[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
嵐に遭遇した1隻の船が沈没してしまいました。
その船に乗っていた人たちの中で、5人が運良く二隻の救命ボートに乗ることが出来ました。
1隻のボートには、若い女性、水夫、それに老人。この三人が乗りました。
もう1隻には、若い女性のフィアンセとその親友。この二人が乗りました。
悪天候のもと、波に揺られる間に二隻のボートは別れ別れになってしまいました。
若い女性の乗ったボートはある小島に付きました。嵐を乗り切ったボートは壊れてしまいました。
フィアンセと離れ離れになってしまった若い女性は、フィアンセの消息を掴もうと、もう1隻のボートを探しましたが、見つかりませんでした。
翌日、天候が回復したので若い女性はなおもフィアンセを捜し求めました。
けれども、その消息はつかめなかったのです。
しかし、若い女性は海の彼方に小さな島影を認めました。
若い女性は矢も立ても溜まらず、フィアンセを探したい一心で、水夫に、
「ボートを修理して、私をあの島に連れて行ってください」
そう懇願しました。
水夫は言いました。
「あなたの願いに応じてもよい。ただし、一つだけ条件がある。それを飲めば、必ずあなたを連れて行ってやろう」
その条件とは・・・
水夫と一夜を共にすること。
若い女性は即座に拒否し、今度はもう一人の助かった人物、老人のもとに行って頼みました。
が、老人は問題の渦中に巻き込まれるのを欲しませんでした。
若い女性は悩みぬいたあげく、水夫の条件を飲みました。
翌日、水夫はボートを修理し、若い女性をその島に連れて行ってやりました。
フィアンセの姿を遠くから見つけた若い女性は、浜辺に着くや遅しとボートから飛び出して駆け上がり、フィアンセの腕の中に飛び込みました。
フィアンセの暖かい腕の中で、若い女性は昨夜の水夫との出来事を話そうかどうか迷いましたが、思い切って打ち明けました。
それを聴いたフィアンセは怒り、若い女性を軽蔑しました。
そして、若い女性を捨てて、どこかへ行ってしまいました。
哀しみに打ちひしがれた若い女性は、フィアンセの親友のところへと行き、泣きながらその事を話しました。
それを聴いた親友は彼女に同情し、フィアンセを探し出し、荒々しく殴りました。
その後、フィアンセがどこかに去ったあと、若い女性とフィアンセの親友は、夕日が沈む海岸で、大声で笑い出しました。
・・・以上。
さて、
若い女性。
そのフィアンセ。
その親友。
水夫。
老人。
この中で、一番の悪党は誰でしょう?
親友、老人、女性、フィアンセ、水夫
という順。ちなみに好感度の順位で書けっていう問いでした。
基本的に減点方式。責める点はそれぞれ
親友は、暴力。
老人は、利己的。
女性は、すべきでなかった。
フィアンセは、軽蔑する権利がない。
水夫は、つけこんだ卑劣な要求。
ざっくりとこんな感じで書いてた。
今やっても同じ順位を書くと思われます。
好感度順に書くと
1:若い女性
2:親友
3:水夫
4:老人
5:フィアンセ
の順でしょうかね。
○若い女性は、愛する人のために自己犠牲もなせる、高潔な人間。笑ったのはそれしか出来ないからだろう。
泣いても意味が無い。出来ることをやったまで。
○親友。特に何をしたわけでもないが、一番わかり易い。誰だって他人事ならこうするってだけの行動であって、特に問題もなければいいところもない。
○水夫。これこそ非常に人間的。要求そのものは下らないが、ちゃんと約束は守っている。
むしろ約束を守れば自分が不利になるだろうって思ったりもするけど・・・。それは結果論かね?
いずれにしても、要求は卑劣に見えるけどこれが無人島とかで助かる見込みが低いのなら充分にありえることだし(どう転んでも結局はみんな死ぬ)、そうでなくても代償行為を要求するのはごく当たり前のこと。
約束を守って女性は目的を果たすことが出来たわけだし(これも結果論?)、悪ではない。
○老人。存在意義がない。それこそ、町人A。「ここはローレシアのお城です」。
ま、比較考量で、船を直す技術も漕ぐ体力もなかったと思えば、結局何にもできないわけだし、人の不幸を見て見ぬ振りをしたのも仕方ない。
老人が女性と水夫のい間に立って仲立したらどうなったか分からないけど、かなり意味のない仮定な気がする。
一方的にな期待をし、それに応えないからといって悪人と断定することは間違いでしょ?
いてもいなくても、何にも変わらない人なんじゃないんですかね。
○フィアンセ。これこそ利己的。自分のことしか考えてない。
自分のために自己犠牲をしたその行為が、自分の道徳観に合わないからといって捨てるってのは狭量すぎる。
行為なんて、何をしたかではなく、何のためにやったかが大事だと思うけどな。
結局、自分の気持ちしか考えていない。人の思いやりを理解できない人間は最低だ。
私としては、そんなところですかね。
減点方式っていってもなあ。難しい。
悪いところを指摘しなくてはいけないってこと?
親友の暴力が悪いといっても、目的がハッキリしているからね。
死刑は殺人か?って問いに近い気がするよ。
酷いことをした人に制裁を加えること自体が悪であるか?
制裁の内容にも寄るけど。妥当な内容であるなら、制裁は正しいといえるんじゃないのかな。
じゃ、妥当な内容って何?ってのは別の議論ですね。
女性はすべきではなかったといっても、それしか出来ない状態なんだし、他にどうしろと?自分の身を守るため、(もしかしたら)死にかけているかもしれないフィアンセを捨てるのが正しいのでしょうか?
それをしたら、結局、物語の中のフィアンセと同じ行動原理だと思いますけど。
女性が助けようとした時点で、女性には何の確証もなかったわけですよ。
既に死んでいるかもしれない。
女性が早く行かなければ、死んでしまうかもしれない。
希望と可能性の中で「許される最大限の行動(自分しか傷つかない)」をしたのに、それを否定されれば心って何?って議論になると思いますけど。
道徳観ってどこに重点を置くかで変わってくるから、一概に何が正しいとはいえないですね。
んなわけで。
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |