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点数:1点
寸評:どうしようもない映画。時間の無駄
さて、ブラックホークダウンです。この映画って話題になりましたっけ?まったく知りませんでした。
TVでやっていたので、なんとなく見てしまいました。
このところ、模型制作ばっかりで、ろくに映画も見ていなかったですからね。
が、時間の無駄でした。
アメリカの戦争映画ってみんなそうですが、自国中心というか、絶対的に自分らの非を認めない描き方をするんですよね。
この映画もそうです。
ソマリアでの内戦にアメリカが口出ししたところから映画は始まっているわけですが、この口出し。世界中の誰も喜んでないんですよね。
アメリカが自国の言いなりになる政府を他国に作るために、勝手に口出ししているだけですから。
みんな嫌がってます。
勝手に世界警察なんていってますが、あの国に正義なんてないですよ?
ちゃんと事態を把握すれば、自ずとアメリカの薄汚さが見えてきます。
それがキッチリと証明されたのが、イラク戦争でしたね。
オサマ・ヴィン・ラディンとフセインは関係なかったと証明されてしまったのに、それでも自国の非を認めようとしない。
イラクの民間人があの戦闘でどれだけ死んだのか、公式な発表はありませんが、一説には4万人以上も死んでいるのです。
アメリカが勝手な介入をしなければ、死ななくてもよかった人たちが4万人も。
4万人も殺した虐殺者・ブッシュは、いまだアメリカの最高権力者です。
これが、アメリカ人のメンタリティです。
イラク戦争が開始された後、大統領選挙がありましたね。
あの時、ジョン・ケリーが下馬評では優勢でした。
面白いのは、ジョン・ケリーを推しているのは、911テロのあったニューヨーク市民であったりするわけです。
そう、都市部に住んでいる人はケリーを推していたのです。
一方で、ブッシュを推していたのは田舎の人たちです。内陸部の、頭の固い(というか馬鹿)保守的な人たちですよ。
面白いデータがあります。
ブッシュを推している人に聞いたところ、離婚反対、中絶反対など、現代ではありえないような古臭い、宗教的といってもいいでしょうが、そういったメンタリティの持ち主が圧倒的に多いのです。
一方、ケリーを推していた人たちは、あらゆることの必要性を認めた上で、バランスを考える人達なのでしょう。
ブッシュの支持層みたいな、中世的な思考を持った人は少なかったようです。
つまり、ブッシュみたいな人間の方がいいと思っているような、どうしようもない馬鹿がアメリカには多いのです。
精神的田舎者(世界が狭く、偏狭な思考の持ち主と言う意味で)は、いつだって世界のマジョリティですが、それがどれだけ世界を悪くしてきたのか・・・。
前置きが長くなりました。
そういったメンタリティを持つアメリカ人が戦争映画を作るからこうなるのです。
荒筋は、内戦に口出しし、政権の中枢にいる人物を誘拐しようとアメリカ軍が動きます。
が、作戦が失敗し、ヘリが墜落しまくります。
それを助けるために兵が徒歩で援護に向かい、ヘリも援護します。
するとまたヘリが墜落し、またもや援護しなくては成らなくなります。
これの繰り返しです。
クソですね。
さらにムカつくのは、アメリカ兵が死ぬ時は、さも酷い虐殺であるような演出をしているところです。
殺される兵は可哀相な感じにし、殺すソマリア人は冷酷にね。
が、ソマリア人をアメリカ兵が殺す時は、虫を殺すみたいにバタバタ殺しています。
ソマリア人など殺されるのが当然だというような演出です。そこに視聴者がなんの感慨も抱かないようなやり方です。
これって、アメリカの戦争映画では普通ですよね。みんなこんな感じです。
アメリカ兵が死ぬと、さも可哀相だという演出をする。
敵はただ撃たれて死ぬだけ。
吐き気がします。
イラク戦争が始まってから暫くの間、アメリカでは戦争ものの映画が沢山公開されました。
こうすることで、戦争批判が噴出するのを防いだわけですね。
調べてみれば分かりますよ。あの時期、どれだけの戦争映画が公開され、それが如何にアメリカ中心に描かれていたのか。
パールハーバーもこれも、どうしようもない屑です。
見ない方が身のためです。
胸糞悪くなります。
点数:3点
寸評:下世話にしすぎ。
さて、プラピ主演で話題になったトロイ。この間、テレビでやってましたね。
私も見ました。
ハッキリいって、クソ映画ですね。ビックリしました。
ハリウッドでは失笑を買ったという噂ですが、そりゃそうです。
原作にホメロスと書いてありますが、止めてくれと。
