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諸君は覚えているだろうか?
およそ二年前、正確に言うなら、1年と11ヶ月と7日前の興奮を。
私はハッキリと覚えている。
その日。何があったのかを。
もはや言うまでもない。そう。賢明な諸君の言うとおりだ。
エルガイムMK2発売!!
その日である。
試作品が出てから、いや、開発中という情報が流れてから随分と時間が経ってから漸く発売されたこのキット。
デキは素晴らしいの一言だった。
アニメでは一回しか両方に装備してなかったらしい(見てないので)バインダーも、イベントでのファンの要望に応えて、両腕に装備できるようにしてくれた。
馬鹿長いバスターランチャーも、しっかりと保持できるようにしてくれたらしい(まだ組んでないので)。
フレームまで設定画として残されているこのデザインを、キチンと再現してくれた。
そして、何より格好いい造形で、エルガイムMK2を21世紀に蘇らせてくれた。
放送当時に出た、1/100フルアクション・エルガイムMK2とは比べ物にならないキットだ。
R3・1/100エルガイムMK2の発売に涙したファンも多いのではないだろうか?
私は非常に嬉しかった。
当時は模型に復帰してから数ヶ月。この世界のことについてまだまだ物知らずだったあの頃だが、丁度FSSとの出会いを果たし、デザインの美しさというものに衝撃を受けた少し後だった。
その頃に、私はエルガイムMK2のキットがR3で出ると聞いたのだ。
私は調べた。
そして、恋焦がれたのだ。
いいデザインとは、時代を超えて尚、素晴らしさを訴えかけるものだ。
エルガイムMK2は文句無く格好いい。発売から23年前にデザインされたものとは到底思えないものだ。
ファーストのデザインを見てみると分かる。
あのデザインは、現代風にアレンジされてこそ、格好よく見えるものだと。
当時の設定画などを見ても、到底格好いいとは思えない。勿論、好きな人もいるのだろうから、一概には言えないが。(万能な答えなどない)
好きな人は、当時の思い入れがあるのだろうと思う。
私もカトキさんが出てくる前から旧キットを弄っていたが、やはり昔よりも今の方が格好いいと思うのだ。
思い入れを抜きにして語れば、今の方が格好いいのだ。
極論を言ってしまえば、当時のファーストガンダムの設定画は、現在に通用しない程度のセンスで描かれていたということだ。
どうか、私がガンダムを貶していると取らないで欲しい。
これは、ほとんどすべての事柄では、当たり前のことなのだから。
昔のセンスが、今ではダサい。当然だ。
しかして、エルガイムのデザインは、20数年前の画稿を見て今尚、格好いいと思える。
なぜか?
簡単である。
根本的に、格好よく見えるプロポーションとはどういうものか?という考察が、ファーストガンダムのデザインから抜け落ちていたからではないか。
上手にアレンジされれば、大抵のものは格好よく見えるものだと、私は思っている。
元が良かったから、アレンジしても格好いいのではないと。
だから、ファーストの設定画が良かったとは私は思わない。
そして、アレンジされたファーストは格好いいと思う。
勿論、これは今になって思うことであって、当時はアレでも格好よかったのは事実だ。
後出しジャンケンで腐すつもりはない。
私も当時は格好いいと思っていた。ただ、より格好よくアレンジされたものを見てしまったあとでは、当時の画稿を見てももう格好いいとは思えないということだ。
ガンダム以降。Zガンダム以前。
エルガイムのデザインは、確実に抜けていた。これは間違いない。
今の目でファースト以降のデザインを俯瞰してみれば、如実に感じるだろう。
人型ロボットデザインで初となる、フレーム構造の概念。
そのフレームまで考えたデザイン。
メカメカしさを追求したディテールとライン。
関節構造にも考察が及び、合理的なデザインをなされた可動部。
それまでと一線を画す、スリムなプロポーション。
主役とは思えない、凶悪な顔。
Zガンダムではエルガイムの方法論を取り入れたのか、デザイン自体はファーストに比べて圧倒的に格好よくなったが(主に面構成やディテール面で)、やはりエルガイムには及ばないと思う。
これは、当時の画稿を見たときに感じる絵としての格好よさの話だ。
現在のカトキさんがリファインしたZや百式などは、素晴らしく格好いい。
当時からずば抜けていて、現在でもなおスタイリッシュさを感じさせるエルガイムのデザインとはなんなのか?
そして、FSSへと繋がるオリジナリティと美しさはなんなのか?
なにより、「ガンダム」的デザインとは一線を画した、数少ないメカデザイン。オーラバトラ。ボトムズ。マクロスと並び、貴重なメカデザインである。
スーパーロボット的デザインの終着点にして、リアルロボットの始点に、今私は触れる・・・
そして、私がガンプラだけしか見えていなかった時代に終焉をもたらし、新たなる模型の地平を示した端緒である永野デザイン。
終わりとしての始まり・・・
prologue as epilogue.
エルガイムの終局。
そして、私の新たな模型道のはじまり。
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