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その女の子が信じてくれたなら、ドロボウは空を飛ぶことだって、湖の水を飲み干すことだってできるのに
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ついに、ボークスさんのモーターヘッドのインジェクションキット、IMSの第六弾が決定しましたね。

レッドミラージュ インフェルノナパーム

きましたね。
このレベルで興奮するのは、久々の新作キットです。

精力的にMHをインジェクション化してくれるIMSは、本当に続いて欲しいシリーズです。
元がガレキであるためか造型も秀逸で、値段が高めであること以外、ほとんど欠点のないキットばかりです。

そして、ついに本命登場。
レッドのインナパ。
次に来るのはKOGでしょうか?
あるいはエンゲージ系でしょうか?
いずれにしても、まだまだIMSは私を興奮させてくれそうです。

それにしても、たった2年で、ここまでラインナップが充実するとは思いませんでした。
インジェクションはほとんどやってこなかったですからね。ボークスさん。
ちょっと前までは、精々GGIと呼ばれる簡易インジェクション程度だったわけですよ。
ま、本当に簡易だったのかは知りませんけど。

それが、たった2年で、IMSやSWSなど、超絶キット群を連発してしまう模型メーカーになってしまいました。
まさにコトブキヤさんと同じ、破竹の勢いですな。シュッツルムウントドランクといってもいいでしょう。

疾風怒濤!!!!!!!

IMSも、年末あたりにはレシプロ機の本命、P-51Dマスタングが控えていますし、ワクワクしどうしですね。
マスタングは、タミヤさんがこの間出した超絶キットと比較するのも楽しみですね。
レシプロ機の場合、1/32といっても、大型現用機の1/48程度の大きさですから、狭い日本の住宅でも何とかなるでしょう・・・。ならないかも。

ま、個人的にはレシプロ機よりも現用機のほうが好きなので、決定版のグリペンあたりを出してくれたりすると嬉しいんですけどね。

それにしても、インナパ。楽しみです。
お値段はこれまでの値段やシュペルターKOGの値上げから推して・・・2万くらいでしょうか?
なんだか、キチンと自立するように、固定式の脚部も同梱するみたいですからね。
ちゃんと考えてくれているなあ。

重たいインナパを背負わせてみたら、膝やら足首やらが重さに負けてしまって立たないんじゃあ、思いっきり興醒めですからね。

ロボットは飛行機と同じです。
美しい佇まいであれば、それでいいです。
可動も要りません。
ギミックも要りません。
キチンと美しい立ち姿を成立させられれば、それで充分です。
・・・個人的な価値観で恐縮ですけどね。

あ~、楽しみだ。
インナパが発売されるまでに、私はIMSの一つでも完成できるだろうか?
一月ちかく模型制作をサボってますからね。
なんとかモチベ上げていかないと。

あと、インナパのサンプルを見て思ったのは、頭部の形状がちょっとおかしいような気がしたんですが、あんなもんですかねえ?
形状的に金型成型では難しいラインなのかもしれませんけども。
なんとか、ガレキのラインに近づけるよう、煮詰めて欲しいものです。

waveさん。ゆっくりやってると、こうやって足元すくわれるんだって。
インナパだって2年もの間、何してたんだい?
デストロイドモンスターはどうしたんだい?

現状、ボークスさんのほうがラインナップが充実してしまったため、waveさんのFSSインジェクションシリーズの優位性は、価格だけになってしまったなあ。
waveさんのサイトを見ても、ファッティーのガレキが発表されるまでは、美少女フィギュアしかなかったし。

まあね。伝統あるタミヤやハセガワよりも、美少女フィギュアを作っているグッドスマイルカンパニーのほうが売り上げも遥かに大きいらしいし。
楽で儲かるなら、そっちを取るんだろうけどね。

つまらん!
そんなもんは、つまらん!!

漢を燃えさせるキットを出してくださいよ。waveさん。
レギオスエータみたいな漢路線を、ガンガン打ち出していきましょうよ。

コトブキヤさんやボークスさんの姿勢を見ていると、本当に実感するなあ。
攻撃に徹するメーカーが一番強いですな。
ハセガワさんのサイトでは、12月までの新製品が出てますが、この中でバリエーションキットではないものが、一体何個あるだろうか?

ハセガワさんやwaveさんなども、こういった姿勢を見習って欲しいものです。
両者ともに品質は高いんですから。
素晴らしいキットを作れるメーカーさんなんですから。
頑張ってくださいよ~。

それにしてもインナパが楽しみだ。

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うほ!!マジっすか?

本気でビビリましたよ。

以前、こんな記事を書いていたんですね。

http://gunp.blog.shinobi.jp/Entry/840/

長いので要約すると、
①F-16LOVEな俺は恵まれている。
②他の機体も、スケモメーカー頑張れ。
③そして、どこのメーカーでもいいから、F-15の決定版キットを出せ。
④もしかすると、バトルスカイシリーズをはじめてるフジミに期待できるかも・・・


そんな記事です。

夢が現実になっちゃいましたよ
本当にフジミのバトルスカイシリーズで。

F-15Eが1/72で久々の新金型で登場ですよ。

言ったことが現実化するなんて、マジでびびった。

12月発売予定で、お値段は定価2940円だそうです。
バトルスカイシリーズはなぜか高いですね。ラプターなんて定価4000円近いし。
が、海外キット、特にホビーボスなどだと中間搾取が半端ではないのか、価格がワンスケール上ですから、それに比べればマシでしょう。