ホメロスのイーリアスは、読んでみると分かりますが、荘厳な叙事詩なんですよ。
本当ならば、これは詩というだけでなく唄なんだそうです。
ギリシャ語で韻を踏み、それをリズムに乗せて詩吟してこそ、その真の素晴らしさが分かるもののようです。
が、日本人の私には、残念ながらギリシャ語は分かりませんし、これを謡っているところなぞお目にかかれる筈もありません。
が、本を読んでみれば、なんとなくは分かりますよ。
その美しさが。
その2000年以上もの間、地中海文学、ひいてはヨーロッパ文学の最高峰と謳われたものを、低俗なヒーローアクションものにしてしまった監督は最低です。
アキレス。あんなキャラではないです。一匹狼でハードボイルドな描かれ方はされていません。
頭の悪い人間にアピールしやすい、低レベルな描き方を映画がしただけです。
砂浜に50人で乗り込んで制圧したところなぞ、子供なら面白がるでしょうが、ただの馬鹿ですね。
そんなことをする必要もないですし、無駄に人死にがでるだけです。
名将なら、絶対にしないことです。
大体、宣戦布告もなしに、いきなり斬り合いになるわけがないのです。
唐突過ぎます。
大体、トロイ戦役は10年以上も続いた、一大戦役だったわけです。
それを、映画のなかではほんの数日で終わってしまったような描き方をしていますね。
馬鹿丸出しです。
原作のイーリアスは、10年にも及ぶ戦いの最後の数週間を描いているに過ぎません。
さらに、イーリアスには木馬の計は描かれていません。アキレスがヘクトールを殺すところまでです。
映画ではトロイの滅亡まで書かれていますから、おそらくホメロスのオデュッセイアをも包括していることになるでしょう。
が、オデッセイアは、オデッセウスが地中海を渡り、自国に帰っていくときの試練を描いたもので、トロイ戦役には直接関係ありません。
なので、トロイ戦役全体を描きたいのであれば、原作にホメロスなどとクレジットできないはずなのです。
原作:ホメロスなんてのは、只の映画の箔付けに過ぎないでしょう。
原作を知っている人間からすると、なめるな!!の一言で終わりです。
アガメムノーン王がクソ爺みたく描かれていますが、これも間違いです。
そんなにクソ野郎ではありません。少々ケチではあるようですが。
アキレスとアガメムノーンとの確執も、映画の様にハードボイルドな原因ではありません。
アポロン神殿の美しい巫女を奪い合ったのは事実ですが、アキレスが奴隷として欲しかったその女を、アガメムノーンが与えてくれなかったから、いじけただけのことです。
パリスとヘレネーにしても、愛があったように書かれていますが、原作ではそういった書かれ方はされていません。
たんにパリスが奪っていったのです。メネラーオスの留守の間に。
最低な男です。
メネラーオスですが、映画のなかでヘクトールに殺されましたが、原作のなかでは殺されていません。あんなにクソ野郎でもありません。
ちゃんとした勇士です。
そういえば、映画でアイアースもヘクトールに殺されましたが、これもまた死んではいません。アイアースにしても2人登場していて、どっちがどっちだか分からなくなるんですけどね、原作は。
パトロクロスが殺されたことによって、アキレスが出陣したのは原作も映画も同じです。
んで、最後にアキレスは巫女を与えられ、それだけじゃ満足できないと、アガメムノーンが持っているヘパイトスが鍛えた鎧も要求し、それをまとって戦闘に出ます。
アキレス鬼神の働きを見せヘクトールを追い詰め、これを殺し、無残な仕打ちをします。
この辺は映画でも書かれていますね。馬車(当時の戦車)で死体を引きずっていくと。
大体、このあたりで読者はアキレスが嫌いになります。
ヘクトールの方がよっぽどまともな人間です。アキレスは自意識過剰かつ残酷な男です。
イーリアスの素晴らしいのははそういうところです。
三国志でもそうですが、美しい志を持っているからといって、優れた人間だからといって勝つとは限らない。無情なのが世の常。
そういったことをしっかりと描いているのです。
馬鹿なアメリカ人が大好きな、善悪二元論の勧善懲悪ではないのです。
それを、まさに低俗な二元論的映画にしてしまったのが、トロイです。
クソです。どうしようもない映画です。
原作どうこう言う以前に、この映画は内容がまったくありませんし。ただ暴れて殺しているだけ。馬鹿馬鹿しい。
どうしようもないです。
こんな内容なら、わざわざ歴史的叙事詩でやらなくても、アクション映画でやればいいではないですか。
その方が、よっぽど素直に楽しめます。
いいところは、映像が美しく、音楽も中々雰囲気が出ていることくらいでしょうか?
