その女の子が信じてくれたなら、ドロボウは空を飛ぶことだって、湖の水を飲み干すことだってできるのに
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今日のアトールのお時間です。
最近、かなりマジメに更新している私から皆さんへ。今晩は。
やっぱり、組み立てフェイズってのは楽しいですね。モチベが全然違います。
組み立て≧塗装>>>>整面
こんな感じでしょうか。楽しさは。
今回は、アトールの仮組み完了までいきます。
では、残りのパーツを組み立てましょう。
ウインゲルバインダーというだそうです。これ。
盾かと思っていたらそれだけではなく、盾の先っちょ、画像の一番下らへんに見える突起のところはパワーランチャーなんだそうです。
エルガイムさんのパワーランチャーに比べて随分と小さいけど、これで対等に戦えるのか?エルガイムさんのがオーバースケールなのかもしれませんけどね。
ウインゲルバインダーは盾とライフルの双方を兼ね備えた武装ということで、ギャプランの原型か?って気がしますね。
さて、ここでも登場のチューブ。相変わらずやりづらいです。
とりあえず本体に接続させて見ましょうか。
肩の装甲を取り外すとチューブを指すピンがあるので、そいつに固定します。
といっても、固定はされません。ちょっとテンションがかかると外れます。この辺はエルガイムさんと同じです。
また、チューブが硬いため、曲がるのではなく折れてしまいます。これもエルガイムさんと同じですね。
ちなみに、説明書のマニュアルはまたしてもこのチューブを別の材質の物に取り替えているらしく、凄く柔軟に曲がっております。
もう何も言いませんけど、納得いかないよなあ。
んで、肩装甲をはめ込むと・・・
こうなります。
やはりゴムチューブが硬いため、説明書のように自然なしなりになりません。
仕方ないですけどね。
上でチューブは固定されないと書きましたが、肩装甲をはめ込むとチューブを挟んで固定してくれます。
これでいいのか・・・?
1つ大きな欠点は、チューブが硬すぎるため、腕(肘)をあげるようにすると、チューブの応力で勝手に下がってしまいます。
折角、肩周りは可動範囲が広めに作られているのに、これは勿体ないな。
ってか、当時でももっといい材質は、本当になかったのか?
あともう1つ。
これ、ブースターウィングというのだそうです。
ブースターと聞くと物々しく馬鹿でかいエンジン+スラスターユニットを想像してしまいますが、アトールさんのそれはアッサリしています。
早速、装着。
アッサリ。
永野さんの描くメカでいつも不思議なのは、「どうやって宇宙空間、あるいは空中で機動するのか?」。これなんですね。
エルガイムMK1さんはスラスターらしきものは見当たりませんでした。
アトールさんは一応三つの棒の先っちょにスラスターらしきものがありますが、かなりちっこいです。
FSSのMHにいたっては、スラスターなんてものは存在していません。
それでも空を飛び、宇宙空間を自在に動ける不思議。
ま、あくまで「リアリティ」でしかないのがこの手のディテールであって、「リアル」かといえば、全然なんですけどね。
噴射口の向きにしか飛ぶことしかできませんし、それを体中に付けたからといって自在に動けるはずはないんで。
なので、永野さんは枠にはめられ、変に記号化されたデザインを描くよりも、より「デザイン性」を追及しているのでしょう。
私としては、スラスターなどの記号は好きなんですけどね。メカメカしくて。
ちなみに・・・
一応、動きます。
上に伸びているのはかなり。横の二本はちょっとだけですけど。
今思い出しましたけど、アトールさんの仮組み記事では、全然可動範囲について言及してなかったですね。
ま、いいや。面倒だし。(おい!)
