツは、いつ見ても綺麗。
って、上でも書きましたね。
バリとかもないし、手入れが行き届いている感じで、発売から20年近く経つキットのはずですが、そんな風に見えません。
ハセガワとの比較。
翼はほぼ同じ。
胴体は相変わらずタミヤ版の方が機首が短いです。
これは、後期マーリンになってエンジンが大きくなったからで、確か30cmちょっと機首が伸びたからですね。
最初は全く気が付きませんでした。
が、48スピットを作った後でタミヤ版を見ると、どうも機首が短く感じることに気がつき、データを調べてみると・・・。
なるほど。意外と知らないことってあるもんです。
私は機首が伸びやかな方が好きなので、後期マーリンの方が好きですね。
全体的なキットのデキは、ハセガワとドッコイドッコイです。
このレベルの比較になると、どっちのキットがいいというよりも、どっちのディテールもしくはアウトラインの方が好きかってことになると思います。
作り比べをしてみるのも面白いと思います。
前期マーリンのタミヤと、後期マーリンのハセガワ。
比較製作をすると、色々と発見がありそうですよ。
そんなわけで、タミヤ版はお仕舞い。
また時間が余ったら続きをやります。
では。
では、始めます。
タミヤ版スピットで今回比較に使うのはこのキット。MK.Vです。
タミヤはMK.Iも出していますが、細かなディテール以外にあまり違いはないので、MK5でやります。
全景。
いつも思いますが、タミヤってランナーが綺麗なんですね。
ほとんどバリエーションを前提にしていない分け方で、必要最低限という感じ。
ランナーが少なく、省パーツで作りやすいという長所があります。
が、このスピットみたいにバリエーションの多い機体だとそれがアダとなって、出して欲しいバリエが出ないなんてことになります。
MK9はデキが同レベルにあるハセガワがあるのでまだいいですが、MK16が欲しいと思っても出してもらえないなんてことになります。
現在、私が知っている限り、MK16の72はスウォードだけしか出していません。
一番均整の取れた美しさを持つスピットファイアだと思うんだけどな。
多分、世界各国の大手メーカーがバブルトップ・スピットを出さないのは、生産機数とか史実における活躍の度合いが分水嶺となるのでしょう。
生産機数が少ないとか、あまり活躍していないとか、模型を作る人に関係あるのだろうか?
ただ、格好いい機体の模型を作りたいだけなのではないのか?
もしそれが関係あるのなら、ドイツの大戦終盤に登場した沢山の機体の人気をどう説明するのだろう?
マーリンエンジンで一番美しいのは、バブルトップのMK16ですって。
1/32で出した勢いで、タミヤさん。是非お願いいたします。
まず、48にスケールダウンして、次に72に。そう。いつものパターンで。
私、3つ買いますよ。
ディテール。
非常に美しいモールドです。
ハセガワよりも深くシッカリとしたモールドです。
タミヤのパーツは、いつ見ても綺麗。
って、上でも書きましたね。
バリとかもないし、手入れが行き届いている感じで、発売から20年近く経つキットのはずですが、そんな風に見えません。
ハセガワとの比較。
翼はほぼ同じ。
胴体は相変わらずタミヤ版の方が機首が短いです。
これは、後期マーリンになってエンジンが大きくなったからで、確か30cmちょっと機首が伸びたからですね。
最初は全く気が付きませんでした。
が、48スピットを作った後でタミヤ版を見ると、どうも機首が短く感じることに気がつき、データを調べてみると・・・。
なるほど。意外と知らないことってあるもんです。
私は機首が伸びやかな方が好きなので、後期マーリンの方が好きですね。
全体的なキットのデキは、ハセガワとドッコイドッコイです。
このレベルの比較になると、どっちのキットがいいというよりも、どっちのディテールもしくはアウトラインの方が好きかってことになると思います。
作り比べをしてみるのも面白いと思います。
前期マーリンのタミヤと、後期マーリンのハセガワ。
比較製作をすると、色々と発見がありそうですよ。
そんなわけで、タミヤ版はお仕舞い。
また時間が余ったら続きをやります。
では。
木造機の奇跡 降・臨 !!
今日のモスキートのお時間です。
漸く完成しました。
1ヶ月半ほどかかりました。
作業できるのは、おおよそ週に3.5日。
一日作業できる時間は、最大で4時間。平均3時間ほど。
最後の方は、休日を丸々潰して塗装。
ザックリと計算すると、この3機を完成させるのに140時間ほどかかったことになります。
ただモスキート一機をプレゼントするだけだったのに、私の勘違いや作り比べをしたいという欲求のために、作業が莫大に増えてしまいましたよ。
やれやれ。
それでは、まずハセガワ版から一気に写真を載せていきます。
背中のアンテナは付けませんでした。プレゼントする前に壊れそうだったし、穴を自分であけなければ、外見上問題ないですからね。スピットは元から穴があいているのでつけましたけど。
エンジンナセルの段差は、写真で見て分かる通りです。
段差はできます。
これを段差なしにするには、パーツの摺り合わせをかなりの精度でしないとダメでしょうね。
怖いんですよ。パーツの摺り合わせ。
合わない物をあとから削るのは簡単ですけど、合わせるために接着面を削るとなると、物凄く高い精度が必要ですよね。
下手に曲がると接着面すらおかしくなってしまうし、修復すら難しくなってしまう。
なので、できる限りやりません。
しかし、ここの部分は、摺り合わせ必須の構造になってます。
ナセル全部のパーツの接着面をすりあわせて、後部とキチンと合うように加工する必要があります。
難しいですよ。これ。
キットの説明書の塗装指示は全然違うものだったのですが、オジさんが普通のRAF洋上迷彩がいいと言っていたので、こうしました。
なので、他の箇所も一般的な色にしてあります。
これはスピットも同じです。
次。タミヤ版
理由はわかりませんが、クリアパーツが曇っただけでなく、一部ヒビがはいってしまいました。
エナメル塗料が染み込んだせいではないかと思っていますが、真相はわかりません。
黒という色の難しさがよくわかりました。
黒に塗ったつもりがなくても黒になってしまう。
その後の汚し塗装が非常に難しい。
デカールの貼り方なども、今回漸く本質がわかってきました。
今まで何百枚も貼ってきましたが、全然分かってなかったんだなあ。
迷彩のマスキングも、型紙の限界が見えてきました。
どうしても三次曲線には馴染ませられないため、クッキリのところとボヤけるところの差が出来てしまいます。
粘土欲しいなあ。
キャノピーのマスキングにはじめてセロテープを使いましたが、かなり使いやすいです。
が、マスキングテープに比べて液ダレでベタベタになりやすいし、粘着力が強すぎるのが欠点です。
粘着力が強すぎて、キャノピの小さなパーツが取れてしまいました。両方共。
あとは適当に。
タミヤ版とハセガワ版の違いは、今まで書いてきました。
一応まとめると、
・コクピットのディテールが、タミヤ版は細かく彫り込まれていてハセガワ版は適当
・ハセガワ版のエンジンナセルの構造が、段差ができてしまうような分割になっていて作りづらい
・ハセガワ版の脚部の構造が、接着面が曖昧なのと接着後も剛性が考えられていないので、不安
・主翼の接着部分も、ハセガワが桁の上だけなのに対し、タミヤ版は左右なので、強度がある
その他、細かいことは色々とありますが、重要なのはこの辺でしょうか。
総じてタミヤ版の方がデキのいいキットだと思います。
作りやすさ、入手しやすさ、ディテール。全てにおいて。
最初に書いたように、タミヤ版の方がモールドも深く、立体的ですしね。
ただ、アウトラインで考えると、どちらもほとんど同じです。
両者の違いを私程度では見つけられませんでした。
キャノピーの大きさが違いますが、これも型番の違いなのかどうか、私はそこまで詳しくはありませんし。
現在、生産休止中のハセガワ版。
元の値段もタミヤ版よりも高いですし、普通にタミヤ版を買っておけば問題なさそうです。
タミヤには、モスキート愛に満ちあふれた方がいらっしゃるようで、48はもとより、今度出る32なんて、圧倒的なキットになりそうですよ。
オマケのスピットも。
スピット4機目。72では3機目。
なので、当然、最初に作ったものよりも段違いに好みに作ることができました。
正直、あげたくないです。
72の後期マーリン・スピットの決定版はやはりハセガワ版でして、それをいい感じに作れたので、かなり気に入ってしまいました。
嗚呼、惜しいなあ。
そんなわけで、ひと月半に渡って勤勉に作業し漸く完成したキット。
こんなにもキット製作に勤しんだのは何年ぶりかな?