興奮したエアモデルの新作でした。
って、エアモデルの新作ってほとんど話題にならないから、どういう予定なのか、極端な話その月にならないと分からなかったりするので、なんとも盛り上がりに欠けるんですけどね。

ここのところ、個人的にはいい機体チョイスで、各メーカーが新作を出してくれています。

ハセガワさんのF-22、Su-33、アカデミーの1/32・F-16Iと1/72・F-16C、トランペッターのJ-11B(つまりSu-27)など、個人的にツボのキットが多いです。

よーし。買うぞ~。楽しみだぞ~。

バトルスカイシリーズのF-22とF-35。両方とも、結構いいデキですからね。期待できそうですよ。
あ、でもフジミさん。お願いが一つあります。
私、ディテールフェチなんです。
なので、フォルムとパネルラインの再現は当然として、リベットもできるだけ細かく再現してくださいね。
どうぞよろしく。

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さて、本来なら、F-15の塗装をしているべきなのですが、今週は雨ばっかりだったので、全然作業が進んでおりません。
よって、雑記で間を埋めます。

ここ暫くエアモデルが私のマイブームでして、色々と調べてました。
結果、F-16LOVEな私は恵まれているのだなと痛感しました。

良いとも悪いともどっちとも取れることですが、エアモデルにおける人気機種の決定版と言われる物は、なぜか20年位前のキットが多いです。
F-14.15.16。これらのキットは、ハセガワさんの出しているキットが、1/72・1/48問わず、決定版扱いですね。
おそらくこれらのキットは発売はすべて、1988年前後です。

それだけこれらのキットが優れていたということでしょう。
なにせ、20年も決定版であり続けたわけですから。

ですが、やっぱりおかしいと思うんですよね。
同じキットが20年も決定版であり続けるってのは。

だからこそ、F-16ラブな私は恵まれていると思ったのです。

ハセガワ版F-16も、おそらく88年前後に発売されたキットだと思います。
このキットも長らく決定版であり続けました。
私も作ってみて、「なるほど、決定版だ」と思いました。

が、やはり最近のキットを見ると、物足りなく感じるのも事実です。
ついこの間発売された同じくハセガワさんのSu-33。本当に素晴らしいキットですね。
モールドも綺麗ですし、リベットもガッツリと入っております。
ディテールフェチの私には、勃起がとまらないキットです。

そういう目で見てしまうと、ハセガワ版1/72F-16も、「やはり20年前のキットだなあ」と思わずにはいられないのです。

88年当時の模型業界がどうだったのかは、私には分かりません。
が、私も当然物心付いておりましたし、90年前後に私もガンプラを作っておりましたから、なんとなく雰囲気は感じておりました。

やはり、今よりも元気でしたね。模型業界は。
おもちゃ屋に行くと、必ず模型コーナーはありましたし、ガンプラ、その他のキャラモ、スケール問わず、沢山の種類がありました。
スーパーにもキットは置いておりました。

そんな訳で、ハセガワさんも今よりも遥かに勢いがあったのでしょうね。
88年前後で、人気機種のF-14.F-15.F-16を各スケールで一気にリリースしたのも、その勢いによるところでしょう。
特に14と15は凸モールドの旧キットがあったのにもかかわらず、リメイクした訳ですから。
今では考えられないありがたい風潮です。
ま、売れない時代だからこそのありがたさも出てきているので(見向きもされなかったドマイナーなデザインのキット化とか)、模型野郎には複雑な心境ですが。

ともかく、そんな時代に作られたハセガワ版F-16は、1/72、1/48、1/32問わず、その後20年もの間、スタンダードであり続けたわけです。
ハセガワ版と前後して、フジミやイタレリが出したようですが、いずれもハセガワ版を脅かす内容のキットではありませんでした。
これは、各比較記事を見てもらえれば分かるかと思います。
フジミ版はコックピットが適当すぎるし、モールドも甘すぎるわけです。
イタレリは、おなじみのイタレリクオリティで、運河モールドなわけです。
イタレリのキットを私は吉野家キットと呼んでいます。全世界で私だけでしょうが。

早いの安いのそこそこの~♪

って感じなんですね。イタレリのキットは全部。
リリースは早いですが、行き届いてない。
モールドもいい加減だし、太いし、形状もなんだかおかしいし。
全体の雰囲気は出ているけど、それだけって感じですな。

その後、2000年ごろにドイツレベルが72でF-16を出します。
巷ではハセガワを超える決定版といわれたようです。
が、正直そこまでの違いを感じませんでした。
確かに、ハセガワ版よりもディテールなどはよくなっている部分はあります。コックピット周りとか。
でも、決定的な差があるかと言われれば、そこまでではないなって感じました。

結局、入手のし易さと価格面で、ハセガワ版がスタンダードであり続けたわけです。

そんな状態が15年ほど続いたあと、革命はまず1/32からやってきました。
2004年に発売された、タミヤ版1/32・F-16です。
これが半端ではないキットだったわけです。

フォルムが完璧なのはもう語る必要もないでしょうが、まさに21世紀の模型って内容です。

まず、ディテールが半端じゃないです。
モールドが美しいですし、リベットもね、凄いんですよ。箇所によるリベットの径の違いや、太さ、さらには二重の円になっているところまで再現しているんですよ。

エンジンが個別にディスプレイできるよう、ハイクオリティで再現されていました。
ファンやノズルなど、素晴らしいディテールです。
このエンジンを乗せる為の台車まで付属しています。
実機と同じように、レールでスライドさせて、エンジンを着脱できます。

また、兵装も翼端のランチャー部以外は、ポリで装備する形となり、兵装を変えたりすることができます。
今日はおフランスはパリのゴージャスな感じで。明日はイタリアはミラノのミラノのポップな感じでコーディネイトだ!!