最後の武器です。
説明書によると、フロッガーというのだそうです。普通のHMのセイバー(エルガイムMK1にも付いてたアレ)に相当するのだそうですが、フロッガーは鞭になるそうです。
レーザー仕様の鞭って・・・
パーツをみると、握り手と柄、レーザー刃と柄がそれぞれ一体成型になってしまっているので違和感がありますけど、塗ってしまえば問題なしです。
しかし、エルガイムでは普通のパーツだったレーザー刃。アトールではクリアパーツなんだなあ・・・。
あとは装着して、仮組み完了。
いいじゃないですか。
見慣れてしまったガンダム系デザインとは一線を画していますね。
こういうキットも増えれば、ガンダムも「ありふれたデザイン」とは感じず、双方共に面白くなるのですけどね。
ガンダムばかりだから食傷気味になるのであって・・・。
ま、アトールさんが余り人気がないのも分かるんですよ。一般受けしづらそうなデザインですから。
一般的には、もっとわかり易く、スタイリッシュなものが好まれるんでしょう(アトールさんもスタイリッシュですが、どこか中途半端)。エルガイムMK1・2などは正にそれですね。
私も、そういうデザインは大好きです。
ガンダムなどでも、アッシマーよりもZガンダムの方が好きですから。
でも、こういったデザインにも味ってのがあって、ガンダムにおけるザクのように、運さえよければ人気が出るんですよね。
ザクはデザイン性云々以前に、インパクトとバリエ展開で受け入れらた物だと思ってます。私は。
だって、ザクに人気があって、ゲルググにはあまり人気がないって変ですから。
やはり、「ガンダム」というある意味ではメカ物最高峰のカテゴリの中で、ザクは最初に出てきて、長く登場したMSですからね。
量産機とカスタム機(~専用)という差別化も、人気を博した理由の一つではないでしょうか。
デザインが良かったってのは一番重要でしょうが、1つのスタンダードとして浸透するには、時代背景や劇中の扱いなど、様々な要素が絡んでくるわけです。
当時のザク(これに限りませんが)のデザイン画を見ても格好いいとは思わないのにそれに人気があるってのは、他の力が働いているからですね。
アトールさんも、もしかしたらザクのようになれた・・・かな?
ま、ガンダムとエルガイムの比較はほとんど意味が無いので、この辺で。
さて、このキットを組み始めた当初からずっと疑問に思っていたことがあります。
それは、成型色です。
「なんでこんな色にしたんか?」
説明書の作例では、青の部分はもっとグレー(青味の入ったジャーマングレーというかミッドナイトブルーというか)ですし、緑のところはもっと重々しい緑です。
一番感じるのはフレームの色。作例ではガンメタっぽいグレーとなっています。メタリック塗料は使ってないみたいですけど。
それが、成型色では、青も緑もかなり明るいし、フレームに至っては淡い紫です、すみれ色かよ!!。
成型色がちょっとダサい気がするんですよ。どうしようもなく。
なんだってこんな色になったのだろうなあって思って説明書を眺めていたら、あぁた!
アニメの色が成型色に近かった!
アニメの中ではこんな感じの色だったってことですねえ。
で、取説の作例を作る人は、この色ではメカっぽくなく格好悪いと感じたのか、色をアレンジしてより格好いい色彩にしたと。こういうわけですな。きっと。
私も、説明書の色の方が好きです。アニメカラーはいまいち・・・。
というか、アトールの説明書の作例って、見れば見るほどレベルが高く感じます。
表面が綺麗だし、艶も程よく抑えられていて上品だし、グラデも嫌味にならない程度に付けられていて質感を表現してますし。
HGHMシリーズに関しては色々と思うことはありますが、3つで止まってしまった最大の要因は、バンダイ内部の意識統一ができてなかったってことなんじゃないかなと思ったり。
説明書の作例はバンダイキット恒例のホビージャパン協力で作られたものなんでしょう。
ですが、成型色とはあまりに違う色彩。チューブの換装。これらは、バンダイがしっかりとイニシアチブを持ってやってなかったってことなんではないでしょうかね。
ってか、ハナからたいしてやる気がなかったてことでは?