しかし同時に、ユックリと作るほうが、やはりキットを作るにおいてはいいと思いました。
期限までになんとかとか、なるべく早めにとか考えると、どうしても楽しんで作れないんですよ。
大量の積みキットをしている身としては、なるべく早くキットを作りたいというのは事実ですが、あくまで作業になれることによるスピードアップを目指すべきで、ただ早く作ろうとするとストレスばかり感じることになってしまいます。
あとですね、やはり2機同時製作とかはあまりよくないですね。
パーツも少なく構造も単純な、例えば72スピットみたいなキットだとそれもアリだとは思いますが、72と雖もモスキートレベルのキットとなると、かなりウンザリします。
エアモデルはキャラクターキットやAFVと違って、作業をまとめて行うことが中々できません。
組立て→塗装→組立て→塗装・・・
こんな感じで作業が進んでいきます。
なので、どうしても面倒な作業というのが繰り返しくるわけです。
それを乗り越えるのは気合いです。
キャノピーの面倒臭いマスキングも、気合いでなんとかこなすわけです。
この時、二つも面倒な物をこなすとなると、どうしても精神的に草臥れてしまうわけです。
これを頑張っても次の工程に移れず、また同じことをしなくてはならないんだよなあと考えてしまい、気合いが削がれてしまうのです。
なので、やはり一つ一つ作業をした方が、結果的には精神衛生上楽で、作業も丁寧かつ早く終わるような気がします。
楽しい作業と辛い作業がせめて交互になれば、達成感を短い感覚で味わえるわけで、気力も続きますしね。
ただ、塗装に関しては、やはり同時に塗ると早いですね。
ハンドピースの洗浄と塗料の調色と稀釈って、意外と時間かかりますし、面倒ですから。
なので、キットによっては、同時進行もアリですね。
既に、オジさんにはプレゼントしました。
喜んでくれました。
無事渡せて、ホッとしました。
そんなわけで、今日のモスキートはお仕舞い。
次回からは、放置してしまったハーディガンを再開かな。
ただ、ちょっとモチベが上がらないなあ。大戦機を作りたい。
ま、いいや。色々と実験してみたいこともあるし、そういうのにはガンプラは向いてるから、やってみっか。
テスタロッサが来たのでやろうかとも考えましたが、他に既にやっている人もいて、手の遅い私が急いでやる必要もなさそうなので、当初考えていた流れでやろうかと考えています。
なので、暫くはヨーロッパ戦線の機体と、ガンダムF91のキットかな。
ま、適当に。
では。
今日のモスキートのお時間です。
漸く完成しました。
1ヶ月半ほどかかりました。
作業できるのは、おおよそ週に3.5日。
一日作業できる時間は、最大で4時間。平均3時間ほど。
最後の方は、休日を丸々潰して塗装。
ザックリと計算すると、この3機を完成させるのに140時間ほどかかったことになります。
ただモスキート一機をプレゼントするだけだったのに、私の勘違いや作り比べをしたいという欲求のために、作業が莫大に増えてしまいましたよ。
やれやれ。
それでは、まずハセガワ版から一気に写真を載せていきます。
背中のアンテナは付けませんでした。プレゼントする前に壊れそうだったし、穴を自分であけなければ、外見上問題ないですからね。スピットは元から穴があいているのでつけましたけど。
エンジンナセルの段差は、写真で見て分かる通りです。
段差はできます。
これを段差なしにするには、パーツの摺り合わせをかなりの精度でしないとダメでしょうね。
怖いんですよ。パーツの摺り合わせ。
合わない物をあとから削るのは簡単ですけど、合わせるために接着面を削るとなると、物凄く高い精度が必要ですよね。
下手に曲がると接着面すらおかしくなってしまうし、修復すら難しくなってしまう。
なので、できる限りやりません。
しかし、ここの部分は、摺り合わせ必須の構造になってます。
ナセル全部のパーツの接着面をすりあわせて、後部とキチンと合うように加工する必要があります。
難しいですよ。これ。
キットの説明書の塗装指示は全然違うものだったのですが、オジさんが普通のRAF洋上迷彩がいいと言っていたので、こうしました。
なので、他の箇所も一般的な色にしてあります。
これはスピットも同じです。
次。タミヤ版
理由はわかりませんが、クリアパーツが曇っただけでなく、一部ヒビがはいってしまいました。
エナメル塗料が染み込んだせいではないかと思っていますが、真相はわかりません。
黒という色の難しさがよくわかりました。
黒に塗ったつもりがなくても黒になってしまう。
その後の汚し塗装が非常に難しい。
デカールの貼り方なども、今回漸く本質がわかってきました。
今まで何百枚も貼ってきましたが、全然分かってなかったんだなあ。
迷彩のマスキングも、型紙の限界が見えてきました。
どうしても三次曲線には馴染ませられないため、クッキリのところとボヤけるところの差が出来てしまいます。
粘土欲しいなあ。
キャノピーのマスキングにはじめてセロテープを使いましたが、かなり使いやすいです。
が、マスキングテープに比べて液ダレでベタベタになりやすいし、粘着力が強すぎるのが欠点です。
粘着力が強すぎて、キャノピの小さなパーツが取れてしまいました。両方共。
あとは適当に。
タミヤ版とハセガワ版の違いは、今まで書いてきました。
一応まとめると、
・コクピットのディテールが、タミヤ版は細かく彫り込まれていてハセガワ版は適当
・ハセガワ版のエンジンナセルの構造が、段差ができてしまうような分割になっていて作りづらい
・ハセガワ版の脚部の構造が、接着面が曖昧なのと接着後も剛性が考えられていないので、不安
・主翼の接着部分も、ハセガワが桁の上だけなのに対し、タミヤ版は左右なので、強度がある
その他、細かいことは色々とありますが、重要なのはこの辺でしょうか。
総じてタミヤ版の方がデキのいいキットだと思います。
作りやすさ、入手しやすさ、ディテール。全てにおいて。
最初に書いたように、タミヤ版の方がモールドも深く、立体的ですしね。
ただ、アウトラインで考えると、どちらもほとんど同じです。
両者の違いを私程度では見つけられませんでした。
キャノピーの大きさが違いますが、これも型番の違いなのかどうか、私はそこまで詳しくはありませんし。
現在、生産休止中のハセガワ版。
元の値段もタミヤ版よりも高いですし、普通にタミヤ版を買っておけば問題なさそうです。
タミヤには、モスキート愛に満ちあふれた方がいらっしゃるようで、48はもとより、今度出る32なんて、圧倒的なキットになりそうですよ。
オマケのスピットも。
スピット4機目。72では3機目。
なので、当然、最初に作ったものよりも段違いに好みに作ることができました。
正直、あげたくないです。
72の後期マーリン・スピットの決定版はやはりハセガワ版でして、それをいい感じに作れたので、かなり気に入ってしまいました。
嗚呼、惜しいなあ。
そんなわけで、ひと月半に渡って勤勉に作業し漸く完成したキット。
こんなにもキット製作に勤しんだのは何年ぶりかな?
しかし同時に、ユックリと作るほうが、やはりキットを作るにおいてはいいと思いました。
期限までになんとかとか、なるべく早めにとか考えると、どうしても楽しんで作れないんですよ。
大量の積みキットをしている身としては、なるべく早くキットを作りたいというのは事実ですが、あくまで作業になれることによるスピードアップを目指すべきで、ただ早く作ろうとするとストレスばかり感じることになってしまいます。
あとですね、やはり2機同時製作とかはあまりよくないですね。
パーツも少なく構造も単純な、例えば72スピットみたいなキットだとそれもアリだとは思いますが、72と雖もモスキートレベルのキットとなると、かなりウンザリします。
エアモデルはキャラクターキットやAFVと違って、作業をまとめて行うことが中々できません。
組立て→塗装→組立て→塗装・・・
こんな感じで作業が進んでいきます。
なので、どうしても面倒な作業というのが繰り返しくるわけです。
それを乗り越えるのは気合いです。
キャノピーの面倒臭いマスキングも、気合いでなんとかこなすわけです。
この時、二つも面倒な物をこなすとなると、どうしても精神的に草臥れてしまうわけです。
これを頑張っても次の工程に移れず、また同じことをしなくてはならないんだよなあと考えてしまい、気合いが削がれてしまうのです。
なので、やはり一つ一つ作業をした方が、結果的には精神衛生上楽で、作業も丁寧かつ早く終わるような気がします。
楽しい作業と辛い作業がせめて交互になれば、達成感を短い感覚で味わえるわけで、気力も続きますしね。
ただ、塗装に関しては、やはり同時に塗ると早いですね。
ハンドピースの洗浄と塗料の調色と稀釈って、意外と時間かかりますし、面倒ですから。
なので、キットによっては、同時進行もアリですね。
既に、オジさんにはプレゼントしました。
喜んでくれました。
無事渡せて、ホッとしました。
そんなわけで、今日のモスキートはお仕舞い。
次回からは、放置してしまったハーディガンを再開かな。
ただ、ちょっとモチベが上がらないなあ。大戦機を作りたい。
ま、いいや。色々と実験してみたいこともあるし、そういうのにはガンプラは向いてるから、やってみっか。
テスタロッサが来たのでやろうかとも考えましたが、他に既にやっている人もいて、手の遅い私が急いでやる必要もなさそうなので、当初考えていた流れでやろうかと考えています。
なので、暫くはヨーロッパ戦線の機体と、ガンダムF91のキットかな。
ま、適当に。
では。
ボークスの1/24テスタロッサがついに発売になりましたね。
ガレキでは何度か立体化されてきましたが、インジェクションキットになるなんて夢のようですな。
予約開始が3月半ばあたりで、引渡しが夏と書いてあったので、てっきり8~9月に届くのかと思っていたのですが、いきなり先行予約の方は~なんて話が追記されていて、5/16に届きました。
ちょっとびっくり。
お値段は高めです。12000円ほど。
メーカー直売で値引きもないですから、ちょっとというかかなり高いですね。
なんというか、メーカー直売なのに、小売店を通して中間マージンが入っている商品よりも割高ってなんなんだろう?とも思いますが、ともかくこういう模型野郎の積年の切望を叶えてくれるキットが発売されるってこと自体が幸せです。
内容は、素晴らしいキットです。
フォルムは言うに及ばず、構造的にも中々のもんです。まあ、キャラキットを突き詰めているバンダイには及ばないのも事実ですけど、このデザインでよくもまあコクピットか降着機構の再現までやったなあと思います。
ディテールに関しては、エアモデルなんてやっているとどうしてもアッサリしすぎるように見えてしまって物足りませんが、キャラクターモデルとしてはこんなものでしょう。
そもそも、原画自体がアッサリディテールですしね。
キャラクターモデルの楽しみ方は、ディテール云々ではなく、フォルムの格好良さや美しさにあるわけで、それぞれの長所短所を混同しても仕方ありません。
心配なのは、突然始まった先行予約と先行引渡しの件。
勘ぐりすぎなのかなあ、予想よりも売れなくて、先行引渡しをすることで物好きがネットで組立てレビューをすることで勝手に宣伝してくれて、それによって売上を伸ばそうと考えたのではないか?なんて思ってしまいます。
メーカー直売のデメリットで、どうしても宣伝が手薄になるわけですね。
特にテスタロッサはインジェクション化の報が出てから予約開始までも早かったですし。
もし、ボークスが宣伝効果を狙って早めの引渡しをしたのだったら、私が乗ってやろうと思い、次に作るキットをテスタロッサにしようかと考えました。
が、ネットで検索すると、既に何人かが5/16の到着日から、綺麗な写真付きで組立てレビューを開始していて、それに遅れて私ごときがやっても仕方あるまいと気がつき、結局いつものペースでやることにしました。
時期を逸した製作タイミングにはなってしまいますが、ガレージキットでテスタロッサを既に3体持っているので、その辺りのレビューも加味してゆっくりとやればいいかな。
というか、このインジェクションの元になったガレキを二年ほど前に買ったのですが、これもある意味無駄か?
