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その女の子が信じてくれたなら、ドロボウは空を飛ぶことだって、湖の水を飲み干すことだってできるのに
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黄金色の王子 降・臨


斜に構えて

今日のオージのお時間です。

今回で完成を迎えました。
これで漸く、HGHMシリーズ全3種を完遂しました。
去年の11月初頭開始ですから、3ヶ月くらいかかったわけですねい。
このクラスのキットに、一体一ヶ月ってのは時間かかり過ぎ。12月終盤から1月序盤は、キット制作を休んでましたけどね。
本当なら、1月中にオージも完成させたかったのですが。あれやそれやで、遅くなってしまいました。

今年初の完成キットが金色とは、なんとなく雅やかな年になりそうです。
雅で艶やかで煌きのある年にしたいものですな。

しかしながら、いい思い出のないキットです。2009年最初のキットが、失敗しまくりってなんだよ!って思いながら作ってました。

キレイキレイしたあとに、排水溝へとパーツが流れていくわ、おゆまるはどこにも売ってないわ、折角複製したのにパテは硬化不良を起こすわ・・・

これだけだと思ったら、まだありましたよ。嫌なことが。


正面
横
後ろ

三面図ですな。
こうしてみると、美しいデザインです。
なんつーか、後姿がすんごく色っぽいデザインですねえ。
肩の感じとか、腰アーマーの広がりとか。正面より背面が好きになるデザインって珍しいです。

現在ではさらに美しさを先鋭化させたFSSのMHなどがありますが、TVアニメという制約(絵を沢山描くため、ディテールや面構成のデザインに限界がある)の中で、これだけ美しいデザインっても珍しいです。
ディテールや装飾が美しいのではなく、ライン・シルエットそのものが美しいという、稀少なデザインですね。
同時期に放送されていた「装甲騎兵 ボトムズ」のATとはまったく持って正反対のデザインですな。
ボトムズは、ひたすら無骨。本当にありそうなデザイン。身長4mという、超リアリティのある設定。鉄板を打ち付けただけの装甲感198%な素敵デザインです。

美しさと無骨さ。正反対なのですが、私はボトムズも永野メカも、両方とも大好きです。
ATのキットが作りたくてしかたありません。


斜め

さて、嫌なこと。
塗装をすべて終わって組んでいたときのことです。
エポパテで複製したパーツが、腰アーマーに嵌らないんですよ。なぜか。すり合わせが甘かったか・・・。
で、グリグリと押し込もうとしたら、「ポキ!」。折れました。

「!!!」ってな具合に、ビックリしましたよ。本当に。
エポパテは剛性が高いですし、こんなに簡単に破損するとは思わなかったですからね。
「やっばいぞ~」って思って、途中まで押し込んだパーツを引き抜こうとしたら、
「ポキ!!」
別の場所が折れましたよ。
殆ど泣きそうになりながら、1番剛性の高そうな太い箇所を持って引っ張っていたら、
「ポキ!!!」
そこも折れました。折れるというか、斜めに負荷をかけないよう真っ直ぐに引っ張っていたわけですから、千切れたってのが本当のところでしょうが。

それにしても三箇所ですよ。折れたのは。
もう頭にきたので、瞬着で接着しただけで終わりにしました。
本当ならもう一度すり合わせなどしてちゃんと押し込んだほうがいいのですが、剛性に疑いがありますし、また壊れでもしたら再度複製しなくてはならなくなりますからね。
なので、もう触れるまいと決心して、適当なところで終了。

なんだろう?waveさんのエポパテは、タミヤさんのと比べて脆いのだろうか?
切削性が高いとか書いてありましたから、きっとそういうことでしょう。
タミヤのは「高密度」ってありますしね。

さらに、ですね。まだあるんですよ。デスサイズの呪いが・・・。


構えて

鎌はデカイし長いですが、各関節が割りとしっかりしていることと、手が固定であることと、鎌自体が軽いので、しっかりと保持できますね。

なので、こんなポーズも・・・


振りかざして

さて、最後の呪いです。
オージさんの脹脛には、ランダムスレートがありますよね。
ここって、可動基部を一旦引き出してから、開く構造になっているんです。

で、撮影の時、可動基部を引き出そうと思ったら・・・
左足の方がまったく動かない!!!