また、ランディングギアが金属製です。
50cm近くなるサイズによる重さと、中身もギッシリなキットなので当然重たいですから、ありがたい処置です。
この辺は32ではスタンダードな内容っぽいですけど。
タイヤもゴムですね。

ノーズコーンを外せば、中にはレーダーが入っています。エッチングで再現です。

翼の可動部も、ポリによって可動を再現です。勿論、水平尾翼も動きます。
これにより、駐機状態でも表情を変えられますね。私は伸ばした状態が好きなので関係ないですが。

コックピットの再現も素晴らしいです。
座席なんかは、射出をキットでも再現しているのか、ちゃんと着脱できますし、レールもあります。

そんな訳で、ヤヴァイくらいの超絶キットですが、欠点が3ありました。

まず、高いこと。
次に、パーツが多いこと。
最後に、でかいこと。

定価13000円ですからね。高いと言えば高いです。
内容を見れば、むしろ安いと思うのですが、小遣いの少ないお父さんには厳しい価格です。
そして、エアモデルの主要購買層はお父さんですからね。

パーツはね。仕方ないと思います。
徹底的なディテール再現のため、エアモデルとしては空前の500パーツ!!
もしエアモデルとキャラクターキットが同じパーツ数なら、エアモデルのほうが3倍は大変だってのに異論を挟む人はいないでしょう。
キャラモと違い、エアモはすべてのパーツに手を入れる必要がありますからね。
MGなどで500パーツと言っても、半分くらいは余計なフレームに費やされているわけで、フレームなんて極論、何にもしなくていいわけです。
見えるところだけチョイっと塗ってやればそれでOKなわけですね。
なので、このキットは凄まじく根気の要るキットとなってしまったわけです。


大きさはねえ・・・50cm近いですからね。日本の住宅事情に即しているとは言いがたいでしょう。
でも、大きさによる迫力とディテール再現がこのキットのウリなわけですから、一概に欠点とも言いがたいですな。

さて、考えうる限り完璧なF-16を再現した最強のキットでしたが、そこから数年後の2007年。32の欠点をすべて克服したキットが出たわけです。
またしてもタミヤから1/48F-16が発売!!

32の縮小とも言うべきその内容は、32のハイパーディテールを受け継ぎ、しかも作りやすいパーツ数に抑えているわけです。
32で付加価値として付けた見せ場をばっさりとオミット。F-16固有のキットとして必要なところだけに集中し、低価格を実現したわけです。お値打ち価格の3780円。
更に、サイズは、大きさによる満足感と邪魔臭くならない手頃さが両立するギリギリの大きさなわけですよ(キットは30cmくらい)。
他、水平尾翼などは可動を残し(可動云々よりも、角度が一発で決められるところが私は嬉しい)、兵装も取り外しができるようになっております。
勿論、兵装も豊富に入っており、フル装備にできるので満足感もひとしお。

ディテールフェチとしてはね、32が48に縮小されると、ここまで密度感が出るのかと思いましたよ。
確かに、32では再現されていたリベットの径や種類の違いなどはできてませんよ。それはスケール上仕方ないことです。

空前の高評価を受けたのも納得の傑作キットです。

まとめて言えば、
32並の超絶ディテール。
作りやすいパーツ数。
低価格。(前回も書いたけど、ハセガワさんは20年前のキットを5000円以上で売り、ちょっと付属パーツを付けただけで7000円近くにして売っているわけです)
32の欠点をすべて克服し、完璧なF-16キットに求められる要素すべてを実現したわけですよ。

ま、どんなキットにも欠点はあるものでして、ここまでするんだったら、なんで32と同じようにノーズコーンをワンパーツ整形にしなかったんだろうと思いましたけどね。
左右分割にしちゃったから、ノーズコーンにある凸ディテールのど真ん中に合わせ目が来ちゃってるんですよ。
これ、合わせ目けしをすると、凸ディテールも消えるぞ
説明書を見る限り、私が気づいた欠点はこれくらいでしょうか。

更にそこから2年後。2009年に、アカデミーが1/72でのF-16の決定版キットを出します。
これまた凄まじいディテール再現でして、48並といってもいいでしょう。
欠点は、ノーズコーンの形状くらいでしょう。実機をよく知らない私でもすぐに指摘できる欠点でしたね。
ま、詳しい内容は、各社比較を見てください。

つまり、F-16は現在的な目で見て、満足のいくすばらしい内容のキットが、72,48,32すべてのスケールであるわけです。
この現在的な目ってのが重要ですけどね。

私は常に願っております。
ニューキットが出るのなら、それは既存のキットを陳腐化するものであって欲しいと。
この願いはあまり叶えられることがありません。
叶えられないから、願いと呼ぶのかもしれませんが。
形而上的な話は措きましょう。