ガレキとインジェクションでどれだけ造形が違うか確認したいのですが、そのためには組み立てないとダメですな。インジェクションの方はパーツが細かくてパーツ単位で比較してもなんだかわからないですし。
もっと無意味なのは、ボークスの旧版MM仕様のテスタロッサですね。
これ、格好悪いんですよ。多分、フォルムとかの問題ではなく、MM関節のせいで立ちポーズが綺麗に決まらないからだと思うのですが、これを買ってしまっていたんですよ。なんで、これしかなかったから。
が、その1年後に新版テスタロッサが出て、飛びついて買って。
さらに1年後にインジェクションが出て、私嬉しい半面悔しいと。
もう一個のテスタロッサは、今や文化遺産的な価値を持つ、コトブキヤの1/35です。
これは格好いいですよ。
もう一つ、MAXファクトリーの1/24を手に入れれば完璧なのでしょうが、手に入りませんね。これは。
製造された個数があまりにも少ない上に、当時としては造形が神がかって素晴らしかったために、一部のコレクターアイテムと化しています。
数年前に調べたら、ヤフオクとかで7万くらいで落札されていたような。
発売当時の値段が2.5万くらいだったそうで、現在の相場感覚でいうと5万ほどですかね。
そう考えると7万もバカ高いわけでもないんでしょうが、そもそも当時のガレキは綺麗に仕上げること自体難しい。
気泡、カケ、穴、歪みのオンパレードで、本気で作ろうとすると、地獄を見るキットなんでしょう。
そういうわけで、作るという目線で考えると怖くて買えないキットでもあります。
ガンダムにせよ他のキャラクターモデルにせよ、一昔前では考えられなかったものがキット化されています。
このセリフ、大分前から言っているような気もしますがね。
ナイチンゲール、テスタロッサ。こういう模型野郎のリビドーをグリグリと刺激するキットが出てくれるのは実にありがたいことです。
願わくは、この大輪の花が、消える寸前の大きな炎でないことを祈ります。
そんなわけで、今日のモスキートのお時間です。
今回から、塗装に入ります。
まずはサフ。
エアモデルでサフを使わない人が多いですが、私は使います。
合わせ目などの整面作業のアラが見えてきますからね。
意外とあるんですよ。隙間が出来てること。
そうそう。ハセガワのプロペラですが、
ちょっとバリが出ています。
ハセガワって、あまり金型のお手入れをしないんだなあと、いつも思います。
金をかけるのを惜しむのはいいけど、それを間違うと怖いことになるぜ。
ここからは、失敗したくないので、まず自分用のタミヤ版を塗り、大丈夫ならプレゼント用のキットの塗装をするという順番でやっていきます。
ハセガワ版。
そして、スピット。
次は下地黒。
これも本当に必要なのかまだわかっていませんが、やれることは全部やります。
現在、作りかけのまま放置中の1/48F-16ですが、これと同時進行で作っていた72F-16で、下地黒の有無の違いを実験するはずだったんです。
が、諸事情により放置してしまい、今はまだ再開する気力がありません。
なんで模型って、作りかけで一旦放置してしまうと、再開する気力がなくなるんでしょうね?
実に不思議。
前回の48スピットの頃から心がけるようにしているのですが、なるべく平滑な塗膜を得るために、極力塗料を薄く稀釈して吹き付けています。
なんでこんなことをするかといえば、デカールをキッチリと密着させるためです。
デカールでありがちな失敗と言えば、シルバリングですね。
デカールとキットが密着せず隙間が出来てしまって、その隙間のせいでデカールがテラテラと光を反射してしまう。
これがシルバリングです。
これを防ぐためにはデカールを密着させることが肝心ですが、密着させるにはどうしたらいいのか?
熱湯に付けた布巾とか、マークセッターを使う前に、平滑な塗膜にすることです。
塗膜がデコボコだとどうしても隙間が出来やすくなってしまいます。
では、デコボコな塗膜はどうしてできてしまうのか?
塗料が濃いからです。
濃い塗料だと、ハンドピースのノズルから吹き出たときに、パーツに付着する前にシンナーが乾いてしまって、付着した時に他の玉と一体化する時間もないまま、玉のまま固まってしまいます。
これが原因でデコボコしてしまうわけですね。
では、これを防ぐにはどうしたらいいのか?
パーツに付着した時に容易に周りの粒子と一体化するよう、シャバシャバの状態で吹き付ければいいわけです。
が、これをやると弊害が出てきます。
まず、塗料が沢山でるような状態で吹き付けると、表面がビチャビチャになってしまい、色を載せるというよりも濡らしている状態になってしまうので、塗料を少しずつ出るようにします。
その時にエア圧が高いと、パーツに食いつかず吹き飛んでいってしまいます。
なので、エア圧を限界まで下げて吹き付けます。
つまり、塗料の出る量も、エア圧も最大限まで下げた状態で塗装しなくてはならないわけです。
これをすると、ひたすら塗装に時間がかかります。
なにしろ少しずつしか塗料がでていないのですから、なかなか色が載りません。
なので、根気よく少しずつ色を載せていく必要があります。
実際、適当にやるとすぐに終わるサフと下地黒ですが、この3つのキットをやるのに2日もかかってしまいました。
計7時間近く。
まあ、お陰で、平滑な塗膜になりましたけどね。
これから塗る色も全部この方法でやるわけで、中々しんどいですな。
次。機体色A。機体上面のグレーです。
折角下地黒を塗ったので、グラデーションを意識しながら塗っていきます。
塗装する面積は黒の半分ですが、グラデーションに気を使う分、結局同じだけ時間がかかります。
とはいえ、迷彩を施すので、半分は完全に消えるんですけどね。
下地黒が艶ありだったのに対し、このグレーは半艶で見た目はマットに見えます。
グレーという色もあって、いきなり高級感が出てきました。
嬉しい瞬間ですな。
このグレーは48スピットのときと同じものです。
ダークシーグレーにタンを混ぜて明度を上げたもの。
オジさんにどんな色がいいですか?と聞いたとき、そのスピットと同じ色の迷彩でいいよと言われました。
なので、問答無用で同じ色でやります。
そういうわけでハセガワ版も塗りました。
次はマスキング。
いつも通り、型紙を作って塗装します。
型紙を使った迷彩はもう4度目ですが、限界が見えてきましたね。
隙間の幅の調整が難しく、ぼやけすぎたりハッキリしすぎたりすることがあります。
翼だけなら簡単なんですが、三次曲線の胴体なんかだと、どうしても安定しません。
粘土欲しいなあ。
ホームセンターにあるのかな?
ダークグリーンも同じ色。
これで機体上面の塗装が終わったので、次は下面です。
ここはタミヤ版とハセガワ版で違う色にします。
タミヤ版は黒。ハセガワ版は最も一般的なRAFの洋上迷彩。
タミヤ版のマスキング。
円形のマスキングはむつかしいです。
ハセガワ版もマスキング。
テープを適当に貼るだけなので楽チンです。
ハセガワ版の機体下面色塗装終了。
下面は一色なので、グラデ効果がよく出ます。
細部も塗装。
これで、機体色の塗装は終了。
この時点で、かなり疲れています。
普通に塗っているだけなのに、物凄く時間がかかるからです。
一晩3時間半やっても一色の塗装が終わらないんですよ。3機同時進行だからでしょうけどね。
2日でやっとA色が終わり、また2日かかってB色が終わるというペース。
しかも同じことをすべての工程で2回やらなくてはならないってのは、精神的にも辛いですね。
あぁ、忘れちゃいけない。ハセガワ版の機首のパーツ。
レーダー用の穴を塞ぐようにという指示があったので、塞ぎました。
最初はどうやって塞ごうかなと考えましたが、一番簡単で確実な方法で。
写真だと見えづらいですが、爪楊枝を使ってます。
まず、穴に瞬着を垂らします。んで、爪楊枝を表から穴に突き刺して、ニッパーで切り取ります。
こうすると、瞬着で固定力が強くなる上に隙間も埋めてくれると。
簡単な作業です。
爪楊枝はペーパーで削りやすいですしね。
んで、タミヤ版も、下面色塗装終了。
この下面色ですが、本当はもっと青っぽく、もっとグレーっぽくしたかったのです。
塗料皿の中では大体イメージ通りの色になったのです。
が、実際に塗ってみると、ただの黒になってしまいました。
周辺の色との対比なのか、塗り重ねるからなのか、グレーって濃い色だと黒になってしまうようですね。
さて、お次は、最終試練です。
デカール貼り。
3機分も貼るので、こりゃあいい精神修行だと思っていました。
想定通り、精神修行でした。
今まで何百枚も張っていたのに、私、デカールの貼り方が分かっておりませんでした。
というか、マークセッターの使い方が分かっていなかったというべきか。
セッターって、デカールの上下双方に塗るのが正しいんですね。
まず、貼る部分にセッターを塗り、そこにデカールを置く。
次にデカールの上からセッターを垂らし、セッターがデカールに染み込むまで暫し待つ。
デカールにシワができてきたら様子を見つつ、位置決めを完璧にし、一気に圧着。
きっと、これが正しいデカールの貼り方ですね。
今までもデカールの上からセッターを塗ってはいたんですが、シワシワになるまで待ってはいませんでした。
ここで焦らずシワができるまで待つと、デカールが柔らかくなって面追従性が高まるので、シルバリングがより一層起こりにくくなるんですね。
デカール貼りは、まずタミヤ版を休日一日潰してやりました。
その翌日に、ハセガワ版を睡眠時間を削ってやりました。
ここではじめて気がつきましたが、このコンボセットのスピットのデカールは、かなりオミットされていますね。
以前作ったものにはあったコーションマークが、今回はついてないです。
貼るのは楽になりましたが、それでいいのか?