ある意味では、説明書の段階でダメだしを食らっているようなものですから。
キットの内容にしてもそうです。
全体のバランスそのものはかなりハイレベルだと思いますけど、エルガイムさんと比べてアトールさんは、かなり大雑把なキットとなっています。
色分けこそしっかりとしていますが、パーツ分割は旧キット然としているし、基本工作(合わせ目消しその他)をした上で塗装をするってことを、あまり考えていないように感じます。
勿論、この辺は現在の目から2001年を振り返ったからこう感じるってこともあるでしょう。
ですが、塗装の便が悪い脚部構造にしても、もっと単純で、マスキングの手間を減らす構造なんて幾らでも思いつくわけです。フレーム一本で、無理矢理足首から腿まで作ったからこそ、この面倒な構造になったわけですしね。
なので、腿装甲の上下や膝のところでフレームを一旦分け、装甲パーツ内部にポリを仕込む形にすれば、マスキングの手間は省けたわけです。構造を言葉で説明するのは難しいですが。
ランダムスレートが開閉するエルガイムさんとは違い、フレームを見せる必要のないアトールさんですから、装甲内部のポリに、露出フレームをあとから刺せば良かったわけですよ。
それをしていない。あのバンダイが。
ポリにしてもそうです。
エルガイムさんとアトールさんは同じポリランナーを使っています。そして、両者とも、壮絶に余ります。
つまり、汎用ポリなわけです。HGHM専用に作られたポリではないということでしょう。
元から、既成パーツ(ポリ)を使用することを前提に設計されているのがHGHMなわけですね。
HGやHGUCのガンプラなら、汎用ポリというのも頷けるんです。装甲だけが違っていたりってパターンが多いですからね。ガンダムとジムのように。
つまり・・・。
邪推かもしれませんけど、バンダイとしては、HGHMをリリース開始当初から、長く続けるつもりはなかったのではないかなと思うのです。
エルガイムさんは主役機ですから流石に拘った作りだったと思いますが、それ以外は片手間で設計しましたって感じの構造ですから。元々、ガンプラ以外は手抜きするってのはバンダイクオリティですけどね。
最近、この姿勢は改善されてきましたけど。
2001年当時。MGやHGUCの展開&定着で、おそらくガンプラの売り上げはかなり伸びていたのでしょう。この頃のMGが、一番バリエーション豊富だったと思います。
その分、粗品も多かった気がしますけど。
その中で、色々と他のシリーズを掘り起こしてきて展開するってことをバンダイはやってました。HGABのオーラバトラーがいい例です。
その中に、エルガイムも入っていたってことなんでしょうね。
片手間でサクっと作って売る。それであたれば儲けものって感じで。
オーラバトラーはともかく(作ったことないので知らない)、ヘビーメタルに関してはかなり低予算&短期開発だったんだと思います。
それが、構造とポリに現れています。
思うに、HGHMに関しては、ABSという素材の実験に格好の場を提供するデザインだったから、商品化したのではないでしょうかね?
つまり、人柱だったと。
以上のことは、全部推測ですけどね。状況証拠からみた。私の少ない知識だけでの推測なので、かなり嘘臭いです。鵜呑みになさらないで下さいね。
私としては、どんな事情があるにせよ、HGHMは3つだけとはいえ、出してくれたことに感謝しております。
ただ、R3でもマクロスFでもボトムズでも何でもそうですが、なるべく多くのアイテムを展開して欲しいと思います。数機だけだして、あとは音沙汰なしなんてことにならないで。
時間はかかってもいいのです。年に1・2個しかリリースされなくてもいいのです。
シリーズを続けてほしいのです。
後続があるという期待感を与えて続けてほしいのです。
おかしな雑文が長くなってしまいました。
仮組み記事の続きを再開します。
このアトールさんのキットには、アトールVに換装するためのパーツを幾つか入っていると、最初に書きました。
ちょっと見てみましょう。
これが、全部です。
ここで不思議なのは、バッシュのバインダー(シールド)ですね。
これだけアトールさんに付属していて旧キットから流用しろと言わないのは何故でしょう?旧キットバッシュには入ってなかったのかな?
ここまでやるんなら、新規でパーツを作って入れちゃえば良かったのに。
さて、パッと見では違いが分からないパーツの詳細をば。
左はチンコアーマー。
右は魔女靴の爪先です。
両方とも、左がアトール用。右がアトールV用のパーツです。
画像で分かりますかね?アトールV用チンコアーマーは、唇のモールドが入っているほか、パーツ端のモールドの形状も違います。
爪先は、アトールVの方が長くなっています。
ともかく、あるパーツをすべて付けてみます。
なんちゃってアトールV。
三叉フロッガーがいかしてます。
バッシュのバインダーを付けると左右非対称になるのがいい感じですね。
うん。これはこれでアリだ。
勿論、旧キットからの流用なんてしないぜ!