F-14,15はどうでしょうか?
発売から20年以上経過して、結局ハセガワさんのキットを陳腐化するものは出ておりません
色んなメーカーが何度も出しているのにも関わらずです。
それだけハセガワ版が優れていたとも言えるわけですが、これらのキットも今の目で見れば、フォルムはともかく、ディテールは全然追いついてないわけです。
(レベルの1/48F-15Eストライクイーグルはハセガワ超えをしてるらしいけど、見たことないので。そこまで違うとは思えませんが。また、もしかしたら、ホビーボスの72,48はハセガワ版の同スケールを陳腐化してくれるかもしれませんが、これもまだ内容を見てません)

20年ですよ。20年
この間、各メーカーは一体何をしていたのかと。
明らかに怠慢だとおもうんですよ。こういうのって。

キャラクターキットを見てみると、20年前とはまったく次元の違うことをしてますよね。
造型もディテールも構造もなにもかもです。当時と比較になりません。
常に新しさを追求し、作る側にオドロキを与え、新鮮です。

でも、エアモデルはどうでしょうか?
20年以上前のキットがいまだに決定版なんて言われているわけです。
メーカーもそれに甘んじて、あるいは挑戦しようともせずに、既存のキットを売ることばかり考えているわけです。

勿論、エアモデルはエアモデルなりの進化をしていることは知っています。
ハセガワ版F-16とタミヤ版F-16の隔絶された内容が、まさにこの20年の進化の差なわけですから。
それに、エアモデルはキャラモと違い、構造的に進化させるにも制約があるのは分かります。
実機の再現が前提ですからね。
再現性が最初にあてられる定規ですから、キャラモのように「格好良ければそれでいいじゃん」って開き直りができませんしね。

ですが、20年という歳月は、それを言い訳に出来ないくらいの重さがあるわけです。
実際、やろうと思えばできることをタミヤさんが証明しているわけですからね。
やる気がないってだけです。

やる気があれば、インジェクションの経験がほとんどなかったコトブキヤさんでも、あれだけ素晴らしいアーマードコアのキットを造れるわけです。
創世記のACは、欠点は色々ありましたが、それを補って余りある魅力を持っていますからね。あのキットシリーズは。

売れないから新作が作れない。
そうメーカーさんは言うのでしょうね。
でも、新作を作らなければ更に売れなくなりそうですけどね。
特に、20年前のキットが馬鹿高い値段であれば尚更。だって、1年前に出たハセガワさんの傑作キットの1/48F-22ですら、6000円ですからね。
そう、F-22ですよ。やればハセガワさんはできるんですよ。超絶キットを作ることが。
ただ、ペースが遅いし、既存キットのデカール替えばかりするのが悪い癖です。

スケールモデルが売れない時代と言われますが、メーカーの努力不足もその原因の一つだと思いますよ。
誰だって、実物があるほうが、模型を眺めるときに熱くなると思うんですよ。
ですが、スケールモデルは、昔からのやり方を踏襲しすぎていて、作り易さなど敷居を下げる努力を怠ってきたと思うんですね。
だから、ユーザー離れが進んでいるという一面にも、眼を向けて欲しいと思います。
ま、メーカーさんも気づいているから、最近のキットは何とか工夫しようとする跡は見られますけどね。

そんなことを、F-16のキットを眺めながら思ったのでした。
F-16ラブな私は恵まれていると。
そして、沢山の魅力的な戦闘機があるのに、なんと恵まれない機体の多いことかと。

あ~、超絶ディテールの完璧なF-15。どっかのメーカーが出してくれないかなあ。できれば1/72で。1/48でもいいや。
でも、どこも既にF-15は既存キットがあるんだよなあ。
そいつに引っ張られて、なかなか出す気にならんのだろうなあ。F-15をリメイクするぐらいなら、別の機体を出そうって感じなんだろうなあ。

いや、まて。バトルスカイシリーズという企画を始めているフジミなら、あるいは・・・。

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「手のかかるキット=駄目なキット」なのだろうか?

塗装しなくてもいいキット。
接着剤も必要ないキット。
説明書どおりに組んで、長くても一週間、やる気になれば1日で完成するキット。
それが本当にいいキットの前提条件なんだろうか?

面倒臭がりで不器用な私に、そんな問いを投げかけたキット。
模型というものの根源的な命題に遭遇させたキット。

WAVEさんの1/144レッドミラージュ。

それはおそらく、レッドのデザインとこのキットの造形が、当時の私が見たことのある模型(当時はガンプラばかりですが)よりも圧倒的に優れていたからこそ、湧き上がり、成り立った疑問なのだと思います。
勿論、今ではもっと手のかかるキット(ガレキだけでなくプラキットですら)があることは知っています。
が、当時はMGのようなキットが当たり前だと思っていたのです。はめ込み式で、色分けが綺麗になされていて・・・と。

私は組み立てにかかっていないキットの取説を枕元に積み重ねておき、夜な夜なそれを精査して、できもしない改造・改修工程を考えて楽しむ癖があります。
沢山積んである取説の中で、一番多く眺めていたのは、やはりレッドでした。

これだけ優れた造形を、私の手抜きや技術不足のせいで中途半端にはしたくない。
丁寧に作り、綺麗に色を塗れば、もっともっと強烈な色気を持つキットになるはずだ。
どうやれば綺麗に塗れるだろうか?