値段は高いのに、デカールを入れないってどうなの?
あと、オジさんの好みに従って、機体下面にある連合軍識別帯(シロとグリーンのシマシマ)は貼ってません。
オジさんはああいうのはあまり好きではないみたいです。
私も好きではないですが。
なので、本当に一般的な塗装になりました。
さて、次。
トップコートでデカールを保護したあとで、ウォッシング開始です。
え?こんなにマジで?ってくらいバシャバシャとエナメル塗料を塗りつけます。
んで、綿棒で汚れがつきそうなラインをイメージしながら拭き取っていきます。
汚し塗装は楽しいです。
これまでの塗装もかなり苦痛なことが多かったですし、細部塗装は苦行でした。
が、汚し塗装となると、俄然楽しくなります。
それもこれも、すぐに結果が出て効果を確かめられるからでしょうね。
今回は、完全に模型的知識のない人にプレゼントするので、玄人の言う自然な汚れというものをあまり考えず、素人好みのインパクト重視でやります。
私も素人なので、そっちの方が好きなんですけどね。
ここでビビったのが、ウォッシングの最中に、貼ったデカールが浮いてきてしまったこと。
デカールを貼ったあとトップコートをしたのですが、凹モールドのところではまだデカールとパーツの隙間があったのでしょう。
そこからウォッシングの塗料が染み込んでしまい、浮いてきてしまったのでしょう。
焦らず、塗料が乾くのを待ち、上からマークセッターを垂らし、浮いているところをデザインナイフでつついて浸透圧でセッターがしみこむのを待った上で、また圧着。
なんとかなりました。
トップコートで凹モールドが埋まるのが怖くて、薄めに吹いたのがいけなかったのかな?
タミヤ版は下面が黒いので色々と悩みましたが、やはりグレーでやってみました。
黒い弊害ですかね?
色差が大きすぎるためか、拭いても拭いてもグレーが目立ってしまいます。
この状態で、すでにほとんど拭き取れないくらいまでやってるんですよ。
まあいいや。
次。ドライブラシです。
AFVでは一般的な手法ですが、エアモデルでやる人はあまりいません。
が、私はやります。
エッジや凸ディテールの強調というよりも、面に擦りつけます。
こうすると、塗装が何重かに見えるような不思議な感覚になるからです。
それに、ホコリによる汚れも、飛行機だってあったでしょうし。
一番の目的は、ウォッシングで付いた拭き取り跡の上にドライブラシをすると、筆にわずかに残った溶剤が少しずつ拭き取り跡を落としてくれて、ドライブラシで付く塗料と相まって、自然な汚れに見えるようになるからです。
ウォッシングだけだと結構ハッキリと見えてしまう拭き取り跡も、ドライブラシを施すと、いい感じにぼやけて見えるようになるんですな。
それに、退色表現にもなりますよ。
私はまだやり方がを分かっていないのですが、ちゃんとやり方さえわかれば、かなり効果的に退色表現が出来ると思います。
まあ、一番の理由は、私が個人的にドライブラシが好きだからなんですけどね。
左がドライブラシのビフォー。右がアフター。
ちゃんと写ってないのですが、ウォッシング跡がかなり馴染んでくれました。
OK。想定通りだ。
このあと、ひょんなことから近くのショッピングモールに行くことになり、そこにホビーショップがあったので寄ってみると、タミヤのウェザリングマスターがありました。
よくAFVに使う、化粧品のような構成のアレです。
アレ、興味はあったのですが、今まで使ったことなかったんですよ。エアモデルでの使いどころがわからなかったので。
が、今回、丁度目の前に完成間近のキットがあるので、ものは試しとばかりに購入して使ってみました。
結論から言うと、エアモデルでも使えます。
いい感じにドライブラシの効果を出せます。
やりすぎると、骨董品の銅像みたいな質感になるので注意。
が、トップコートをすると、ほとんど消えてしまいます。
楽しすぎて写真を撮り忘れてしまったのですが、塗りつけた時には目に見える効果があったウェザリングマスターですが、トップコートをするとほぼ見えなくなります。
なんでしょうね?エア圧で吹き飛んだ?
まさか。
では、あれか。フワフワしている状態でついていると、隙間が沢山あるから目立っていた。
が、トップコートで定着させようとすると隙間がなくなってしまって、ほとんど目立たなくなってしまった。
そんな理屈なんですかね?
ともかくウェザリングマスターの実験も終わり、使い道もわかったので、一気にトップコートを吹き付けます。
これまで綺麗な塗膜を作るために神経をすり減らして塗っていましたが、そのストレスを一気に吹き飛ばすように吹き付けます。
磨きだしなどはやるつもりはないので、こうやって少しでもデカールとの段差をなくしたいのと、単純に表面の保護が目的です。
デカールの段差はそう簡単に消えませんしね。
後はパーツを組立て接着をして完成です。
そんなわけで、今日のモスキートは終了。
次回、完成です。
では。
ガレキでは何度か立体化されてきましたが、インジェクションキットになるなんて夢のようですな。
予約開始が3月半ばあたりで、引渡しが夏と書いてあったので、てっきり8~9月に届くのかと思っていたのですが、いきなり先行予約の方は~なんて話が追記されていて、5/16に届きました。
ちょっとびっくり。
お値段は高めです。12000円ほど。
メーカー直売で値引きもないですから、ちょっとというかかなり高いですね。
なんというか、メーカー直売なのに、小売店を通して中間マージンが入っている商品よりも割高ってなんなんだろう?とも思いますが、ともかくこういう模型野郎の積年の切望を叶えてくれるキットが発売されるってこと自体が幸せです。
内容は、素晴らしいキットです。
フォルムは言うに及ばず、構造的にも中々のもんです。まあ、キャラキットを突き詰めているバンダイには及ばないのも事実ですけど、このデザインでよくもまあコクピットか降着機構の再現までやったなあと思います。
ディテールに関しては、エアモデルなんてやっているとどうしてもアッサリしすぎるように見えてしまって物足りませんが、キャラクターモデルとしてはこんなものでしょう。
そもそも、原画自体がアッサリディテールですしね。
キャラクターモデルの楽しみ方は、ディテール云々ではなく、フォルムの格好良さや美しさにあるわけで、それぞれの長所短所を混同しても仕方ありません。
心配なのは、突然始まった先行予約と先行引渡しの件。
勘ぐりすぎなのかなあ、予想よりも売れなくて、先行引渡しをすることで物好きがネットで組立てレビューをすることで勝手に宣伝してくれて、それによって売上を伸ばそうと考えたのではないか?なんて思ってしまいます。
メーカー直売のデメリットで、どうしても宣伝が手薄になるわけですね。
特にテスタロッサはインジェクション化の報が出てから予約開始までも早かったですし。
もし、ボークスが宣伝効果を狙って早めの引渡しをしたのだったら、私が乗ってやろうと思い、次に作るキットをテスタロッサにしようかと考えました。
が、ネットで検索すると、既に何人かが5/16の到着日から、綺麗な写真付きで組立てレビューを開始していて、それに遅れて私ごときがやっても仕方あるまいと気がつき、結局いつものペースでやることにしました。
時期を逸した製作タイミングにはなってしまいますが、ガレージキットでテスタロッサを既に3体持っているので、その辺りのレビューも加味してゆっくりとやればいいかな。
というか、このインジェクションの元になったガレキを二年ほど前に買ったのですが、これもある意味無駄か?
ガレキとインジェクションでどれだけ造形が違うか確認したいのですが、そのためには組み立てないとダメですな。インジェクションの方はパーツが細かくてパーツ単位で比較してもなんだかわからないですし。
もっと無意味なのは、ボークスの旧版MM仕様のテスタロッサですね。
これ、格好悪いんですよ。多分、フォルムとかの問題ではなく、MM関節のせいで立ちポーズが綺麗に決まらないからだと思うのですが、これを買ってしまっていたんですよ。なんで、これしかなかったから。
が、その1年後に新版テスタロッサが出て、飛びついて買って。
さらに1年後にインジェクションが出て、私嬉しい半面悔しいと。
もう一個のテスタロッサは、今や文化遺産的な価値を持つ、コトブキヤの1/35です。
これは格好いいですよ。
もう一つ、MAXファクトリーの1/24を手に入れれば完璧なのでしょうが、手に入りませんね。これは。
製造された個数があまりにも少ない上に、当時としては造形が神がかって素晴らしかったために、一部のコレクターアイテムと化しています。
数年前に調べたら、ヤフオクとかで7万くらいで落札されていたような。
発売当時の値段が2.5万くらいだったそうで、現在の相場感覚でいうと5万ほどですかね。
そう考えると7万もバカ高いわけでもないんでしょうが、そもそも当時のガレキは綺麗に仕上げること自体難しい。
気泡、カケ、穴、歪みのオンパレードで、本気で作ろうとすると、地獄を見るキットなんでしょう。
そういうわけで、作るという目線で考えると怖くて買えないキットでもあります。
ガンダムにせよ他のキャラクターモデルにせよ、一昔前では考えられなかったものがキット化されています。
このセリフ、大分前から言っているような気もしますがね。
ナイチンゲール、テスタロッサ。こういう模型野郎のリビドーをグリグリと刺激するキットが出てくれるのは実にありがたいことです。
願わくは、この大輪の花が、消える寸前の大きな炎でないことを祈ります。
そんなわけで、今日のモスキートのお時間です。
今回から、塗装に入ります。
まずはサフ。
エアモデルでサフを使わない人が多いですが、私は使います。
合わせ目などの整面作業のアラが見えてきますからね。
意外とあるんですよ。隙間が出来てること。
そうそう。ハセガワのプロペラですが、
ちょっとバリが出ています。
ハセガワって、あまり金型のお手入れをしないんだなあと、いつも思います。
金をかけるのを惜しむのはいいけど、それを間違うと怖いことになるぜ。
ここからは、失敗したくないので、まず自分用のタミヤ版を塗り、大丈夫ならプレゼント用のキットの塗装をするという順番でやっていきます。
ハセガワ版。
そして、スピット。
次は下地黒。
これも本当に必要なのかまだわかっていませんが、やれることは全部やります。
現在、作りかけのまま放置中の1/48F-16ですが、これと同時進行で作っていた72F-16で、下地黒の有無の違いを実験するはずだったんです。
が、諸事情により放置してしまい、今はまだ再開する気力がありません。
なんで模型って、作りかけで一旦放置してしまうと、再開する気力がなくなるんでしょうね?