さて、仮組みが終わったので、一応現時点での所感を書いておきます。
○組みづらい箇所がある。
当時の成型技術の限界か。はたまた手抜きか計算違いか。よく分かりませんけど。
数箇所、すり合わせをしてやる必要があります。
まあ、簡単なことなので、欠点というほどのこともないですが。
普通は、どんなにいいキットでも、組みづらい箇所くらいあるものさ。ガンプラが異常なんだって。
○旧キット然とした構造。
もう少し何とかなったんじゃないかと思います。
同じ時期のHGUCなら、もっと作り易い構造にしていたような気が。
ま、このあたりは、アヤフヤですけど。当時のバンダイキットをあまり作った経験がないので。フライルーの元となったギャプランくらいかな。作ったことあるのは。
○ポリ固定が甘い
特に胸部と首関節で感じますね。首は頭が軽いので何の害もないですが、構造的に脆弱です。
肩に関しては、ポリがグラグラしているのが鬱陶しいです。これで肩がスイングして可動範囲が広がっているならともかく(肩装甲が干渉してスイングできない)、ただはめ込みづらいだけですから。実際は。
○成型色が玩具っぽい
一応、アニメ準拠ってことは上にも書きましたけどね。
説明書の作例を見てしまうと、この成型色では納得行かなくなります。
○全体のバランスはかなりいい感じ
上手い人なら、もっといいプロポーションが見えるのかもしれませんが、私程度の審美眼ではいいとしか思えません。
もしかしたら、腹を数ミリ伸ばしたり、足のベタ足っぽい感じをなくしてもっとヒールっぽくすれば格好よくなるのかもしれませんけど。
造形はもう少し良くなりそうですが、何をどうしたらっていうのが見えないので、まあ満足。私好みです。
かなりサクっと作れるかと思っていたのですが、構造的な理由から、ちょっと手間がかかるキットですね。
そんな訳で、今日のアトールはお仕舞い。
仮組みを楽しみつつ、工作手順を考えつつ、塗装プランを描きつつ、エルガイムさんに戻ります。
今年中にアトールまで完成させたいけど、いけるかな?
では。
最近、かなりマジメに更新している私から皆さんへ。今晩は。
やっぱり、組み立てフェイズってのは楽しいですね。モチベが全然違います。
組み立て≧塗装>>>>整面
こんな感じでしょうか。楽しさは。
今回は、アトールの仮組み完了までいきます。
では、残りのパーツを組み立てましょう。
ウインゲルバインダーというだそうです。これ。
盾かと思っていたらそれだけではなく、盾の先っちょ、画像の一番下らへんに見える突起のところはパワーランチャーなんだそうです。
エルガイムさんのパワーランチャーに比べて随分と小さいけど、これで対等に戦えるのか?エルガイムさんのがオーバースケールなのかもしれませんけどね。
ウインゲルバインダーは盾とライフルの双方を兼ね備えた武装ということで、ギャプランの原型か?って気がしますね。
さて、ここでも登場のチューブ。相変わらずやりづらいです。
とりあえず本体に接続させて見ましょうか。
肩の装甲を取り外すとチューブを指すピンがあるので、そいつに固定します。
といっても、固定はされません。ちょっとテンションがかかると外れます。この辺はエルガイムさんと同じです。
また、チューブが硬いため、曲がるのではなく折れてしまいます。これもエルガイムさんと同じですね。
ちなみに、説明書のマニュアルはまたしてもこのチューブを別の材質の物に取り替えているらしく、凄く柔軟に曲がっております。
もう何も言いませんけど、納得いかないよなあ。
んで、肩装甲をはめ込むと・・・
こうなります。
やはりゴムチューブが硬いため、説明書のように自然なしなりになりません。
仕方ないですけどね。
上でチューブは固定されないと書きましたが、肩装甲をはめ込むとチューブを挟んで固定してくれます。
これでいいのか・・・?
1つ大きな欠点は、チューブが硬すぎるため、腕(肘)をあげるようにすると、チューブの応力で勝手に下がってしまいます。
折角、肩周りは可動範囲が広めに作られているのに、これは勿体ないな。
ってか、当時でももっといい材質は、本当になかったのか?