なので、3点は上げます。
面白かったのは、トロイの描き方です。
国民は小アジア系民族、すなわち髪が黒く浅黒い肌の人種として描かれています。
が、王族はみんな白人です。このあたり、自由の国アメリカの本性が出ていて面白いですね!!
この映画をみて、誰もイーリアスに興味を持たないでしょうなあ。
イーリアスを知っている人からすると、唾棄すべきクソ映画になるでしょう。
どっちにしろ、無価値な映画です。こんな映画を作るのに何億も金を使うのなら、私に模型を勝ってくれといいたいです。
原作とはまったく違うので、この映画を見てイーリアスも駄目だなんて思わないで下さいね。
イーリアスは美しい叙事詩ですから。
今現在、松平千秋さんの翻訳版「イリアス」と、呉茂一さんの「イーリアス」。両方が楽しめます。
松平さんのが出た後、呉さんのは絶版になったんですけどね。最近復刻したのです。
私は呉さんの方が好きです。詩情が出ていますから。
松平さんのは読み易いです。呉さんのは原作に忠実にってことで読みにくいんですね。
内容を楽しむって意味では、松平さんの方が向いています。
なので、松平さんのをお勧めします。図書館に行けば必ずあります。読んでみて下さい。
点数:9点。やっぱ、満点はアレしかないので
寸評:凄まじい傑作。これを同等かそれ以上をいけるのはあれしかない。
まずはこれをお聞きください。
http://www.mocovideo.jp/movie_detail.php?MODE=WIN&KEY=8EWUumZCjmo
その者。青き衣を纏いて、金色の野に降り立つべし
失われし台地との絆を結び
ついに人々を青き清浄の地へと導かん
これを見たのは小学校4年生の時でした。
衝撃的でした。2時間。映像に釘付けでした。身じろぎもせずに。
それから、20年。いまだ、これを越える映画にはであっていません。
宮崎駿って、ほんと20年前は凄い人だったんですよ。今は普通のアニメーターになってしまいましたがね。
一体、何回見たことか。200回くらいかな。
ええ、大体セリフを覚えてますよ。
ナウシカと聞くと、私は遠い目になってしまいます。
というのも、あまりにも素晴らしい名場面が連なっているからです。
まず、導入部。
美しいタペストリーとアニメで、なにやら伝説めいたお話を、なんとなく見ている側に理解させてしまうのは、凄まじい手腕です。宮崎君。
そして、空を飛ぶナウシカ。
ゴーストタウンでボロボロになった人形を握り、「また一つ村が死んだ・・・」とユパ。
素晴らしい導入です。ここだけで、釘付けになってしまいますよね。
「積荷を・・・積荷を燃やして」
「積荷ね。分かった。大丈夫。みんな燃えたわ」
「みんな、待って。お願い。もう誰も殺したくないの。大婆さまも分かって・・・」
「姫姉さま、可哀相・・・」
「わたしは大丈夫。すぐに帰ってくるわ」
「ホント?」
「あら、わたしは嘘をついたこと、あった?」
「ない・・・」
「ね?」
「ナウシカ。泣いてるの?」
「うん。嬉しいの・・・」
子供には、この心理は分からないでしょうなあ。ほんと、この映画は見れば見るほど理解度は深まっていき、コクが出てきます。
特に終盤です。飛行艇に捉われていたナウシカを、アスベルと女たちが救い出したあと。