実に不思議。
前回の48スピットの頃から心がけるようにしているのですが、なるべく平滑な塗膜を得るために、極力塗料を薄く稀釈して吹き付けています。
なんでこんなことをするかといえば、デカールをキッチリと密着させるためです。
デカールでありがちな失敗と言えば、シルバリングですね。
デカールとキットが密着せず隙間が出来てしまって、その隙間のせいでデカールがテラテラと光を反射してしまう。
これがシルバリングです。
これを防ぐためにはデカールを密着させることが肝心ですが、密着させるにはどうしたらいいのか?
熱湯に付けた布巾とか、マークセッターを使う前に、平滑な塗膜にすることです。
塗膜がデコボコだとどうしても隙間が出来やすくなってしまいます。
では、デコボコな塗膜はどうしてできてしまうのか?
塗料が濃いからです。
濃い塗料だと、ハンドピースのノズルから吹き出たときに、パーツに付着する前にシンナーが乾いてしまって、付着した時に他の玉と一体化する時間もないまま、玉のまま固まってしまいます。
これが原因でデコボコしてしまうわけですね。
では、これを防ぐにはどうしたらいいのか?
パーツに付着した時に容易に周りの粒子と一体化するよう、シャバシャバの状態で吹き付ければいいわけです。
が、これをやると弊害が出てきます。
まず、塗料が沢山でるような状態で吹き付けると、表面がビチャビチャになってしまい、色を載せるというよりも濡らしている状態になってしまうので、塗料を少しずつ出るようにします。
その時にエア圧が高いと、パーツに食いつかず吹き飛んでいってしまいます。
なので、エア圧を限界まで下げて吹き付けます。
つまり、塗料の出る量も、エア圧も最大限まで下げた状態で塗装しなくてはならないわけです。
これをすると、ひたすら塗装に時間がかかります。
なにしろ少しずつしか塗料がでていないのですから、なかなか色が載りません。
なので、根気よく少しずつ色を載せていく必要があります。
実際、適当にやるとすぐに終わるサフと下地黒ですが、この3つのキットをやるのに2日もかかってしまいました。
計7時間近く。
まあ、お陰で、平滑な塗膜になりましたけどね。
これから塗る色も全部この方法でやるわけで、中々しんどいですな。
次。機体色A。機体上面のグレーです。
折角下地黒を塗ったので、グラデーションを意識しながら塗っていきます。
塗装する面積は黒の半分ですが、グラデーションに気を使う分、結局同じだけ時間がかかります。
とはいえ、迷彩を施すので、半分は完全に消えるんですけどね。
下地黒が艶ありだったのに対し、このグレーは半艶で見た目はマットに見えます。
グレーという色もあって、いきなり高級感が出てきました。
嬉しい瞬間ですな。
このグレーは48スピットのときと同じものです。
ダークシーグレーにタンを混ぜて明度を上げたもの。
オジさんにどんな色がいいですか?と聞いたとき、そのスピットと同じ色の迷彩でいいよと言われました。
なので、問答無用で同じ色でやります。
そういうわけでハセガワ版も塗りました。
次はマスキング。
いつも通り、型紙を作って塗装します。
型紙を使った迷彩はもう4度目ですが、限界が見えてきましたね。
隙間の幅の調整が難しく、ぼやけすぎたりハッキリしすぎたりすることがあります。
翼だけなら簡単なんですが、三次曲線の胴体なんかだと、どうしても安定しません。
粘土欲しいなあ。
ホームセンターにあるのかな?
ダークグリーンも同じ色。
これで機体上面の塗装が終わったので、次は下面です。
ここはタミヤ版とハセガワ版で違う色にします。
タミヤ版は黒。ハセガワ版は最も一般的なRAFの洋上迷彩。
タミヤ版のマスキング。
円形のマスキングはむつかしいです。
ハセガワ版もマスキング。
テープを適当に貼るだけなので楽チンです。
ハセガワ版の機体下面色塗装終了。
下面は一色なので、グラデ効果がよく出ます。
細部も塗装。
これで、機体色の塗装は終了。
この時点で、かなり疲れています。
普通に塗っているだけなのに、物凄く時間がかかるからです。
一晩3時間半やっても一色の塗装が終わらないんですよ。3機同時進行だからでしょうけどね。
2日でやっとA色が終わり、また2日かかってB色が終わるというペース。
しかも同じことをすべての工程で2回やらなくてはならないってのは、精神的にも辛いですね。
あぁ、忘れちゃいけない。ハセガワ版の機首のパーツ。
レーダー用の穴を塞ぐようにという指示があったので、塞ぎました。
最初はどうやって塞ごうかなと考えましたが、一番簡単で確実な方法で。
写真だと見えづらいですが、爪楊枝を使ってます。
まず、穴に瞬着を垂らします。んで、爪楊枝を表から穴に突き刺して、ニッパーで切り取ります。
こうすると、瞬着で固定力が強くなる上に隙間も埋めてくれると。
簡単な作業です。
爪楊枝はペーパーで削りやすいですしね。
んで、タミヤ版も、下面色塗装終了。
この下面色ですが、本当はもっと青っぽく、もっとグレーっぽくしたかったのです。
塗料皿の中では大体イメージ通りの色になったのです。
が、実際に塗ってみると、ただの黒になってしまいました。
周辺の色との対比なのか、塗り重ねるからなのか、グレーって濃い色だと黒になってしまうようですね。
さて、お次は、最終試練です。
デカール貼り。
3機分も貼るので、こりゃあいい精神修行だと思っていました。
想定通り、精神修行でした。
今まで何百枚も張っていたのに、私、デカールの貼り方が分かっておりませんでした。
というか、マークセッターの使い方が分かっていなかったというべきか。
セッターって、デカールの上下双方に塗るのが正しいんですね。
まず、貼る部分にセッターを塗り、そこにデカールを置く。
次にデカールの上からセッターを垂らし、セッターがデカールに染み込むまで暫し待つ。
デカールにシワができてきたら様子を見つつ、位置決めを完璧にし、一気に圧着。
きっと、これが正しいデカールの貼り方ですね。
今までもデカールの上からセッターを塗ってはいたんですが、シワシワになるまで待ってはいませんでした。
ここで焦らずシワができるまで待つと、デカールが柔らかくなって面追従性が高まるので、シルバリングがより一層起こりにくくなるんですね。
デカール貼りは、まずタミヤ版を休日一日潰してやりました。
その翌日に、ハセガワ版を睡眠時間を削ってやりました。
ここではじめて気がつきましたが、このコンボセットのスピットのデカールは、かなりオミットされていますね。
以前作ったものにはあったコーションマークが、今回はついてないです。
貼るのは楽になりましたが、それでいいのか?
値段は高いのに、デカールを入れないってどうなの?
あと、オジさんの好みに従って、機体下面にある連合軍識別帯(シロとグリーンのシマシマ)は貼ってません。
オジさんはああいうのはあまり好きではないみたいです。
私も好きではないですが。
なので、本当に一般的な塗装になりました。
さて、次。
トップコートでデカールを保護したあとで、ウォッシング開始です。
え?こんなにマジで?ってくらいバシャバシャとエナメル塗料を塗りつけます。
んで、綿棒で汚れがつきそうなラインをイメージしながら拭き取っていきます。
汚し塗装は楽しいです。
これまでの塗装もかなり苦痛なことが多かったですし、細部塗装は苦行でした。
が、汚し塗装となると、俄然楽しくなります。
それもこれも、すぐに結果が出て効果を確かめられるからでしょうね。
今回は、完全に模型的知識のない人にプレゼントするので、玄人の言う自然な汚れというものをあまり考えず、素人好みのインパクト重視でやります。
私も素人なので、そっちの方が好きなんですけどね。
ここでビビったのが、ウォッシングの最中に、貼ったデカールが浮いてきてしまったこと。
デカールを貼ったあとトップコートをしたのですが、凹モールドのところではまだデカールとパーツの隙間があったのでしょう。
そこからウォッシングの塗料が染み込んでしまい、浮いてきてしまったのでしょう。
焦らず、塗料が乾くのを待ち、上からマークセッターを垂らし、浮いているところをデザインナイフでつついて浸透圧でセッターがしみこむのを待った上で、また圧着。
なんとかなりました。
トップコートで凹モールドが埋まるのが怖くて、薄めに吹いたのがいけなかったのかな?
タミヤ版は下面が黒いので色々と悩みましたが、やはりグレーでやってみました。
黒い弊害ですかね?
色差が大きすぎるためか、拭いても拭いてもグレーが目立ってしまいます。
この状態で、すでにほとんど拭き取れないくらいまでやってるんですよ。
まあいいや。
次。ドライブラシです。
AFVでは一般的な手法ですが、エアモデルでやる人はあまりいません。
が、私はやります。
エッジや凸ディテールの強調というよりも、面に擦りつけます。
こうすると、塗装が何重かに見えるような不思議な感覚になるからです。
それに、ホコリによる汚れも、飛行機だってあったでしょうし。
一番の目的は、ウォッシングで付いた拭き取り跡の上にドライブラシをすると、筆にわずかに残った溶剤が少しずつ拭き取り跡を落としてくれて、ドライブラシで付く塗料と相まって、自然な汚れに見えるようになるからです。
ウォッシングだけだと結構ハッキリと見えてしまう拭き取り跡も、ドライブラシを施すと、いい感じにぼやけて見えるようになるんですな。
それに、退色表現にもなりますよ。
私はまだやり方がを分かっていないのですが、ちゃんとやり方さえわかれば、かなり効果的に退色表現が出来ると思います。
まあ、一番の理由は、私が個人的にドライブラシが好きだからなんですけどね。
左がドライブラシのビフォー。右がアフター。
ちゃんと写ってないのですが、ウォッシング跡がかなり馴染んでくれました。
OK。想定通りだ。
このあと、ひょんなことから近くのショッピングモールに行くことになり、そこにホビーショップがあったので寄ってみると、タミヤのウェザリングマスターがありました。
よくAFVに使う、化粧品のような構成のアレです。
アレ、興味はあったのですが、今まで使ったことなかったんですよ。エアモデルでの使いどころがわからなかったので。
が、今回、丁度目の前に完成間近のキットがあるので、ものは試しとばかりに購入して使ってみました。
結論から言うと、エアモデルでも使えます。
いい感じにドライブラシの効果を出せます。
やりすぎると、骨董品の銅像みたいな質感になるので注意。
が、トップコートをすると、ほとんど消えてしまいます。
楽しすぎて写真を撮り忘れてしまったのですが、塗りつけた時には目に見える効果があったウェザリングマスターですが、トップコートをするとほぼ見えなくなります。
なんでしょうね?エア圧で吹き飛んだ?