あともう1つ。
これ、ブースターウィングというのだそうです。
ブースターと聞くと物々しく馬鹿でかいエンジン+スラスターユニットを想像してしまいますが、アトールさんのそれはアッサリしています。
早速、装着。
アッサリ。
永野さんの描くメカでいつも不思議なのは、「どうやって宇宙空間、あるいは空中で機動するのか?」。これなんですね。
エルガイムMK1さんはスラスターらしきものは見当たりませんでした。
アトールさんは一応三つの棒の先っちょにスラスターらしきものがありますが、かなりちっこいです。
FSSのMHにいたっては、スラスターなんてものは存在していません。
それでも空を飛び、宇宙空間を自在に動ける不思議。
ま、あくまで「リアリティ」でしかないのがこの手のディテールであって、「リアル」かといえば、全然なんですけどね。
噴射口の向きにしか飛ぶことしかできませんし、それを体中に付けたからといって自在に動けるはずはないんで。
なので、永野さんは枠にはめられ、変に記号化されたデザインを描くよりも、より「デザイン性」を追及しているのでしょう。
私としては、スラスターなどの記号は好きなんですけどね。メカメカしくて。
ちなみに・・・
一応、動きます。
上に伸びているのはかなり。横の二本はちょっとだけですけど。
今思い出しましたけど、アトールさんの仮組み記事では、全然可動範囲について言及してなかったですね。
ま、いいや。面倒だし。(おい!)
最後の武器です。
説明書によると、フロッガーというのだそうです。普通のHMのセイバー(エルガイムMK1にも付いてたアレ)に相当するのだそうですが、フロッガーは鞭になるそうです。
レーザー仕様の鞭って・・・
パーツをみると、握り手と柄、レーザー刃と柄がそれぞれ一体成型になってしまっているので違和感がありますけど、塗ってしまえば問題なしです。
しかし、エルガイムでは普通のパーツだったレーザー刃。アトールではクリアパーツなんだなあ・・・。
あとは装着して、仮組み完了。
いいじゃないですか。
見慣れてしまったガンダム系デザインとは一線を画していますね。
こういうキットも増えれば、ガンダムも「ありふれたデザイン」とは感じず、双方共に面白くなるのですけどね。
ガンダムばかりだから食傷気味になるのであって・・・。
ま、アトールさんが余り人気がないのも分かるんですよ。一般受けしづらそうなデザインですから。
一般的には、もっとわかり易く、スタイリッシュなものが好まれるんでしょう(アトールさんもスタイリッシュですが、どこか中途半端)。エルガイムMK1・2などは正にそれですね。
私も、そういうデザインは大好きです。
ガンダムなどでも、アッシマーよりもZガンダムの方が好きですから。
でも、こういったデザインにも味ってのがあって、ガンダムにおけるザクのように、運さえよければ人気が出るんですよね。
ザクはデザイン性云々以前に、インパクトとバリエ展開で受け入れらた物だと思ってます。私は。
だって、ザクに人気があって、ゲルググにはあまり人気がないって変ですから。
やはり、「ガンダム」というある意味ではメカ物最高峰のカテゴリの中で、ザクは最初に出てきて、長く登場したMSですからね。
量産機とカスタム機(~専用)という差別化も、人気を博した理由の一つではないでしょうか。
デザインが良かったってのは一番重要でしょうが、1つのスタンダードとして浸透するには、時代背景や劇中の扱いなど、様々な要素が絡んでくるわけです。
当時のザク(これに限りませんが)のデザイン画を見ても格好いいとは思わないのにそれに人気があるってのは、他の力が働いているからですね。
アトールさんも、もしかしたらザクのようになれた・・・かな?
ま、ガンダムとエルガイムの比較はほとんど意味が無いので、この辺で。
さて、このキットを組み始めた当初からずっと疑問に思っていたことがあります。
それは、成型色です。
「なんでこんな色にしたんか?」
説明書の作例では、青の部分はもっとグレー(青味の入ったジャーマングレーというかミッドナイトブルーというか)ですし、緑のところはもっと重々しい緑です。
一番感じるのはフレームの色。作例ではガンメタっぽいグレーとなっています。メタリック塗料は使ってないみたいですけど。
それが、成型色では、青も緑もかなり明るいし、フレームに至っては淡い紫です、すみれ色かよ!!。
成型色がちょっとダサい気がするんですよ。どうしようもなく。
なんだってこんな色になったのだろうなあって思って説明書を眺めていたら、あぁた!