取説を見ながら、何度もシミュレートしました。
どう考えても、筆では綺麗には塗れない類のものだ。
研究すればするほど、それが分かってきました。

中には超絶技巧で、筆でもって優れた塗装をできる方もいるのだと思います。
私もそれを信じて、筆塗りを練習しました。というか、模型制作に関わる様々な技術を調査し始めました。
この面倒臭がりで不器用な私が・・・。
これはレッドミラージュの魔力ですね。

が、筆塗りはやればやるほど、限界が見えてくる塗装法でした。少なくとも私にとっては。
で、当然スプレー塗装も考えます。スプレーなら、エアブラシよりも安価で、そこそこのクオリティを出せるんじゃないだろうか?

ですが、これも愚論です。スプレーは噴出する力が強すぎて、どうしても厚吹きになります。
繊細にして細かいディテール、モールドを沢山もつモーターヘッドには、厚い塗膜は天敵です。
それに、スプレーって調色ができませんし、それによって表現幅の限界性能が低いです。
なによりスプレーが高いのが辛いです。1缶600~800円として、一体塗るのに3~5本の色の種類が必要。
馬鹿げていますね。
スプレーを使うくらいなら、エアブラシを買った方が全然マシです。
スプレーはランニングコストが悪すぎますから。
これは、簡易エアブラシも同じことが言えますね。エア缶だけで、一体幾ら・・・。

どう考えても、その当時の私では、望まれる最低限のクオリティすら、到達できそうもないキットでした。
なので、色々なキットを作りながら、一つずつ技術を習得していこうと考えました。
そうです。レッドミラージュに会って以降のキットは、ある意味レッドを、FSSのキット達を綺麗に作るための予行演習だったのです。

ノウハウを蓄積するための実戦


それがレッドミラージュに出会って以降のキット制作の主眼だったのです。
すべての消滅点、ゼロの焦点はレッドミラージュに、FSSにあったのでした。
勿論、アーマードコアなどの優れたキットは予行演習というつもりではありませんでしたけどね。
デキの良いキットは、当然、現時点での最高を目指しました。

平行してFSSの調査、研究も進んでいきます。主に模型に対する調査であって、本編の漫画ではありませんでしたが・・・。
この便利な時代。ただで幾らでも良質の情報を集められますからね。
本人に主体性とバイタリティさえあれば。

その結果知ったのが、凄絶とも言える造形美でした。
FSS関連のレジンキャストキット、つまりはガレージキットの群れ。
そのクオリティ。その美しさ。
ガンプラしかろくに知らなかった私には、本当に衝撃的な造形でした。

これが本当に模型なのか・・・

工芸品にしか見えませんでした。
息を呑むほど、溜め息が出るほど、格好いい、美しい、色気のある、面白みのある、存在感のある造形。
それがFSSのガレキでした。
ガンプラとはまったく世界が違う!!
そう感じました。

一時期、FSSのデザインを見たあとでは、ガンダムのデザインなど子供だましにしか見えない。そんな不遜なことも思っておりました。
今では、ガンダムにはガンダムのよさがあると思ってますけどね。

ナイト・オブ・ゴールド。オージェ。エンゲージorジュノーン系。ネプチューン。ボルケシェッツェ。エイトール。ジ・エンブレス。ファントム。ガスト・テンプル。アシュラ・テンプル。バッシュ・ザ・ブラックナイト。
他多数。

数え切れないほど、秀逸なデザインが、FSSには登場します。
そのどれもが私を魅了しました。
でもなぜかレッドミラージュに戻ってくるのです。
やっぱりレッドミラージュは特別だから・・・と。

これらのデザインに魅了された結果、私は模型に湯水の様にお金を費やし始めました。
レッドを綺麗に塗装するには、やはりエアブラシは必要だから。そう考え、買ってしまいましたしね。
ええ、レッドミラージュを塗装するために、エアブラシを買ったのですよ、私は。
今でもガンプラしか見えていなかったら、エアブラシは買わなかったでしょう。
何だかんだ言っても、バンダイのキットは親切ですからね。無塗装派、部分塗装派にも優しいキットです。
これは大事なことです。あらゆる価値観を持つ人に受け入れられ易いってことですからね。

それからは、エアブラシと同額かそれ以上のお値段のするガレキを幾つも買ってしまいました。
その秀逸な造形に魅せられて。
作る技術もノウハウも持っていないのに・・・。

模型とは本来、「このデザインすげー。立体が欲しい!!」
その欲求から来ている趣味なのでしょう。
だから、ガレキ一体2~4万もしようと、その造形が優れていれば衝動を抑えられないのです。
FSSのガレキほど、クオリティの高いキャラクターモデルのカテゴリは存在しないのではないかと思ってしまいます。
それはおそらく、永野さんの定見によるものなのでしょう。
元々、永野さんは真・模型野郎なのです。模型コンテストに出品したこともあるくらいの。AFVが大好きとか。

ガンダムはバンダイしか模型を出していません(ガレキでごく一部の例外はありますが)。
だから面白みが薄い。

ですが、FSSは4社(今は3社ですが)に競作させることによって、そのクオリティを高めてきたという、キャラクター模型界においては類稀なカテゴリなのです。
しかも、インジェクションでは再現不可能なほどのハイディテールなデザインを、何とか立体化させようと執念で作ったゴッドハンド原型師さんの力を、思いっきり目の当たりにできるのがガレキの面白みです。
大手に版権を降ろして、大量生産品の甘い造形を許さなかったことも大きいでしょう。
これによって、原型師さんが受けた恩恵は物凄く大きいでしょうしね。
だからこそ、FSSの造形は優れているのでしょう。