まさか。
では、あれか。フワフワしている状態でついていると、隙間が沢山あるから目立っていた。
が、トップコートで定着させようとすると隙間がなくなってしまって、ほとんど目立たなくなってしまった。
そんな理屈なんですかね?
ともかくウェザリングマスターの実験も終わり、使い道もわかったので、一気にトップコートを吹き付けます。
これまで綺麗な塗膜を作るために神経をすり減らして塗っていましたが、そのストレスを一気に吹き飛ばすように吹き付けます。
磨きだしなどはやるつもりはないので、こうやって少しでもデカールとの段差をなくしたいのと、単純に表面の保護が目的です。
デカールの段差はそう簡単に消えませんしね。
後はパーツを組立て接着をして完成です。
そんなわけで、今日のモスキートは終了。
次回、完成です。
では。
いきなり横道。
以前にもちょっと書きましたが、モスキートを作り出した頃にタミヤの1/32モスキートが発売されると情報が出はじめてきて、5/14~5/17で行われた静岡ホビーショーで漸くその内容が明らかになりました。
HKモデルの32モスキートが素晴らしいと思いました。
それは、革命的な設計ゆえでした。
胴体、翼をスライド金型を使って一体成形とし、合わせ目消しの地獄からユーザーを救済した稀有なキットだからです。
なので、タミヤの32モシーにも革新的なものを期待していましたが、そうはなりませんでした。
またしてもこの地球上で、最高のインジェクションキットの記録が更新されたのは事実だと思います。
常にタミヤが記録保持者であり、常にタミヤが新記録を打ち立てる者なんですけどね。
タミヤ1/32エアクラフトシリーズ。
2001年の零戦から始まり、2004年のF-16、2007年のスピットファイア、2012年のP-51D、2014年のF4Uコルセア、そして今年2015年にはモスキートが記録を更新してきました。
今回でるモスキートが、コルセアの保持していた地球上最高峰インジェクションという称号を奪うのは間違いなさそうです。
が、設計はあくまで古典的なやり方のようですね。
まあ、無理に革新的な方法論で設計しなくてはならないわけではないし、これまでの方法論で充分できるのであれば、無理にやる必要もありません。
とんでもない密度で内部構造まで再現していて、実に楽しそうなキットとなっています。
内部構造の再現は、ボークス・造形村の1/32SWSあたりから、各メーカーで顕著になってきた方向性ですね。
これも善し悪しですけども。
タミヤ1/32モスキート。
パーツ数900以上。
価格2万。
間違いなくスーパーキットでしょうね。
私もいずれ買うだろうと思います。同じスケールのスピットを持っていますし、やはり並べたいですし。
ただ、旧態然たる設計ゆえに、HKモデル版モスキートも捨てがたいものになってしまったのは事実で、この辺りがまだまだ私を悩ませてくれそうです。
そんなわけで、今日のモスキートのお時間です。
今回は接着からマスキング、整面までを書きます。
まずはタミヤをさっさと接着します。
いつも同じことを言うようですが、さすがタミヤ。パーツの精度は完璧です。
1999年のキットなのに、バリも歪みもなく、綺麗にパーツが合います。
ストレスなく接着を終わらせ、一旦形にします。
ここまで来ると、「あー、がんばったなー。嬉しいなー」という気分になりますね。
苦痛と達成感を感じるところが、エアモデルとキャラクターモデルとは全然ちがいますね。
次。ハセガワ版。
接着の前に、脚部の構造。
こんな構造をしているので、先に接着。これはあとからだとちゃんと接着できないし、位置もキチンときまるかどうか怪しいから。
んで、脚部固定。
と思うのですが、やはり何度仮組みしてみても、強度が不安な構造。
写真を見てわかりますかね?
脚部を接着した天面のパーツをエンジンナセルの後部に接着するのですが、その接着面が少ない上に位置も曖昧です。
一番荷重がかかるところですし、なんとかしたいと考えてやったのが・・・
天面の上に抑えるパーツを接着すること。
ガッチリの固定するために流し込み接着剤ではなく、ドロドロの方のスチロール接着剤をベッタリの塗りつけます。
んで、接着。
早速、タミヤと同じように、形にしてみようとしたら!!!
なななんと!!
天面の抑えとして接着したランナータグが胴体から生えている桁に干渉して入らなくなってしまった!!!
わかりますかね?翼の中に先っちょだけ見えている板が、桁とあたってしまっているのです。
こ、これはマズイ!
もう、胴体も翼もガッチリと接着してしまったぞ!
剥がせない!
では、タグをこの状態で切り取るか?
無理だな、ナイフが入らない。
散々悩んだ挙句、干渉している桁の下を斜めに削ってみました。
大工仕事と同じで、斜めに削って差し込めば、斜めの面がガイドとなってそのままタグが下に滑り込んでくれるんじゃないかと期待して。
・・・
・・・、・・・
・・・、・・・、・・・!!
できた!!!!
な、なんとか差し込むことができました。
ここは脂汗をながすほど焦っていたので、写真を撮り忘れております。
なんというか、運が悪いですねえ。
よくよく構造をみると、そこに接着しなければ大丈夫だったのにって感じなんですよね。
もうすこし、ずらして接着しておけば、こんなことにならずに済んだのになあ。
というか、剛性補完もできてない構造なのに、少し手を入れただけで組めなくなってしまうって、どんだけ設計に余裕がないんだよ!とも言いたくなります。
まあ、私が悪いんですけどね。本質的には。
あと、タミヤ、ハセガワともに翼は胴体から生えている桁に接着する構造なのですが、この接着面の取り方も、タミヤ版は両サイドをメインとし、上下には少しあるので、かなりガッチリと接着できます。
しかしハセガワ版は上にしかありません。下はご覧のように接着面が全くない状態ですからね。
う~ん。どうもハセガワってこういうところがあるなあ。
俺、エアモデルが大好きだから、AFVがメインのタミヤよりもハセガワに愛を感じていたんだが、タミヤのキットを作っていて、どうもタミヤの方がキットの設計がシッカリとしている気がしてきたぞ。
おまけに、キットのクオリティもタミヤの方が高くないか?
確かに昔のキットを見比べると、ハセガワの方がエアモデルのデキは数段上だけど、90年代以降は同じくらいハイレベルになってるし、2000年代以降にいたっては、タミヤの方が優れているキットが多いぞ。32はハセガワですらやったことのない次元をタミヤは独走しているし、それ以外のスケールでも、一つ一つのキットのクオリティはタミヤの方が高い気がする。
ハセガワの1/48F-22は素晴らしいキットだったし、1/72のSu-33は本当に見事なモールドだった。
でもなぜか、そのあとに出たユーロファイター・タイフーンは両者に比べて明らかに安く仕上げた感じだったよね。
結局、模型としての志は、やはりタミヤの方が上じゃないか?
32の徹底したリサーチと模型のクオリティを追求しつつ、立体が持つ面白さをより広げるギミック表現とか。
1/48イリューシン・シュトルモビクで見られるようなコクピット内の表現と、それをより効果的に演出するためにパイロットフィギュアを付けるとか。
1/72でも、超絶なデキの零戦とF-16。このクオリティのキットを、ハセガワは出せるのだろうか?
商品展開も、タミヤの方が攻めているよなあ。
30年前のキットのデカール替えばかりハセガワに対して、数は少ないにせよタミヤは出してくれているじゃないか。スーパーキットを。
なんというか、模型を模型として楽しむための根本的な精神を持ち続けているのは、タミヤのような気がしてきたよ。
ハセガワが大好きなのになあ。
ん~、是非ともハセガワにも頑張ってもらいたい。
さて、オマケのスピットも作っていますよ。前回はまったく触れなかったけども。
ガッチリ接着。
ハセガワ72スピットは、もう3機目。
やっぱり72スピットはハセガワだよね。一番格好いいよ。精度も高いし、モールドも綺麗。
さて、接着剤硬化待ちの間、効率的に作業を進めておきましょう。
いつもならここで他のキットを作って待つのですが、今回は時間が厳しいので、待ちの間にできることはやっておきます。
まずは、エアモデルを作る上で一番の鬼門となるキャノピーのマスキング。
ここでやらかしました。
これはタミヤ版。キャノピーがこういう構造になっているのですね。
左右の膨らんだところが別パーツになっているのは構わないのですが、位置を決めるためのガイドが上にしかないのですよ。下がプラプラなので、うまく決まりません。
ちゃんと位置を決めたつもりで胴体に接着したら、左右のパーツがずれていたらしく、胴体とキャノピーの間に隙間が出来てしまいました。
おかしいなあとやり直したのですが、やはりダメ。
瞬間接着剤は接着材ですけど、その前にパテなんですよね。
何度も繰り返していては、接着面がガタガタになってしまい、余計に隙間が出来てしまいます。
しかも、瞬着の宿命、白化が起こってしまって汚くなってしまうんですね。
焦る私。
が、それをあざ笑うようにまったくうまくいく気配を見せないキャノピー。
何度も位置を丁寧に合わせ、胴体に合わせるも、できる隙間。
接着に失敗するたびにナイフで瞬着を削り取り、リスクだけが高まっていく。
いい加減汚くなってきて危機的状況になってしまったので、やむを得ず、力づくでくっつけてしまおうと押し付けたら・・・
ピキッ!!