「ごめんなさい。私たちのしたことがみんな間違いでした」
「あなたは?」
「ラステルの母です」
「お母様・・・」
「ナウシカ、急げ!!」
「みなさん、ありがとう!!」
ここからですよ。もうね、滂沱の涙です。今、これを書きながら、私は・・・わたしは・・・。
「雲よ!!雲に押し付けて乗り移るつもりだわ!!お母様やみんなを残しては行けない!!」
「行け、ナウシカ!!」
「アスベル!!」
ここですよ。もうね。駄目です。私。平常心ではいられません。
何を書けばいいのか、何を書いているのか、分かりません。
モニターが滲んでいます。
音楽がとにかく素晴らしい。宮崎の影に隠れていますが、宮崎アニメになくてはならない人、久石譲。この人の音楽は本当に素晴らしいです。
映画がこのクオリティになったのは、半分はこの人の功績ですよ。
雲から浮かび上がり、地獄と化した飛行艇を見つめ、潤むナウシカ。
奥歯を噛み締め、メーベを加速させる・・・。
「姫様~!!」
「ミト!」
「ユパ様、みんなが、みんなが!!」
「無茶じゃ、姫様。エンジンが爆発しちまう!!」
「谷まで持てばいい。300まで上げて!!」
(神様。風の神様。どうかみんなを守って・・・)
どうしてナウシカは、ここまで強くなれるのでしょうか?
「よく引き付けてから撃て」
「あの人は敵じゃないよ。何か叫んでいた」
「邪魔する奴はみんな敵だ。撃て!!」
「嫌だ!!」
両手を広げて、正面から突っ込むナウシカ。
「ラステルさん・・・」
もうね、このシーンで泣かなかった人は、この銀河にはいないと思います。
何百回見ても、私はこのシーンで呼吸を忘れます。
どうしてここまで優しく慣れるのでしょうか、ナウシカは?
「私たちを運びなさい。王蟲の群れの前に降ろすだけでいい」
王蟲の前に降り立つナウシカ。
「姫様、あんなところに・・・」
ここまで胡散臭くなく、鬱陶しくなく、清廉で、説得力のある究極の自己犠牲を体現したシーンがあったでしょうか?
本当に美しい人の心ってのを信じさせてくれるシーンです。
凄まじいまでの意志力。何がなんでも、谷の人を救ってみせる。ナウシカとは一体。
父親が殺されても、けっして自分に同情せず、人のために命すら投げ出せる人。
アニメの世界ですが、これほどの説得力があるシーンは、他に思いつきません。
命絶えたナウシカを高く掲げる王蟲。
気が付き、テトを撫でるナウシカ。
「ありがとう。王蟲。ありがとう」
「その者。青き衣を纏いて~。伝説は本当じゃった」
谷のみんなと抱き合うナウシカ。
こんなに気持ちのいいエンディングは、例を見ませんな。
完璧です。
ナウシカが落ちた腐海の底。そこに忘れてきたマスク。
その側に、新たな木の芽が・・・
おわり
点数:6点。恥ずかしがらずによくやった。
寸評:期待してみると痛い目に会うが、そうでなければ楽しめる。
さて、今日ご紹介する映画は
「the day after tommrow」
です。
随分前の公開時に、結構話題になりましたね。
キャストを見てみますと・・・・。
私好みですねえ。まず、なんたってこいつです。非二枚目で、つか、下手するとキモイ感じになりかねないが、どこか田舎臭い垢抜けなさが、それをいい具合に払拭してくれている人。
ジェイク・ギレンホール!!