アニメの色が成型色に近かった!
アニメの中ではこんな感じの色だったってことですねえ。
で、取説の作例を作る人は、この色ではメカっぽくなく格好悪いと感じたのか、色をアレンジしてより格好いい色彩にしたと。こういうわけですな。きっと。
私も、説明書の色の方が好きです。アニメカラーはいまいち・・・。
というか、アトールの説明書の作例って、見れば見るほどレベルが高く感じます。
表面が綺麗だし、艶も程よく抑えられていて上品だし、グラデも嫌味にならない程度に付けられていて質感を表現してますし。
HGHMシリーズに関しては色々と思うことはありますが、3つで止まってしまった最大の要因は、バンダイ内部の意識統一ができてなかったってことなんじゃないかなと思ったり。
説明書の作例はバンダイキット恒例のホビージャパン協力で作られたものなんでしょう。
ですが、成型色とはあまりに違う色彩。チューブの換装。これらは、バンダイがしっかりとイニシアチブを持ってやってなかったってことなんではないでしょうかね。
ってか、ハナからたいしてやる気がなかったてことでは?
ある意味では、説明書の段階でダメだしを食らっているようなものですから。
キットの内容にしてもそうです。
全体のバランスそのものはかなりハイレベルだと思いますけど、エルガイムさんと比べてアトールさんは、かなり大雑把なキットとなっています。
色分けこそしっかりとしていますが、パーツ分割は旧キット然としているし、基本工作(合わせ目消しその他)をした上で塗装をするってことを、あまり考えていないように感じます。
勿論、この辺は現在の目から2001年を振り返ったからこう感じるってこともあるでしょう。
ですが、塗装の便が悪い脚部構造にしても、もっと単純で、マスキングの手間を減らす構造なんて幾らでも思いつくわけです。フレーム一本で、無理矢理足首から腿まで作ったからこそ、この面倒な構造になったわけですしね。
なので、腿装甲の上下や膝のところでフレームを一旦分け、装甲パーツ内部にポリを仕込む形にすれば、マスキングの手間は省けたわけです。構造を言葉で説明するのは難しいですが。
ランダムスレートが開閉するエルガイムさんとは違い、フレームを見せる必要のないアトールさんですから、装甲内部のポリに、露出フレームをあとから刺せば良かったわけですよ。
それをしていない。あのバンダイが。
ポリにしてもそうです。
エルガイムさんとアトールさんは同じポリランナーを使っています。そして、両者とも、壮絶に余ります。
つまり、汎用ポリなわけです。HGHM専用に作られたポリではないということでしょう。
元から、既成パーツ(ポリ)を使用することを前提に設計されているのがHGHMなわけですね。
HGやHGUCのガンプラなら、汎用ポリというのも頷けるんです。装甲だけが違っていたりってパターンが多いですからね。ガンダムとジムのように。
つまり・・・。
邪推かもしれませんけど、バンダイとしては、HGHMをリリース開始当初から、長く続けるつもりはなかったのではないかなと思うのです。
エルガイムさんは主役機ですから流石に拘った作りだったと思いますが、それ以外は片手間で設計しましたって感じの構造ですから。元々、ガンプラ以外は手抜きするってのはバンダイクオリティですけどね。
最近、この姿勢は改善されてきましたけど。
2001年当時。MGやHGUCの展開&定着で、おそらくガンプラの売り上げはかなり伸びていたのでしょう。この頃のMGが、一番バリエーション豊富だったと思います。
その分、粗品も多かった気がしますけど。
その中で、色々と他のシリーズを掘り起こしてきて展開するってことをバンダイはやってました。HGABのオーラバトラーがいい例です。
その中に、エルガイムも入っていたってことなんでしょうね。
片手間でサクっと作って売る。それであたれば儲けものって感じで。
オーラバトラーはともかく(作ったことないので知らない)、ヘビーメタルに関してはかなり低予算&短期開発だったんだと思います。
それが、構造とポリに現れています。
思うに、HGHMに関しては、ABSという素材の実験に格好の場を提供するデザインだったから、商品化したのではないでしょうかね?