パーツが外れました。
ブチッ!!!
切れる私。
キェー!!!!
キャノピーを机に叩きつける私。
いやはや、あんなヒステリーを起こしたのは久しぶりでした。
苛立ちに我を忘れて、思いっきり投げつけてしまいましたよ。
もう、こんなキットを作るのはやめよう。こんなに必死に丁寧にやっても答えてくれないキットなんて作る価値ねーよ!
本気でそう思いました。
が、プレゼントは約束してしまったので作らなくてはならないし、どうせ作るのならここまで作った自分用を放棄すると後で後悔しそうだし。
タバコを吸って精神を落ち着かせたあと、続行することにしました。
んで、叩きつけた時にキャノピーの小さいのが一つ飛んでいってしまったんですね。これがないと完成しません。
なので、探しました。
見つかりません。
あんな小さなパーツで、しかも透明です。
みつかりっこありません。
仮に見つかったとしても、瞬着のせいで接着面がガタガタになってしまっています。
うーん。やむを得ん。
取り急ぎパーツが必要なので、もう一つ注文しました。
新しく買った方からクリアパーツだけ取って、今回のキットに使うことにします。
ただ、そうすると不完全なキットができてしまい、それが性格的に許しがたいので、やむを得ずタミヤのアフターケアセンターに電話します。クリアパーツのランナー注文をするために。
これやると、無駄に値段が高いんですよね。
このキットは割引込みで1200円程度で買えるんですよ。が、ランナー注文すると、それだけで700円取られるんです。
納得できないんですよね。
が、不完全な連鎖はどこかで断ち切らねばならず、それは早いほうがいいわけで、是非に及ばず。
電話してみると、親切なオジさんが出て色々と教えてくれました。
なんでも、現在品切れで、再生産してから発送となるが、海外で作るので、発想するまで月単位でかかるので覚悟してね!と言われました。
まあ、当座のところは追加で買ったキットでなんとかなるので仕方ないかと思い、結構です。お願いしますと電話を切りました。
なんというか、モスキートは手強いキットですね。
桁は入らなくなるし、キャノピーはうまくいかないし。
しかも、キャノピーのマスキングが終わったあとに問題が起きてしまったから、精神的にも辛い。
またあのフレームだらけのキャノピーをマスキングするのかよと。
タミヤ2回にハセガワだから、計3回もやるのかよと。
待ち時間を効率的に使うつもりが、思いっきり自分で自分の精神と財布を叩き潰しただけでは飽き足らず、時間まで失ってしまいました。
とりあえずリフレッシュするためにキットが届くまでの間は作業をしませんでした。
このところ貇を詰めて作業をしていたので、疲れてしまったのです。
2日。休みました。
スケジュールを作ってみましたが、結構ギリギリになりそうです。
ともかく2日後、キットが届いたので、作業再開。
今まで苦労して作ってきたパーツが、まっさらな状態で入っているのをみると、えづいてしまいますな。
完成した充実感の中、いいキットだったなあ、もういっかい作りたいなあ、今度はこうしたいなあって考えるのは快感ですが、うまくいかないために補填で買った欲しくもない2つ目のキットだと、中々きますな。心に。
ともかく、今回は失敗できないので、試行錯誤をします。
左右の小さなパーツのガイドがないからやりづらいんですよ。
例えば、大きい方をまず胴体に接着して、そのあとに小さい方を接着できれば凄く簡単なんです。
が、上にしかガイドがないからそれをやると、小さいほうが滑って中に落ちてしまうんですな。
決めるために、小一時間も予行演習をしてみました。
大きい方を胴体に固定して、小さい方を上から滑らせていって、あるべきところで止めるという方法でね。
が、成功率が低すぎです。
これはダメだ。
かと言って、前みたいに説明書通り、大きい方に小さいのを付けてキャノピーを組み立ててから胴体につけると、また隙間が出来そうで怖い。
なので、こんな方法でやってみました。
最終手段です。
要は、ガイドがないから失敗するわけで、なればガイドを自分で作ってしまえと。
セロハンテープを細く切って、内側に貼り付け。これで小さい方が簡単に中に落ちることはなくなるはずです。
見栄えは悪くなりますが、おそらくよーく見ないとわからない程度でしょうし、失敗することが何よりも今は怖いので、これでいきます。
ホント、俺って不器用だな。
んで、再度マスキング。
赤マジックは、マスキングしたという確認です。
セロハンテープだと判り辛いですから。
こっちも気合いでマスキング。
キャノピーのマスキングって、一番嫌いだよ。
最後はスピット。
モシーに比べたら、スピットのキャノピーなんて簡単簡単。
あとは、塗装のために、他の箇所のマスキングも済ませておきます。
ここまでやっているうちに1週間が過ぎてしまったので、合わせ目消し開始。
タミヤ版の面倒なところ。
翼後方の三角形のところに対処しづらい合わせ目ができます。
まあ、エッジに合わせ目が来るよりマシでしょ?ってことでこういう設計になったのでしょうけども。
久し振りに光硬化パテを使ってみました。
んで、切削。
使いやすいっていう感想をよく聞くんですけど、私は使いづらいなあ。
そんなに早く硬化するわけでもないし、なんというか、いつまでたっても完全に硬化しない感じなんだよなあ。
オマケに食付きがあまりよろしくない。
んで、ハセガワ版も。
スピットは写真を撮り忘れました。
ともかく、これで塗装の準備が終わりました。
ここからが本番。
エアモデルを作る上で面倒な作業はこれまでで大体終わったので、かなり精神的に楽になりました。
あと面倒なのは細部塗装だけだしと。
さて、かなり長くなってしまったので、続きはまた今度。
ちなみに、今回の記事に書いた作業だけで、やはり10日もかかってしまいました。
遅いなあ、俺。
そんなわけで、今日のモスキートはお仕舞い。
では。
以前にもちょっと書きましたが、モスキートを作り出した頃にタミヤの1/32モスキートが発売されると情報が出はじめてきて、5/14~5/17で行われた静岡ホビーショーで漸くその内容が明らかになりました。
HKモデルの32モスキートが素晴らしいと思いました。
それは、革命的な設計ゆえでした。
胴体、翼をスライド金型を使って一体成形とし、合わせ目消しの地獄からユーザーを救済した稀有なキットだからです。
なので、タミヤの32モシーにも革新的なものを期待していましたが、そうはなりませんでした。
またしてもこの地球上で、最高のインジェクションキットの記録が更新されたのは事実だと思います。
常にタミヤが記録保持者であり、常にタミヤが新記録を打ち立てる者なんですけどね。
タミヤ1/32エアクラフトシリーズ。
2001年の零戦から始まり、2004年のF-16、2007年のスピットファイア、2012年のP-51D、2014年のF4Uコルセア、そして今年2015年にはモスキートが記録を更新してきました。
今回でるモスキートが、コルセアの保持していた地球上最高峰インジェクションという称号を奪うのは間違いなさそうです。
が、設計はあくまで古典的なやり方のようですね。
まあ、無理に革新的な方法論で設計しなくてはならないわけではないし、これまでの方法論で充分できるのであれば、無理にやる必要もありません。
とんでもない密度で内部構造まで再現していて、実に楽しそうなキットとなっています。
内部構造の再現は、ボークス・造形村の1/32SWSあたりから、各メーカーで顕著になってきた方向性ですね。
これも善し悪しですけども。
タミヤ1/32モスキート。
パーツ数900以上。
価格2万。
間違いなくスーパーキットでしょうね。
私もいずれ買うだろうと思います。同じスケールのスピットを持っていますし、やはり並べたいですし。
ただ、旧態然たる設計ゆえに、HKモデル版モスキートも捨てがたいものになってしまったのは事実で、この辺りがまだまだ私を悩ませてくれそうです。
そんなわけで、今日のモスキートのお時間です。
今回は接着からマスキング、整面までを書きます。
まずはタミヤをさっさと接着します。
いつも同じことを言うようですが、さすがタミヤ。パーツの精度は完璧です。
1999年のキットなのに、バリも歪みもなく、綺麗にパーツが合います。
ストレスなく接着を終わらせ、一旦形にします。
ここまで来ると、「あー、がんばったなー。嬉しいなー」という気分になりますね。
苦痛と達成感を感じるところが、エアモデルとキャラクターモデルとは全然ちがいますね。
次。ハセガワ版。
接着の前に、脚部の構造。
こんな構造をしているので、先に接着。これはあとからだとちゃんと接着できないし、位置もキチンときまるかどうか怪しいから。
んで、脚部固定。
と思うのですが、やはり何度仮組みしてみても、強度が不安な構造。
写真を見てわかりますかね?
脚部を接着した天面のパーツをエンジンナセルの後部に接着するのですが、その接着面が少ない上に位置も曖昧です。
一番荷重がかかるところですし、なんとかしたいと考えてやったのが・・・
天面の上に抑えるパーツを接着すること。
ガッチリの固定するために流し込み接着剤ではなく、ドロドロの方のスチロール接着剤をベッタリの塗りつけます。
んで、接着。
早速、タミヤと同じように、形にしてみようとしたら!!!
なななんと!!
天面の抑えとして接着したランナータグが胴体から生えている桁に干渉して入らなくなってしまった!!!
わかりますかね?翼の中に先っちょだけ見えている板が、桁とあたってしまっているのです。
こ、これはマズイ!
もう、胴体も翼もガッチリと接着してしまったぞ!
剥がせない!
では、タグをこの状態で切り取るか?
無理だな、ナイフが入らない。
散々悩んだ挙句、干渉している桁の下を斜めに削ってみました。
大工仕事と同じで、斜めに削って差し込めば、斜めの面がガイドとなってそのままタグが下に滑り込んでくれるんじゃないかと期待して。
・・・
・・・、・・・
・・・、・・・、・・・!!
できた!!!!