ノウハウは蓄積すればいい。
技術は実戦でしか手に入れられない。
だったら、作ってみればいい
「作るのが難しいから」という腑抜けた理由だけで、この素晴らしいデザイン・造形に触れないのは馬鹿げている。

「手がかかるということが、すなわち駄目なキットだという根拠たり得るか?」

模型を作り始めて3ヶ月目にして初めてその疑問に到達して以来、答えに近付くべく、私なりに色々とキットを作ってきました。
その中で作った最近のキット・古いキット、わけてもアーマードコアという、プラキットで最高峰の模型から得た一つの結論。
普遍的結論ではなく、「現在のところの結論」という但し書きが着くことは間違いありませんが。
その結論とは・・・

「良いキットとは、素晴らしい造形美を作り手に与えてくれるものを指すのであって、負担労力とは関係ない」

というものでした。
かなり重たいMGと比べても、圧倒的な作業量を強いるキットです。ACは。
基本工作も、塗装も。何もかもがMGとは桁外れに手間がかかります。
それにもかかわらず、モチベが衰えることはありません。
むしろ、もっと格好よく出来ないかと、さらに工夫をしたくなります。

なぜか?

この問いに答えられるのは、やはり上の解しかないような気がします。
普遍的結論ではないと言いましたが、それは色んな人がいるからです。
私個人としては、普遍的結論です。

だって、模型を作ること自体、既に非合理的ですからね。
そこそこの値段で、そこそこのクオリティを持つ完成品を買える現在では特に。
「自分で作る」ということに楽しみを見出さない場合は、ですが。

この結論が変わるときは、おそらく私の中で模型というものの意味が変わったときでしょう。
「作るのが面倒臭い。飽きた」
そうなれば、この結論もまた意味を成さなくなるでしょうから。

私を模型の深遠の淵まで連れて行ったレッドミラージュ。
他のデザインに心を奪われても、やはり戻ってくるところ。レッドミラージュ。

まずはL.E.D.mirageから

WAVE製の1/144・レッドミラージュ。数あるFSSキットの中で、一番手軽だと思われるもの。
FSSキットのために知識を得て、技術を磨いたのです。
FSSキットのために、エアブラシを買ったのです。
今の私で充分だとは思えませんが、漸く私はその発端に手を触れる覚悟ができました。
淵からその深奥へと。
これに続く、FSSガレキへの道筋として・・・

あとは、やるだけ

「最強の幻像」。レッドミラージュ。
憧れが像を結び始めます。

拍手[3回]

以下の文章は、模型に復帰したばかり(というかほとんど始めたばかりの初心者)の人が考えたことだと思ってお読みください。
というのも、私が小学生依頼ご無沙汰だった模型に復帰した頃のお話ですから。

事の起こりは、2006年12月初頭、新宿ヨドバシに行った時でした。
私はそこでキット改造用の工具の買出しをしていました。
で、工具を必要なだけ物色した後、当然キットの在庫確認をします。

意外と少ないな・・・

これが個人的な感想でした。
近所のトイザラスはあれの倍はありましたし。(最近は在庫一掃が進んだのか、かなり減りましたが。半額セールでもやったの?不良在庫化していたしねえ・・・)
少ないのはキャラクターモデルでして、スケールモデルは昨今の基準で考えれば多いほうだと思います。
普通の玩具屋に比べての話ですが。

ともかく物色します。
「やっぱりどこも大体品揃えは同じだよねえ。つまらんなあ。もっと面白いキットはないものか?」
面白いキットって凄く主観的な物言いですが、超簡単に言えば、「ガンダム以外のロボットのキット」ってことです。
復帰から三ヶ月にして、既にガンプラに飽き始めていたのかも知れません。
面白みのあるコトブキヤのプラキットなんて、ガンプラの1/10もありませんでしたしね。
そう思って、ガンプラの棚から後ろを振り返った瞬間。私にストライクなデザインを発見しまいました。

「うお!何これ。滅茶格好ええ」

そこにおいてあったキットこそが、WAVEさんが出している1/144
レッドミラージュver.3のキットでした。
運命の出会いでした。ここから私の、地獄のような模型への出費が始まったのだと思っています。

最初にレッドミラージュを見たときの印象は、「メカと金属生命体の中間みたいなデザインで、なんとなく禍々しいところが格好いいな」でした。
ガンダムや、ガンダムにどこか似ているデザインのメカキットとは一線を画すオリジナリティと高い完成度。
一目惚れでした。
並んでレッドのバリエーション、ナイトオブゴールド、ジュノーン、バッシュ・ザ・ブラックナイトなど、WAVEさんの出しているインジェクションプラキットが一揃い並んでおりました。

当然、一通り手に取り、箱に載っている完成写真を研究します。
結果、レッドミラージュかジュノーンが私の心を捉えました。
やっぱり普遍的に格好いいデザインってあるんだと思いますね。
レッドもジュノーン系のデザインも、両方とも人気の高いものです。
最初の比較検討で、私もどちらかにしようと思ったわけですからね。
もう、この時点で私は衝動買いする気満々だったわけです。

