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さて、ギラ・ドーガの接着待ちの時間を利用して、独り逆襲のシャア祭りの第三段を仮組みまで進めておきたいと思います。

今日のリ・ガズィのお時間です。

リガズィは、逆襲のシャアシリーズのNo2として発売されました。
発売年月は、取説に依ると1987年12月だそうです。

このキットが発売された当時、あなたは何をしていましたか?

そんなことを考えるのも、古(いにしえ)のキットを弄る時の楽しみかと思います。
今現在、ガンプラが大好きな子供たちはきっとSEED世代でしょうから、まだ生まれてもいないのでしょうね。

今回はリガズィのパーツ確認です。
全景を見てみましょう。


ランナー全景

見ての通り、ガンプラとしては最初期の色プラ仕様となっています。

私が知る限り、ガンプラで色プラ(多色成型。同ランナー上で色違いにしたもの)が使われたのは、旧キット1/144νガンダムだと思います。
他のバンダイのキャラクターキットシリーズは知らないので、史上初はνガンダムではないかも知れませんけどね。
スナップフィット方式(はめ込み式)が最初に使われたのは、ドラグナーという話ですし。

さて、お楽しみ。パーツ数のカウントです。

○ランナー数
プラ:3枚
ポリ:1枚

○パーツ数
プラ:82個
ポリ:13個

何度も書いてはいますが、念のため。
説明書では、同じパーツは同じ番号としていることが多いですが、それも別に数えています。
つまり、Aランナーの10番というパーツが2個あった場合、説明書ではまとめて10番が一個ですが、私はそれを2個とカウントしています。

また、使わないパーツ、これはポリに多いですが(最近はバリエーションキットばっかで、そんなパーツが鰻上り)、そういうものは数えていません。

ランナータグを確認すると、96年生産の個体のようです。

それにしても、ネオジオンの量産機、ギラ・ドーガよりもパーツ数が少ないとは・・・。
ロンド・ベル。大丈夫か?リガジーは一応エース機なんだよな?

ま、あれですな。バックウェポンシステムがないから、パーツ数が少ないんですよ。
MGとかではBWSも再現されているみたいですが、どうなんでしょうねえ?
元々立体認識というものが苦手な出渕さん(と私は勝手に思っている)ですから、デザイン自体に無理があることは間違いと思うんですよ。
それを再現したカトキさんもたいしたものですな。

こんなことを言うと勘違いされそうですが、出渕さん。私は彼のデザインは好きですよ。
パトレイバーシリーズは微妙なんですが、逆シャアもダンバインシリーズも最高ですよ。ダンバインシリーズはどれだけ彼が関わったのかは分からないのですが。
でも、サーバインは最高のデザインですよね。あっれはエロカッコエエです。

ただ、Hi-νのリデザインを見て、落ち目かなって思ってしまいました。
出渕さんの主体性によるものなのか、バンダイからの注文に依るのか分かりませんけどね。

ま、あの細いHiーνは、個人的にはバンダイの注文だと思っています。
才能とは、本人が対象に対して持っている温度によっては枯渇するものですが、あれだけ素晴らしいデザインを作り続けたひとが、あんだけダサいものを主体的に書く筈はないと。
え?希望的観測すぎる?

話を戻します。
MGリガにはBWSがありますが、それだけですよね、価値は。
スタイルは良くないし、顔も不細工な魚顔だし。
旧キットの7倍のお値段がしますしね。
立体デザイン、造形の素人が設計し、金型を作るとこうなるっていういい見本ですね。
元のデザイン画はカッコいい顔してますから。

さて、細かいパーツを確認してみましょうか。
まずは話題の顔です。


不細工な顔

噂の顔です。
ハッキリ見えませんが、やっぱり不細工ですよね。デブ顔です。
なんだって、リガはこんなに不細工顔が多いのか?
元となるデザインでは、かなりシャープで格好いいんですけどね。

ま、さっき出渕さんは立体認識が苦手って言いましたけど、それも原因の一つじゃないかと思うんですよ。
2次元の嘘がかなり多いデザインなんではないかと。
顔に2次元の嘘は無いと思いますけどね。これは設計や金型を作った人の責任でしょう。

あとは曲線が多いってのが出渕さんのデザインの特徴ですが、それがゆえに、ライン取りなどがハッキリせず、設計者(デザインセンスなどは当然ない人)が勝手にやるしかない部分が多いのではないかと。

よくFSSの原型制作の難易度は最高峰だとかいう話を聞きますが、同時にオーラバトラーの造形も難しいって聞きますよね。

これって、勝手な想像なんですが、面白いんですよね。
出渕さんの難しさは、おそらく上に書いたとおり、2次元の嘘と、単純に情報量が少ないが故の難しさだと思うんですよね。
要は、絵としては成立するバランスであるが、立体としては微妙に成立しないデザイン。それをどうやって色気のある立体にしていくか。
つまり、原型師がデザインセンスを持っていないと成立し得ないので、原型師が色々とアレンジして、漸く立体が出来上がると。
それが出渕デザインの難しさだと思うんです。

が、永野さんのFSSのモーターヘッドは、徹底的に描きこまれていて、しかも本人も模型が大好きな人ですから、立体認識はできてるんだと思うんですよ。
ってか、これだけ複雑な線を書いていたら、立体として成立しないデザインにはなりにくいとは思いますけど。
では、永野さんの難しさは何なのか?
おそらく、超絶なまでに描きこまれた原画そのものにあるんだと思うんですよね。
超細かく、複雑な面構成とディテール。別パーツとして強調された装甲の重なり。
しかも、直線と曲線が入り混じっていて、複雑なライン。

全体のバランスを崩さないようにしながら、ってかより色気のある立体に置き換えながら、この限界に迫るような細かい彫刻作業をしていかなければならないから、永野さんのデザインを造形するのは難しいんだと思います。

方向性は180度違うわけですが、両者とも魅力的な造形を生み出す元となっているのは同じですね。

閑話休題。
次のパーツです。


初期の積層パーツ

上が胸の基部。
下が胸の装甲部分。

纏めてしまいましたが、これってMGなどで使われている技術、積層構造ですよね。
パーツの上にパーツを重ねていくことによって、色分けしたり、塗装の便を良くして行く。

古のキットを扱っていると、こんな楽しい原点に出会えるわけです。

あと、ギラドーガさんもそうでしたが、リガさんもスラスターノズルのパーツがあとから差し込めるようになっていますね。
いままででは、ジェガンさんだけそうなっていませんでした。

ジェガンさんの設計だけ、恐ろしく古いんですよねえ。
ポリが上腕についているから、肘回転したあとでは、肘を曲げられなかったり。
一番最初に設計されたのでしょうかね?
でも、造形的には、ジェガンさんがシリーズを通して一番いいのではないかと思ったり。

本当に、バンダイの造型レベルってのは、なぜか安定しないなあ。いまだにそうだもんなあ。
金型成型技術は確かに高いけど、造形がこれほど安定しない模型メーカーってのも珍しいんじゃないか?
ま、大体、理由は分かるけどね~。

そんな訳で、今日のリ・ガズィはお仕舞いです。

また。

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