な、なんとか差し込むことができました。
ここは脂汗をながすほど焦っていたので、写真を撮り忘れております。
なんというか、運が悪いですねえ。
よくよく構造をみると、そこに接着しなければ大丈夫だったのにって感じなんですよね。
もうすこし、ずらして接着しておけば、こんなことにならずに済んだのになあ。
というか、剛性補完もできてない構造なのに、少し手を入れただけで組めなくなってしまうって、どんだけ設計に余裕がないんだよ!とも言いたくなります。
まあ、私が悪いんですけどね。本質的には。
あと、タミヤ、ハセガワともに翼は胴体から生えている桁に接着する構造なのですが、この接着面の取り方も、タミヤ版は両サイドをメインとし、上下には少しあるので、かなりガッチリと接着できます。
しかしハセガワ版は上にしかありません。下はご覧のように接着面が全くない状態ですからね。
う~ん。どうもハセガワってこういうところがあるなあ。
俺、エアモデルが大好きだから、AFVがメインのタミヤよりもハセガワに愛を感じていたんだが、タミヤのキットを作っていて、どうもタミヤの方がキットの設計がシッカリとしている気がしてきたぞ。
おまけに、キットのクオリティもタミヤの方が高くないか?
確かに昔のキットを見比べると、ハセガワの方がエアモデルのデキは数段上だけど、90年代以降は同じくらいハイレベルになってるし、2000年代以降にいたっては、タミヤの方が優れているキットが多いぞ。32はハセガワですらやったことのない次元をタミヤは独走しているし、それ以外のスケールでも、一つ一つのキットのクオリティはタミヤの方が高い気がする。
ハセガワの1/48F-22は素晴らしいキットだったし、1/72のSu-33は本当に見事なモールドだった。
でもなぜか、そのあとに出たユーロファイター・タイフーンは両者に比べて明らかに安く仕上げた感じだったよね。
結局、模型としての志は、やはりタミヤの方が上じゃないか?
32の徹底したリサーチと模型のクオリティを追求しつつ、立体が持つ面白さをより広げるギミック表現とか。
1/48イリューシン・シュトルモビクで見られるようなコクピット内の表現と、それをより効果的に演出するためにパイロットフィギュアを付けるとか。
1/72でも、超絶なデキの零戦とF-16。このクオリティのキットを、ハセガワは出せるのだろうか?
商品展開も、タミヤの方が攻めているよなあ。
30年前のキットのデカール替えばかりハセガワに対して、数は少ないにせよタミヤは出してくれているじゃないか。スーパーキットを。
なんというか、模型を模型として楽しむための根本的な精神を持ち続けているのは、タミヤのような気がしてきたよ。
ハセガワが大好きなのになあ。
ん~、是非ともハセガワにも頑張ってもらいたい。
さて、オマケのスピットも作っていますよ。前回はまったく触れなかったけども。
ガッチリ接着。
ハセガワ72スピットは、もう3機目。
やっぱり72スピットはハセガワだよね。一番格好いいよ。精度も高いし、モールドも綺麗。
さて、接着剤硬化待ちの間、効率的に作業を進めておきましょう。
いつもならここで他のキットを作って待つのですが、今回は時間が厳しいので、待ちの間にできることはやっておきます。
まずは、エアモデルを作る上で一番の鬼門となるキャノピーのマスキング。
ここでやらかしました。
これはタミヤ版。キャノピーがこういう構造になっているのですね。
左右の膨らんだところが別パーツになっているのは構わないのですが、位置を決めるためのガイドが上にしかないのですよ。下がプラプラなので、うまく決まりません。
ちゃんと位置を決めたつもりで胴体に接着したら、左右のパーツがずれていたらしく、胴体とキャノピーの間に隙間が出来てしまいました。
おかしいなあとやり直したのですが、やはりダメ。
瞬間接着剤は接着材ですけど、その前にパテなんですよね。
何度も繰り返していては、接着面がガタガタになってしまい、余計に隙間が出来てしまいます。
しかも、瞬着の宿命、白化が起こってしまって汚くなってしまうんですね。
焦る私。
が、それをあざ笑うようにまったくうまくいく気配を見せないキャノピー。
何度も位置を丁寧に合わせ、胴体に合わせるも、できる隙間。
接着に失敗するたびにナイフで瞬着を削り取り、リスクだけが高まっていく。
いい加減汚くなってきて危機的状況になってしまったので、やむを得ず、力づくでくっつけてしまおうと押し付けたら・・・
ピキッ!!
パーツが外れました。
ブチッ!!!
切れる私。
キェー!!!!
キャノピーを机に叩きつける私。
いやはや、あんなヒステリーを起こしたのは久しぶりでした。
苛立ちに我を忘れて、思いっきり投げつけてしまいましたよ。
もう、こんなキットを作るのはやめよう。こんなに必死に丁寧にやっても答えてくれないキットなんて作る価値ねーよ!
本気でそう思いました。
が、プレゼントは約束してしまったので作らなくてはならないし、どうせ作るのならここまで作った自分用を放棄すると後で後悔しそうだし。
タバコを吸って精神を落ち着かせたあと、続行することにしました。
んで、叩きつけた時にキャノピーの小さいのが一つ飛んでいってしまったんですね。これがないと完成しません。
なので、探しました。
見つかりません。
あんな小さなパーツで、しかも透明です。
みつかりっこありません。
仮に見つかったとしても、瞬着のせいで接着面がガタガタになってしまっています。
うーん。やむを得ん。
取り急ぎパーツが必要なので、もう一つ注文しました。
新しく買った方からクリアパーツだけ取って、今回のキットに使うことにします。
ただ、そうすると不完全なキットができてしまい、それが性格的に許しがたいので、やむを得ずタミヤのアフターケアセンターに電話します。クリアパーツのランナー注文をするために。
これやると、無駄に値段が高いんですよね。
このキットは割引込みで1200円程度で買えるんですよ。が、ランナー注文すると、それだけで700円取られるんです。
納得できないんですよね。
が、不完全な連鎖はどこかで断ち切らねばならず、それは早いほうがいいわけで、是非に及ばず。
電話してみると、親切なオジさんが出て色々と教えてくれました。
なんでも、現在品切れで、再生産してから発送となるが、海外で作るので、発想するまで月単位でかかるので覚悟してね!と言われました。
まあ、当座のところは追加で買ったキットでなんとかなるので仕方ないかと思い、結構です。お願いしますと電話を切りました。
なんというか、モスキートは手強いキットですね。
桁は入らなくなるし、キャノピーはうまくいかないし。
しかも、キャノピーのマスキングが終わったあとに問題が起きてしまったから、精神的にも辛い。
またあのフレームだらけのキャノピーをマスキングするのかよと。
タミヤ2回にハセガワだから、計3回もやるのかよと。
待ち時間を効率的に使うつもりが、思いっきり自分で自分の精神と財布を叩き潰しただけでは飽き足らず、時間まで失ってしまいました。
とりあえずリフレッシュするためにキットが届くまでの間は作業をしませんでした。
このところ貇を詰めて作業をしていたので、疲れてしまったのです。
2日。休みました。
スケジュールを作ってみましたが、結構ギリギリになりそうです。
ともかく2日後、キットが届いたので、作業再開。
今まで苦労して作ってきたパーツが、まっさらな状態で入っているのをみると、えづいてしまいますな。
完成した充実感の中、いいキットだったなあ、もういっかい作りたいなあ、今度はこうしたいなあって考えるのは快感ですが、うまくいかないために補填で買った欲しくもない2つ目のキットだと、中々きますな。心に。
ともかく、今回は失敗できないので、試行錯誤をします。
左右の小さなパーツのガイドがないからやりづらいんですよ。
例えば、大きい方をまず胴体に接着して、そのあとに小さい方を接着できれば凄く簡単なんです。
が、上にしかガイドがないからそれをやると、小さいほうが滑って中に落ちてしまうんですな。
決めるために、小一時間も予行演習をしてみました。
大きい方を胴体に固定して、小さい方を上から滑らせていって、あるべきところで止めるという方法でね。
が、成功率が低すぎです。
これはダメだ。
かと言って、前みたいに説明書通り、大きい方に小さいのを付けてキャノピーを組み立ててから胴体につけると、また隙間が出来そうで怖い。
なので、こんな方法でやってみました。
最終手段です。
要は、ガイドがないから失敗するわけで、なればガイドを自分で作ってしまえと。
セロハンテープを細く切って、内側に貼り付け。これで小さい方が簡単に中に落ちることはなくなるはずです。
見栄えは悪くなりますが、おそらくよーく見ないとわからない程度でしょうし、失敗することが何よりも今は怖いので、これでいきます。
ホント、俺って不器用だな。
んで、再度マスキング。
赤マジックは、マスキングしたという確認です。
セロハンテープだと判り辛いですから。
こっちも気合いでマスキング。
キャノピーのマスキングって、一番嫌いだよ。
最後はスピット。
モシーに比べたら、スピットのキャノピーなんて簡単簡単。
あとは、塗装のために、他の箇所のマスキングも済ませておきます。
ここまでやっているうちに1週間が過ぎてしまったので、合わせ目消し開始。
タミヤ版の面倒なところ。
翼後方の三角形のところに対処しづらい合わせ目ができます。
まあ、エッジに合わせ目が来るよりマシでしょ?ってことでこういう設計になったのでしょうけども。
久し振りに光硬化パテを使ってみました。
んで、切削。
使いやすいっていう感想をよく聞くんですけど、私は使いづらいなあ。
そんなに早く硬化するわけでもないし、なんというか、いつまでたっても完全に硬化しない感じなんだよなあ。
オマケに食付きがあまりよろしくない。
んで、ハセガワ版も。
スピットは写真を撮り忘れました。
ともかく、これで塗装の準備が終わりました。
ここからが本番。
エアモデルを作る上で面倒な作業はこれまでで大体終わったので、かなり精神的に楽になりました。
あと面倒なのは細部塗装だけだしと。
さて、かなり長くなってしまったので、続きはまた今度。
ちなみに、今回の記事に書いた作業だけで、やはり10日もかかってしまいました。
遅いなあ、俺。
そんなわけで、今日のモスキートはお仕舞い。
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