全然理由は分かりません。
接着剤が原因かとも考えました(合わせ目消しの都合で、すぐ側に黒い接着剤を使ってます)が、接着後に一旦確認をしたんですよ。動かなくなると困るから。
その時は普通に動いたんですねえ。

元々無理のある構造でして、動かし辛いんですね。で、ペンチを持ってきてつまんで引っ張ってみても、やっぱり動かない。

段々、ムカついてきました

パーツは流れるわ、パテは固まらんは、複製パーツが3回も折れるわ、今度はランダムスレート可動基部が動かないと来たか!!

破損を覚悟で、ニッパーで持って思いっきりつまんで引き出しました。
すると・・・

パーツそのものはニッパのせいで千切れてしまいましたが、可動基部は引き出せました。
可動基部のポリ受けが千切れてしまったのですが、歪んだお陰でなんとなく保持力もあり、適当に壊れかけたポリを突っ込んだら、少しは保持してくれる状態になりました。ランダムスレートの装甲が軽いことが幸いしましたね。

ぶっ壊してやる!って思ったときは、ランダムスレートを開いたままにして可動基部を無理矢理接着しようかと思ってましたけど、保持力に超不安があるものの動かさない私には充分と判断したため、そのままにしてあります。

愚痴ばかりになってしまいましたけど、いいキットだと思います。
 
可動範囲はあまりよくはありません。ABSもちょっと成型技術が追いついていないのか、はめ合わせが悪かったり、はめ込みが異様に硬くて本当にばらし辛かったりします。
その他、肩のランダムバインダー内部のアサフレックスパーツも、塗装などをどうしたものかって感じです。私は塗ってませんけどね。

しかし、造形は見ての通りいいものです。
グラマラスな胸部と大腿部。難しい左肩の曲線などを綺麗に再現していると思います。
特に頭などは、これだけ複雑なデザインなのにもかかわらず、合わせ目がありません。
首のメカディテールもしっかりとしていて、スカスカ感もありませんし。

キットは造形

そう信じている私にとって、若干の作り辛さや可動範囲の狭さは気になりません。
本当に、ラインが美しいですよ。


余裕綽々

ほら、こんなに美しいのですから。


さて、恒例のレビューでもいきますかね。

○キットの造形:8点
同シリーズのエルガイムMK1さんにも負けない良い造形だとおもう。
エルガイムさんに劣るところといえば、脹脛のメカディテール。エルガイムはシリンダーなどをちゃんと再現していたが、オージはモールドのみ。それでも、ちゃんと塗り分ければ見栄えはする。


○どれだけ簡単に綺麗に作れるか度:6点
色分けはほぼ完璧で、シールを使えば細部もOKになるが、やはりメタリックを成型色で再現するのは、まだまだ無理だと思う。
よって、どうしても金色くらいは塗装しなくてはならないだろう。
一部、合わせ目など消し辛い箇所がある。特に脹脛のフレーム。
細かいことを言い出せば結構欠点のある構造だが、そこまで拘らずに作れば、まあこんなもんだと思う。


○可動範囲:5点
エルガイムさん以上に動かし辛いかも。
肩関節はスイング機構が付いているようにみせて、単純にグラグラするだけという、アトールと同じ欠点を持つ。肩装甲は、結構動くが。まあ、胸を張れるのはいいことですね。
また、股関節もフンドシと腿の上部が干渉してしまうため、開くことがあまりできない。画像のが精一杯。その割りに、内側にはかなり曲げられるという、あまり意味のない可動範囲を持つ。
足首は、爪先と踵が別で動くため、割り合い接地性は高い。
が、踵が両方同時に、しかも上下にしか動かない構造のため、画像にように外側が浮いてしまう。
エルガイムMK1と同じような構造にすれば、ちゃんとできたと思うが・・・。手抜きかな。
肘、膝はともに90度くらい曲がるので、充分。
 

○関節・武器保持力:6点
充分。
ただし、爪先の可動部がちょっと緩めなので、ちょっと力が加わっただけで傾くことが多い。
ただ立たせておくだけなら、問題ないのだが。
 