この人、かの有名な「オクトバースカイ」の主人公ですな。
そして、この映画の主人公はデニス・クエイド。この人、大好きです。中堅みたいな感じの俳優で、いまいち傑出した映画に恵まれませんが、いい味出してます。
私、エド・ハリスといい、こういった渋いオッサンが好きなようです。
デニスの嫁役に、セーラ・ウォード。
名前知りませんでした。
この人どっかで見たことあるなあと、必死で思い出しました。
逃亡者にでてましたね。ハリソン・フォードの嫁役で出てきて、冒頭、アッサリと殺される役。これしか知りません。
御免なさい。
で、内容なんですが、いや~。なんつーか、突っ込みどころ満載の映画ですな。
展開がすべて読めるし。
こういう風になるもんなの?嘘くせーって内容です。
見ていて思ったのが、この映画、キャストが中堅から下みたいな人ばっかりですね。
これ、CGに予算を使いすぎて、そっちに金がまわらなかったからではないか?と邪推してしまいました。
ま、キャストが有名だろうが無名だろうが、私には関係ないんですが。映画として面白いかどうかだけですから。
地球温暖化によって、逆に寒冷化がもたらされるって前提の映画です。
温暖化がどうして寒冷化になるの?って言う人もいるでしょうが、私、この説は既に知っていました。
さいとうたかをさんの漫画、「サバイバル」って奴に載ってましたから。ゴルゴ13の作者ですよ。
これ、面白いですよ。普段、漫画なんてまったく読まない私ですが、結構はまりました。途中までしか読んでないんですがね。
寒冷化ですが、要するに、海流は微妙な塩分濃度の違いによって整然と流れている。この海流が、暖かい地方から寒い地方へ、暖気をもたらしたりしているわけです。
しかし、温暖化で極地の氷が溶けることによって、大量の淡水が海水に流れでる。これにより、海流が激変。
今まで上手くいっていた、自然の温度調節がぶっ壊れるってわけです。
ですが、そんなに早く気候って変わるのかよ!!
映画の中では、たった二日三日くらいですよ。そんだけで、北半球全域が凍土になってしまいました。ダイアモンドダストより凄い凍気ですよね。セブンセンシズを超えてます。氷河くんも真っ青。
「人間は、1万年前の氷河期も生き延びたんだ。これだってそうなるさ」
とかいってましたが、この激変には対応できないでしょう。
つぎ、ヒロインがムカつく。
オクトーバースカイの男の子=ジャックが思いを寄せる女の子がいるわけです。
こいつがね、ムカつくのよ。一見、清純そうですが、ちょっと二枚目の金持ちに出会うと仲良くしてみたり。
で、自分をジャックが救ってくれると、今度は私が暖めてあげる(ウホ!!)とか言って、抱きついたり。
まあね。男なら、好きな女の子のために、粉骨砕身するのは分かりますよ。男って、致命的に単純かつ馬鹿ですから。
でも、簡単にあっち行ったりこっち行ったりしている女にはシンパシーはもてません。
さらに、シナリオを先読みできすぎです。
デニスが息子のジャックのところに行く途中、氷の下に隠されていたビルの窓ガラスが割れて、仲間が転落するんですよ。
でも、アンザイレンがあったお陰で、途中で止まったんです。
ですが、所詮、地面がガラスなので、割れはじめてしまって、さてどうすベ?ってシーンがあるんです。
もうね、転落した時点で予想がつき、ガラスにヒビが入り始めたところで確信ですよ。
落っこちた彼は、自分ひとりを救うために仲間を危険にさらすことを嫌い、自ら命綱を切り、転落死しました。
アホか。
なんの感動もありません。予想通りですから。
で、結末もアレです。
なんたって、地球規模で、とんでもない速度で氷河期が始まっているんですよ。そんな壮大な前フリしちゃったんですから、どうやってオチをつけるか、楽しみじゃないですか?
用意された結末は・・・。
氷河期になりかけましたが、なんだかよく分からないけど、途中で収まりました。
しかも、南部はまだ暖かいようでした。
ハッピーエンド。
ど阿呆か!!
やっている人間たちも、こんなもん駄目だろうと思っていたでしょう。
が、開き直って、恥ずかしがらずにやりきった男気に乾杯!(←褒めてます)
地球寒冷化が進み、氷河期が再度始まったとしても、さすがにこうはならないだろうと、何にも知らない私ですら思います。
それこそ、どデカイ隕石でも落っこちてきて、爆風と粉塵の雲で太陽光線が長く遮られれば、つまり逆襲のシャアみたいなことにでもなれば、これもある程度までならありうるかなってところです。
海流の変化ごときでは、こうまでラディカルでドラスティックな変動は起こらないでしょう。
書いた人は、地球環境を大切にしましょーっていうヒューマンドラマを書いたつもりでしょうが、この辺のリアリティのなさが、かえって切迫感をなくしてしまったかな。
ある意味、コメディだと思ってみれば、それなりに楽しめますよ?
