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二年半ぶりにブログを更新します。
ほったらかしにも程がある。まことに酷いもんである。

まあ、言い訳がましく私事を書いてもつまらんので簡単に言うと、引越しから2年半かかって、ようやく模型を作れる状態にまで漕ぎ着けたということです。

さて、2年半も空いてしまったので、何を作ろうと散々悩みました。
2年半前に作っていたキットは、アカデミーの1/72・F-22が塗装途中。
タミヤの1/48・F-16と同時進行していたハセガワも1/72・F-16。こっちは組立はほぼ終わり、各部接着までしたところでした。

続きをやるのがスジなのですが、なんか個人的に盛り上がりません。
しかも、引越を挟み2年半放置されていたためか、F-22のほうはアカデミーのはおろか塗装の参考にしていたフジミの説明書もなくなってしまっていました。
説明書はまだいいのですが、一番痛いのが、デカールまで失われてしまったことです。
これでは、まともに作ることができません。

今まで作ったF-14,15,16で余ったデカールがあるので、それで適当にそれらしく仕上げてしまおうかとも考えました。
が、それだとやはり再開一発目なのに盛り上がらない。
デカールを捨てた記憶はないのでもしかしたらどこかにあるかもしれないとも思うし、F-22はやめました。

では何を作ろう?

一番最初に考えたのは、前回2年間の休暇から再開したときにしたことと同じで、作りやすい簡単なキットを作ること。
具体的に言えば旧キットガンプラを適当に仕上げて完成する快感を思いだしたのち、真面目に作ること。

が、手持ちのリストを見ても、イマイチモチベの上がるキットがありません。

それではと、今一番作りたいキットは何か?自分で考えてみると、エアモデル。それも大戦機でした。
もっと言えば、スピットファイア。これを作りたい。

模型に復帰するにあたって、部屋に置いているキットの棚卸をしておりました。
キャラクターモデルはおおよそ200種。
エアモデルはおおよそ200種。
計400種ほど持っておりました。
尋常ではない積みキットです。在庫の数が半端ではありません。そこらの模型店よりもありそうです。
もう、一生かかっても全部つくりきれそうにありません。

エアモデルの内訳を見ると、面白いことに、200種のうちレシプロ機とジェット機の割合はほぼ半々の100種ずつでした。
なんでしょうね?全く考えてみいないのに、全部が綺麗に半分ずつです。

しかし、その中でレシプロ機の内容を見ていくと、なんとスピットファイアの数がなんと50種を超えていました
なんでこんなことになってしまっているのか?
実に簡単なことです。

例えば、F-16。私が愛してやまないジェット機です。
愛してやまない割に持っているのは16種ほどです。スピットの1/3です。
こうまで差が出てしまった理由は、決定版キットがないからです。

F-16は1/32、1/48ともに、タミヤが出しているスーパーキットがあります。
なので、あとはタミヤが出していない派生型が欲しいかどうかで、この二つのスケールのキットは在庫数が決まります。
1/72に関しては、各社比較をしたいがためにフジミやレベル、イタレリのキットを買いました。
完全に興味本位です。
当時、1/72ではアカデミーが決定版でしたが、現在ではタミヤのキットがずば抜けて決定版でしょう。
アカデミー版はディテールなどは良かったのですが、機首の形が決定的に変でした。真横から見るとしゃくれて見えるのです。

2014年春にタミヤが新金型でF-16を出すと聞いて、私は小躍りして喜んでおりましたが、なんとあのタミヤがガッカリなことをしてしまいました。
なんと、このニューキットには、武装がミサイル2発しかついていない中途半端なもので、しかも増槽タンクが付いていなかったのです。
これは本当にガッカリでした。
キットが届いて内容を確認し、良いものであれば複数個買って積んでおこうと思ったのですが、内容が中途半端だったため落胆が激しく、結局一つしか買いませんでした。

これでタミヤは大不評を受けたからなのか、今月、2015年2月にフル武装版を出しました。
一年越しでまたもや、大喜び。
2個買わせていただきました。

F-16は決定版キットに恵まれています。
が、スピットはどうか?
恵まれていません。
他の機体に比べればマシな部類だと思いますが、それでもF-16に比べると足りません。

2007年。タミヤが出した1/32・スピットファイアMK.IX。F-16を超える内容のスーパーキットでした。
ここから嬉しい誤算があり、なんとバブルキャノピーのMK.XVIも出してくれたお陰でマーリンエンジンのスピットは1/32では補完され、魂は救済されました。

