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その女の子が信じてくれたなら、ドロボウは空を飛ぶことだって、湖の水を飲み干すことだってできるのに
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これも、ついこの間見た夢です。

前回このカテゴリに書いたものと違い、今回は非常に気分のいいものでした。

夢の話です。

私はなぜか、芸人をしている。私が組んでいるのは私を含め、3人である。つまりトリオなのだ。
近々、TVの撮影で志村ケンと一緒に出ることになり、志村ケンの方から顔合わせとして一席設けてくれた。
我々は、かなり緊張している。大先輩なのだから当然だ。

そこに志村は入ってくる。
「おう!」
気さくに声をかけてくれる志村。私たちは正座し、頭を下げて、
「お願いします」
とやっている。実に殊勝な心がけだ。

そこで、我々三人に志村がビールを注いでくれた。が、私の番になってビンが空になってしまった。
仕方ないので、
「取りに行って来るわ。おい、お前ちょっと付き合え」
私をご指名である。
当たり前の様に一緒にとりに行く私。

部屋を出ると・・・なぜかそこは私の父親の実家になっている。そして、志村は父親になっている。(夢なので)
そして、私たち親子は階段を下りていく。

ちなみに、親父の実家には階段はない。田舎によくある茅葺屋根の平屋だ。
が、なぜかこの家が私の夢に出てくるときは、きまって現実のものとは違う箇所がある。
それは階段であったり、廊下であったり、部屋であったりするのだが。
しかし、そこが親父の実家だと、私は一瞬で分かるのだ。

階段を下りていくと、もうビールを取りに来たという流れではなくなっている。
「薄暗いよなあ。なんだって、古い日本家屋ってのは採光が悪いんだろ?」
そんなことを私は親父に言う。

親父は私をどこかの遠い親戚の女の子に紹介し、私は挨拶をする。
挨拶もそこそこに、親父は私を祖父の部屋へと連れて行く。
「もう、じいちゃんも長くないから、しっかり顔を見とけよ」
そんなことを言っている。
祖父の部屋に入る廊下が、なぜか縁側になっていて、そこは川に迫り出した形になっている。(実際には、こんな縁側も川もない)
川を挟んで向かい側にはホテルがあり、そこのベランダでは馬鹿でかい声で歌っている奴がいる。
「俺~はノリスケ~」
意味が分からない歌詞だが、ノリスケという名前であることはわかる。そう、顔はサザエさんに出てくるノリスケであった。
「あいつ、また馬鹿なことをやって・・・」
親父が舌打ちをする。どうやら、ノリスケも親戚のようだ。
「親父もさ、自分の名前で歌えばいいんだよ」
私は意味不明なことを言い出している。

そして、祖父の部屋に入る。
その部屋が凄い。ほとんど全部が風呂なのだ。それもただの風呂ではない。学校のプール並みの大きさで、アチコチに山水をイメージしたような岩が置かれ、滝なども作られている。
とんでもなく金のかかった部屋だ。
しかも風呂の真ん中にガラスで仕切った和室がある。風呂で暖まった後は、空調の利いたその和室でビールでも一杯やるようだ。

「なんだ、これは?」
圧倒されつつも、私は祖父に挨拶をする。
祖父は大袈裟な態度で私を歓迎してくれ、抱きしめてくれる。その様はまるでパーティーに来てくれた親戚をもてなすマフィアのドンである。
「おお、コステロ。お前も来てくれたのか」
そんな感じ。
葉巻とワインを片手に、両手を拡げてハグハグ。
欧米か!!
言いたくもなる。

どう見ても死に掛かっているじいちゃんではないが、私と親父はそのまま風呂に入ることになる。
親父はその馬鹿でかく、恐ろしく豪勢な風呂を見て、
「機能美ばっかり追求しやがって」
と愚痴っている。夢の中でも良く分からない感想だった。

そしたら、親父は風呂で泳ぎだした。しかも超気合いの入った、バラフライである。
オイオイ、それは不可能だろうと私は思う。深さは腰くらいまでしかないのだ。そんな激しい泳ぎをしたら、膝を底にぶつけて痛いだろうと思う。

そんな私を尻目に、なぜか中学の頃に仲の良かった友人が後ろから泳いできて、私を抜かしていく。(じいちゃんの部屋じゃなかったのか?)
水泳用の防止にゴーグルまでした、やる気の格好だった。泳ぎはクロール。意外に速かった。
また、この辺から設定が変わっているようだ。

私は泳ごうかどうしようか迷っている、すると、後ろからこれまた中学の頃に仲の良かった奴が現れる。
私は、ちょっとあっちに行ってみようと、そいつを探検に誘い出す。
場所はもう風呂ではなく、川になっている。

暫く進むと、川のほとりに変な場所がある。そこに行ってみた。
地面は芝生になっていて、川から5mくらいでそこは断崖になっているようだ。その奥には廃墟のビルが建っている。
なんか、怪奇現象特集とかで出てくる、かつて病院だった廃ビルといった趣である。

もっと良く見ようと我々は近づくと、崖の所で火花が散った。
ビックリする我々。すると、崖の下から何かが打ち上げられたらしく、こっちに小さなものが近づいてくる。
「誘導ミサイルだ!」
私は叫ぶ。友人に早く逃げろといい、私も川の方へと走る。
実際に誘導ミサイルだと私は思ったのではなく、子供が何でも大袈裟に言って、「ゴッコ」をするのと同じ感覚で私はふざけて言ったのだ。

が、友人はマジだ。その友人は私よりも圧倒的に脚が遅く、そいつを気遣いながら走る私は、何度も後ろを振り向くことになる。
誘導ミサイルだと言った物は、実はただの花火で、既に燃え尽きていた。
が、私はさらに友人を煽る。

「早くしろ。この崖を(川の反対側は登りの崖になっていた)登らないと、お前死ぬぞ!!」
私はからかう。友人は必死に登ろうとするが、切り立った崖なので、登れない。
この友人、なんというか人の良い奴で、ちょっとしたことですぐに騙されるたちだった。
怖がりで、怪談などをして、「この話をきくと、幽霊がお前のところにやってくるぞ」なんていうと、中学生にもなってメソメソ泣く男だったのだ。
実にからかい甲斐のあるやつだった。(性格悪い?)

私は、花火を本当にミサイルだと思って、側で囃している私の言葉を真に受けて、必死で崖を登ろうとしているその友人の様がおかしくておかしくて・・・。

ついに、私は笑い出してしまう。
ぶっ倒れて、腹を抱えて、馬鹿でかい声で。
呆然としている友人。その様子がさらにおかしくて尚笑うわたし。
そばにいた人達が、私の気が狂ったのではないかと心配しているのが分かるが、それでもこの笑いは止められない。
人生でここまで笑ったことがあるかというくらい、笑い転げる私。

覚醒。


そんな夢でした。
設定がコロコロ変わるわで、纏めようにも纏められないのですが、最後の笑いは良かった。
このお陰で、ここ最近溜まっていた鬱屈が、目覚めの瞬間、綺麗に消えている気がしました。

実は、この夢。志村ケンが出てくる前にも色々とお話があって、そこでも散々笑った記憶はあるのですが、どうしてもその内容を思い出せないのです。
残念です。

こういうスッキリする夢って久しぶり。
実にいい目覚めでしたとさ。

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