レッドとジュノーンを見比べます。
「レッドの方がちょっと格好いい気もするが、ジュノーンも捨てがたい。大きさ的にはレッドが1/144でジュノーンが1/100か。それでいてレッドの方が4000円。ジュノーンは3300円。どういうことだ?」
ガンプラの値段基準しか知らなかった当時の私にはよく分からない値段設定でした。

色々と悩んだ末、レッドミラージュを買うことにしました。(あのジュノーンを買わなくて良かったと思う。恐ろしいキットですからね)
箱の写真を見るだに、レッドの方が精巧に造られているという印象があったからです。

ヨドバシホビー館ではキットの箱を開けることができないよう、テープを貼ってあります。
盗む馬鹿がいるから、正直者まで損をする。
中身の確認を家まで持ち越し、私は帰路に着きました。
最近のプラキットだし、当然イロプラで、パーツ分けもしっかりしていて、概ねちょっと前のMGクラスの作り易さなんだろうと信じて・・・。

帰宅後、早速箱を開けて、さっきまで名前すら知らなかったメカのキットを精査します。


ビックリ!!

パーツが半透明!!
なんじゃこりゃ?実際には半透明というより微妙に透けている乳白色という感じでしたが、それでも驚きました。
何かの限定品か?そう思ってしまいました。ガンプラでも、意味不明にスケルトンのキットってありますよね。アレを連想したのです。

さらに、一応、プラに成型色はついているのですが、ガンプラと比べて色が少ない。
素組みだけで見栄えのする物にはなりそうもありません。
「おやおや、最近のキットなのになあ・・・」
当時の私は復帰したばかりですから、復帰してから作った事のあるMGガンプラを基準に考えていて、最近のキットはほとんどすべて塗装がそれほど必要ないものだとばかり思っていました。
まあ、それでも完成写真と比べると、大体の色分けはできていることが判明しました。

そして、説明書を熟読します。
おいおい、すべて
接着かよ!!(合わせ目消しすら、知ったばかりの頃です。大目に見て)
これも驚きです。はめ込み式プラキットが主流になってからはや20年近くの歳月が流れているわけです。
時代に逆行するかのような、オールパーツ接着式プラキット。
感動しました。
やはり復帰したばかりで物知らずだったから驚いたのですけどね。
今なら、接着式である理由は知っています。
プラキット特有のヒケをなるべく少なくするために、あえてスナップフィットを止めたのだそうです。

・・・
漢です
ガンプラのように、初めての人でも1日で作れるキットとはまったく別物です。

もっとビックリしたのは、デカールです。
最近ならシール、擦って転写するデカールがガンプラの主流です。
が、このキットは
水転写デカール!!
なっつかしいなあ。水転写なんて、それこそ20年ぶりにくらいの再会でした。

なんて、
なんて硬派なキットなんだ!!

激しく感動した私でした。
そう、そうなんだよ!こういう面白いキットを求めていたんだよ!!
こういう作り応えのあるキットを!!

勿論、今の私は知っています。
接着式のキットなんて、今だってザラにあるし(というか、主流)、はめ込み式と接着式は一長一短であることを。
そして、水転写デカールの方が、綺麗に貼ることができるならという付帯条件つきですが、ドライデカールよりも、シールなんて相手にならないくらいに、いい表現ができるってことも。

が、当時はこれに驚いたのです。無知でしたから。
未だにこういった
「作り手が頑張る必要のあるキット」
ってあるんだあ、って。
素直に、それに感動しました。
この感動は、いまだに私の心の中で音を発しています。
いい意味で作り応えがあり、それに見合う満足感を与えてくれるキット。
それが、レッドミラージュに出会って以降の、私が求めるキットとなりました。
模型制作の醍醐味に目覚めた瞬間でした。

さらにです。このキット。ガンプラなどでは絶対にお目にかかれないくらいの、複雑な面構成とモールドを持つキットでした。

個人的な推測ですが、ガンダムのデザインが袋小路に入って、ある意味つまらなくなっているのは(ほとんど変化がない)、プラモデル化を前提にデザインしているからだと思うんですよね。
まず始めにプラモデル化があり、その上にデザインを乗せているわけです。
なので、プラモにできない(できても再現のための時間や経費や労力などが嵩む)ものは、ハナから採用しないわけです。
約めて言えば、立体化が簡単なデザインのみが採用されていくわけですよ。
楽な仕事をしたいという、バンダイの都合です。
だから、最近のガンダムのデザインを見ても、一部を除いて、デザインの進化がなくて面白くないわけです。

そんなわけで私の場合、最近のガンダムのキットは買わず、昔のオリジナリティとが溢れ、完成度が高かった時代のデザインを買うことになるわけですね、ガンダムは。
後のデザインは、昔のデザインのマイナーチェンジに見えてしまいますから。

さて、レッドミラージュの複雑怪奇なデザイン。元のデザインが超複雑だったからというのは後々知ったわけですが、この秀逸な造型に心を打たれました。

表裏ですが、私が喜んだ要素、つまり整形色だけでほとんどのカラーリングを再現できない(つまり、全塗装必須)とか、接着やら水転写デカールやら複雑な造形が、そのままこのキットの弱点でもあるわけです。
最近の作るだけで綺麗なガンプラしか知らない世代にとっては特にアピールしづらい部分ですね。
つまり、かなり敷居が高いプラキットということになるわけですよ。