私は楽しめました。
点数:9点。ほとんど完璧だけどね。満点はやっぱりアレしかないから。
寸評:実写映画の中ではベスト。オクトーバースカイとどっちがって感じか。俺、ノンフィクションが好きかも。
さて、今回書くのは、私の好きな映画は「アポロ13」です。
この映画、かなりメジャーですな。アカデミー賞も獲ったし、日本でも大ヒットしました。非二枚目俳優の中で最も認知度が高い(りくるーと調べ)トム・ハンクス主演の映画ですしね。
で、この映画を見て、何よりも印象付けられたのは、「人間の
はっきり言えば、絶体絶命の状況であります。宇宙に放り出されたちっこい宇宙船。機械は全部死んでいるか使えない状況で、暖房や照明もつけられないありさま。そこから生還するという、ほんとに奇跡の実話です。
でも、奇跡って言っちゃあいけないんです。
ちゃんとシナリオを書いている人は伏線を引いてあるんですな。最初のほうで、トム・ハンクスが奥さんに言います。
「ついに人が月面を歩く時代になった。これは奇跡じゃない。人間の決断だ」
見終わったあと、このセリフを思い出して、鳥肌が立ちました。
いい映画とは、シナリオだけじゃなく、脚本もしっかりしているものです。
今から考えると信じられないことですが、アポロ11号に使われていたコンピューターの性能はファミコンと比べて、処理速度では10倍、容量でいえば100倍、性能が悪かったらしいです。
つまるところ、ほとんど機械は頼りにならず、手動で操作していたのでしょう。
劇中にもそれを印象付けられるシーンがあります。
アポロ13の再突入角度が浅くなってきてしまい、それを修正するために、なんとこいつらは手動でスラスターをふかすんですね。ありえんよ。
月面を離脱できるほどの推力を持つスラスターですよ?それをちっこいレバーだけで操作するんですよ。進路も姿勢制御も。しかも姿勢制御ができない状態なんですよね。ぶっ壊れているから。ついでに余計なもんも付いてるから。
例えるなら、バット2本を箸代わりにして、ご飯を食べるようなもんです。よく分かりませんけど。
この映画、何より男たちが魅力的なんです。
私は一番格好いいと思うのはエド・ハリスです。これが滅茶苦茶格好いいんですよ。
馬鹿な長官が体面に拘って、この緊急時に下らないことを言うわけですよ。
「NASA始まって以来の不祥事だ」
そこですかさず彼は切り返すわけです。睨み返しながらね。
「お言葉ですが長官。NASA始まって以来の栄光の時になると思いますよ」
他にも、
「さっさと結果を出せ!形だけでも見せてやれば、奴らは安心するんだ」
とか
「なにもあんたに責任を押し付けるつもりはないよ。やれるかどうかだけ答えてくれればいい。後はラベルがやる」
とかです。見てない人はには全然分からないでしょうが。
宇宙に漂っている同僚を助けるために、彼は正に粉骨砕身、孤軍奮闘、獅子奮迅の働きを見せるんです。凄まじい統率力でね。
もうね。一生、この人についていきます。ってくらい男気があるんですよ。俗に言う男惚れをしましたね
私の中では、主役のトム・ハンクスを食ってます。
エドさん。滅茶格好いいんですが、案外作品に恵まれてないですな。禿げてるからかな。
主役をやっていても、B級テイストの映画だったりしますから。しかもなんか、うだつの上がらないオッサン役とか。
この映画以外で有名どころでは、「ザ・ロック」とかにでてますな。あれも傑作アクション映画でした。そしてエドさん。やっぱり格好よかったです。
宇宙という極限環境を漂うちっぽけな宇宙船は、次々と浮上してくる問題に限られたエネルギーと物資と人の頭脳を使って切り抜け、なんとか地球に帰還しようとするわけです。
そして・・・
この映画を見れば、人の可能性をもう一度信じられるようになりますよ。
名画中の名画です。
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