問題はそれ以外のスケールですが、まず、1/48も救われました。
2013年。エデュアルドがこれまたスーパーキットを出してくれました。まずMK.9が出され、エデュアルドらしく細かいバリエーション展開で武装違いで何種もキットが出されておりました。
私も買いました。プロフィパックが最初に出て、その内容を確認した結果スーパーキットと認定し、複数個保有しておきたいと考え、その数ヵ月後にでたロイヤルクラスを手に入れました。

エデュアルドの商品展開は実にユニークで、面白いのですが、その話はまた今度。

ただ、あくまでエデュアルドがヨンパチで出したのは2013年であり、それまではハセガワかタミヤかどっちがいいのか?そういう感じでした。
ハセガワ版は1994年。
タミヤ版は1993年。
両方とも素晴らしいキットであるのは間違いありません。
が、同時に2000年代のスーパーキットを目にしエレクトしてしまった模型野郎の心には、足りないのも事実です。

1/72ではどうか?
これも物足りません。
ハセガワ版が1996年。
タミヤ版が2000年。
これまた、両者とも素晴らしいキットです。
ナナニーに関してはスケールの関係もあり、そこまで濃密なディテールは必要ないとも思います。なので、この二つのキットで満足できないこともないのです。

スピットのキットで、一番大きな問題は、スピットファイアという機体が古今未曾有の大戦の中で主力を務めた戦闘機であるがゆえに、膨大なバリエーションがあることです。
型番だけでもMK.24までとそこに含まれていないシーファイアのMK.1~3と45~47。更に偵察機がまた何種類か・・・。

ここで、決定版と言えるキットを見渡してみると、
1/32はタミヤのMK.8、9、16。
1/48はエデュアルドのMK.9。
1/72はハセガワのMK.8、9。
つまり、マーリンエンジンしかないのですね。

そう。グリフォンエンジンのスピットが全くないのです。
ましてや、1/48に関しては2013年までは20年近く前のキットしかなかったわけですから、マーリン・スピットですら満足できず、彷徨ってしまうのです。

グリフォン・スピットの美しさに魅せられてから、長いあいだ必死に探し回りました。
スケール問わず、ファストバック、バブルキャノピーを問わず、色々とキットを買いました。
一番欲しいのは、バブルキャノピーなわけです。バブルキャノピーのグリフォンこそ至高なのです。
が、これが本当にキットが少ないのですね。

当時、1/72ではAZモデルとその系列メーカーのアドミラルが出したキットの在庫がありました。今はもうないですが。その後、スペシャルホビーがいくつか出しましたが、AZモデルよりも品質は良かったです。
1/48では1996年にエアフィックスが出したMK.22、24、46、47が今でも決定版です。これを超えるグリフォン・スピットはありません。アカデミーが1996年にMK.14バブル・ファストともに出していますが、ちょっと太いです。ディテールなどもエアフィックスに及びません。
1/32に至っては、うん十年前にレベルが出したキットか、パシフィックコーストモデルが出したファストバックのMK.14しかありません。

グリフォン・スピットが目立ってしまいますが、それと同じくらいマーリン・スピットのバブルキャノピーもキットがないです。
1/32ではタミヤが出してくれて本当に感謝しておりますが、1/48ではICMしかありませんし、1/72ではスウォードしかありません。両者ともいいキットですが、決定版と呼ぶのには少し足りない感じです。

このキットのなさが、私をスピットのキット蒐集に駆り立てた極めて現実的な理由です。
「現時点での決定版」という意味ではなく、「パーツを見ただけで心が踊るキット」のないのが探し続けてしまう理由なのです。エアフィックスのMK.47などは凄く微妙な立ち位置です。
パーツを見れば心は踊るほどにディテールは美しいですが、同時に現在の目で見れば少し物足りないのも事実なのです。

タミヤも、1/32でマーリンを出した時にグリフォンも取材しているはずで、実際に写真もありますし出せるはずなんですが、出さないんですねえ。

なんで?
グリフォン・スピットは、ほとんどが大戦期間中に実戦配備が間に合わなかったから?
でも、人気の機種の決定版なんだけどな。グリフォンは。

タミヤさん。私は待ってますよ。1/32でグリフォンを出してくれることを。
ファストバックにバブルキャノピー。両方出してくださいね。買いますから。

と、話が盛大に横道にそれました。

つまり、私はスピットファイアを愛してやまないわけです。
なので、ここはやはりスピットを作ろうと。
しかし、2年半前に最後に完成したキットがハセガワの1/72のMK.8だったわけです。
簡単なキットの方がいいけど、同じキットってのもなあと。

そこで、単発になってしまい、今後の制作と何の関係もなくなってしまうと思いますが、ハセガワの1/48・スピットを作ろうと思います。

そんなわけで。復帰。

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