ただ組むだけなら小学生でもできるでしょう。説明書を熟読すると、パーツ分けが非常に親切だと分かります。
なるべく合わせ目が目立たないように設計してあるし、塗装の便も考えて、設定で色の違う場所はほとんど別パーツ化されていましたから。

しかしです。
綺麗に造ろうとなると、これほど大変なプラキットというのは、この頃は知りませんでした。
それこそ、MGなんぞよりも遥かに。
ただ組んで、綺麗に塗装するだけなのに。

私は、この硬派なキットを研究し始めました。
半透明を意識しているパーツのため、接着面が白くなってしまいます。これは上手く誤魔化せるのか?やってみなければ分かりませんが。

次に水転写デカールです。小さいものなら何とでもなるでしょうが、こいつのはかなりでかく、長細いのです。貼っている最中に思いっきりよじれること請け合いです。
ということは、塗装でデカール部分を再現した方がいいのではないか?
しかし、デカールは赤です。赤は筆塗りの時に、かなり塗りスジになりやすい色です。
困りました。(当時、私はエアブラシなど買うつもりはなかったのです)

次、接着というファクターです。
最近のガンプラと違い、すべてを接着する必要があるので、何にも考えずに組み立てていくと、後で塗るときに大変なことになります。
折角、塗りわけを意識してパーツ分けを元からしてくれているんですから、それを考慮した組み立て方を考えなくてはなりませんね。
約めて言えば、仮組みを慎重に行い、塗装を意識しながら計画的に工程を踏んでいかなければならないキットなわけです。

後は複雑な面構成とディテールです。
これがあるからこそ、このデザインは圧倒的に格好いいわけです。
なんとか面ごとのエッジを強調したいのですが、適当にヤスリをかけるとエッジが死んでしまいます。
ガンプラに比べたら5倍くらいは丁寧に、ペーパーがけをしてやる必要があります。
これは膨大なモールドにも同じことが言えますね。
なので、ちゃんと当て木をして丁寧に時間をかけてペーパーをかけなくてはならないのです。(当時の私はフリーハンドで適当にやっていた)
勿論、モールドを維持するために、ペーパーの前に彫りなおしておかなくてはなりません。
その労力たるや、ガンプラ旧キットの合わせ目消しの比ではありません。

この辺の造形や精密なモールドは、プラキットとしてはいまだに最高レベルにあると思います。
造り込みレベルは、現在ではコトブキヤさんのレイレナード・アリーヤに代表されるアーマードコア方が優れていますけれど(パーツ分けが半端ではなかったりね)、このレッドミラージュは1999年に発売されていたのです。(ver3は、金型流用で一部新規パーツを付けただけのバージョン違いで2006年発売)
当時、最大手のバンダイはMGではνやサザビーを出していた頃です。
アーマードコアのキットなど、影も形もなかった頃です。
WAVEさんの頑張りが良く分かります。

最後に、半透明装甲です。
これを上手く生かした綺麗な仕上げとはどうやればいいのだろうか?
パーツの端っこはなんとなく透けていますが、真ん中あたりはほとんど透けていません。透明度が非常に低いのです。
磨けばなんとか綺麗になるのだろうか?
仮に透明になった場合、透けて見える装甲の中はどう表現したらいいのだろうか?
いや、そもそも、フレームなどない箇所はどうすればいいのだろうか?

半透明な装甲部分は置いておくとしても、それ以外のフレームとなる部分や、シルバーの装甲部分は、塗装をしなくてはちょっと見栄えの悪い整形色です。
くすんだシルバーといった感じで、思いっきりプラスチックな色合いですから。
この色分けは、「組んだだけでハイクオリティ」を意識したガンプラの色分けとは違って、塗装する際にどこを塗ればいいのか分かり易くするための色分けだと、私は思っています。

つまり、全塗装が前提のキットなのです。
とてもじゃないですが、筆ではやってられないキットなわけです。
筆はどうしても厚塗りになってしまい、繊細なモールドなどは埋まってしまいますしね。

綺麗に作ろうとすると、これだけの膨大な労力と難題をクリアしていかなければならないわけです。
復帰してまだ2ヶ月。模型のことはガンプラの旧キットとMGしか知らない私でしたから(それも組むだけしかできない)、その当時の私にとっては驚異的なキットであったことは事実です。
それこそ、復帰してから作ってきた、組むだけで素敵なMGとは比べ物にならない、本格的な模型だったわけです。
模型の知識も、ほとんどありませんでしたしね。
求められる技術レベルと知識が、その時点の私では及びも付かない高次元にあるキットでした。

玩具ではなく模型
そのストイックさと、再現された造形美。
この価値観に目覚めた瞬間でした。

結局、このキットは今の技術では綺麗に作ることはできないと考え、積みに廻しました。
ですが、レッドミラージュで受けた造形美や硬派な模型の魅力。それら、衝撃的な印象は色褪せることなく、その後何度もネットで調査し、研究することとなったのでした。
その結果知った新しい世界。模型の深みを垣間見た時の興奮・・・。

確かにWAVEさんが出しているレッドミラージュは、バンダイ製に比べれば手のかかるキットです。
が、それ以上に、バンダイ製キットよりも優れた箇所が多く見られます。
そこで、当然こんな疑問が沸いてきます。

手のかかる模型ということが、すなわち駄目な模型という判断の根拠になるのだろうか?

その疑問は長く尾を引いて、私の心に残った・・・

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