つまり、人柱だったと。
以上のことは、全部推測ですけどね。状況証拠からみた。私の少ない知識だけでの推測なので、かなり嘘臭いです。鵜呑みになさらないで下さいね。
私としては、どんな事情があるにせよ、HGHMは3つだけとはいえ、出してくれたことに感謝しております。
ただ、R3でもマクロスFでもボトムズでも何でもそうですが、なるべく多くのアイテムを展開して欲しいと思います。数機だけだして、あとは音沙汰なしなんてことにならないで。
時間はかかってもいいのです。年に1・2個しかリリースされなくてもいいのです。
シリーズを続けてほしいのです。
後続があるという期待感を与えて続けてほしいのです。
おかしな雑文が長くなってしまいました。
仮組み記事の続きを再開します。
このアトールさんのキットには、アトールVに換装するためのパーツを幾つか入っていると、最初に書きました。
ちょっと見てみましょう。
これが、全部です。
ここで不思議なのは、バッシュのバインダー(シールド)ですね。
これだけアトールさんに付属していて旧キットから流用しろと言わないのは何故でしょう?旧キットバッシュには入ってなかったのかな?
ここまでやるんなら、新規でパーツを作って入れちゃえば良かったのに。
さて、パッと見では違いが分からないパーツの詳細をば。
左はチンコアーマー。
右は魔女靴の爪先です。
両方とも、左がアトール用。右がアトールV用のパーツです。
画像で分かりますかね?アトールV用チンコアーマーは、唇のモールドが入っているほか、パーツ端のモールドの形状も違います。
爪先は、アトールVの方が長くなっています。
ともかく、あるパーツをすべて付けてみます。
なんちゃってアトールV。
三叉フロッガーがいかしてます。
バッシュのバインダーを付けると左右非対称になるのがいい感じですね。
うん。これはこれでアリだ。
勿論、旧キットからの流用なんてしないぜ!
さて、仮組みが終わったので、一応現時点での所感を書いておきます。
○組みづらい箇所がある。
当時の成型技術の限界か。はたまた手抜きか計算違いか。よく分かりませんけど。
数箇所、すり合わせをしてやる必要があります。
まあ、簡単なことなので、欠点というほどのこともないですが。
普通は、どんなにいいキットでも、組みづらい箇所くらいあるものさ。ガンプラが異常なんだって。
○旧キット然とした構造。
もう少し何とかなったんじゃないかと思います。
同じ時期のHGUCなら、もっと作り易い構造にしていたような気が。
ま、このあたりは、アヤフヤですけど。当時のバンダイキットをあまり作った経験がないので。フライルーの元となったギャプランくらいかな。作ったことあるのは。
○ポリ固定が甘い
特に胸部と首関節で感じますね。首は頭が軽いので何の害もないですが、構造的に脆弱です。
肩に関しては、ポリがグラグラしているのが鬱陶しいです。これで肩がスイングして可動範囲が広がっているならともかく(肩装甲が干渉してスイングできない)、ただはめ込みづらいだけですから。実際は。
○成型色が玩具っぽい
一応、アニメ準拠ってことは上にも書きましたけどね。
説明書の作例を見てしまうと、この成型色では納得行かなくなります。
○全体のバランスはかなりいい感じ
上手い人なら、もっといいプロポーションが見えるのかもしれませんが、私程度の審美眼ではいいとしか思えません。
もしかしたら、腹を数ミリ伸ばしたり、足のベタ足っぽい感じをなくしてもっとヒールっぽくすれば格好よくなるのかもしれませんけど。
造形はもう少し良くなりそうですが、何をどうしたらっていうのが見えないので、まあ満足。私好みです。
かなりサクっと作れるかと思っていたのですが、構造的な理由から、ちょっと手間がかかるキットですね。
そんな訳で、今日のアトールはお仕舞い。
仮組みを楽しみつつ、工作手順を考えつつ、塗装プランを描きつつ、エルガイムさんに戻ります。
今年中にアトールまで完成させたいけど、いけるかな?
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