○プレイバリュー:5点
別に遊べるキットというわけではない。武器も鎌しかないし。
可動も、最近のキットに比べれば足りないだろう。


○置物的価値:8点
メタリック塗装をちゃんと行えば、かなり綺麗に仕上がるので、ちょっと高得点。
塗装をしない場合は、5点でいいかな。
単純に美しいデザインだしね。特に後姿。
 

○総合評価:6点
現在の目で見て長所を挙げるならば、造形がいいというくらい。当時としては、内容も及第点だったのだろう。
それ以外、大きな欠点はないものの、作りづらい構造・材質だったりするので、最近のHGUCと一緒に考えて作り始めた人はガッカリするかも。
同じことをエルガイムさんの時にも書いた記憶が。
 

○お勧め度:6点
造形が気に入れば、満足できるキットだと思う。
構造に関しても、ちょっと作りづらいとは言っても、やっぱりバンダイ製キット。充分親切です。


そんな訳で、完成しましたオージ。
これにて、HGHMシリーズも終わりです。
かなりサクサク作れるボリュームであることと、3体しかなかったことなどから、モチベの危機はなかったですね。
いや、あったか。パーツが流れた時。
無理矢理にでも完成させてよかった。だって、オージさんは美しいもの。

さて、これも恒例。素組みとの比較。


オージ素組みとの比較

メタリック塗装ってのもあるんでしょうが、質感段違いですな。圧倒的です。
普段は部分塗装で終わらせてしまう人も、せめて金色だけは塗ったほうがいいでしょうね。適当にスプレーを買ってきて塗れば、それだけで全然違いますから。


さて、エルガイムさんの時にも書きましたけど、このシリーズはいい造形なんですよ。根本的に良いシリーズです。
が、ABSという材質やこのサイズにフレームを持ち込むといった実験に使われたためか(単なる推測ですが)、作りづらい箇所が幾つかある印象を受けます。

エルガイムの脚部。
アトールのマスキング。
オージの脚部合わせ目消し。
全体的に、脆弱な構造。

しかし、これらはクリティカルな問題ではないため、ちょっと作ることに慣れた人なら問題ないとは思います。凹モールドの中の合わせ目は、私はどうやって消せばいいのか、いまだに分かりませんけど。小さな彫刻刀とか必要?

ただこの感覚は、コトブキヤさんのキットのように作業が煩雑とか言う問題ではなく、単純に作りづらいのです。昔のキットに感じるやりづらさと同質なものを感じるんですね。
ABSの影響で、はめ込みがきつすぎたり、装甲パーツをキチンとはめ込めなかったり。(大抵、力づくで何とかなりますが、場合によってはすり合わせが必要)
ペーパーがけが殆どできない箇所に合わせ目が来ていたり。
構造的に脆い関節だったり。
細かいことではありますが、いくつか問題を抱えたキットシリーズですね。

これを言い出せば、コトブキヤさんのキットは、スナップフィットのくせにパーツのポロリが多いし、逆にはめ込みがきつ過ぎてパーツがちゃんと嵌らないことが多々あるし、ポリも割れたりするし、脆い関節構造もあるし・・・ってな感じで欠点は幾らでも挙げられるもんですね。

こういうところをクリアしたキットを作るってのは凄く地味ではありますけど、滅茶苦茶大変だと思うのです。
そして、その大変なことをやってのけているのは、キャラキットの中ではバンダイだけでしょうね。。
いかに最近のバンダキ製キットが作り易いか。他のメーカーや昔のキットを作れば、嫌というほどわかります。

色々と実験的要素の多かったこのシリーズですが、これがあったお陰で現在のABS全盛期があると思えば、重要なマイルストーンであることは間違いありませんね。
そして、実験台だったが故に、シリーズが3つで途絶えてしまったのだと、私は思っています。
結局、このシリーズを続けるつもりなどなかったのだろうなあと。
開始当初は、模型誌がバンダイを動かしたなんて言ってましたけど、そうではないだろうと。
ユーザーにも動かされないバンダイが、模型誌なんぞに動かされるわけがないのです。

現在、バンダイは様々なロボットをキット化し始めています。

R3
:まさか、4つ(実質3つ)でお仕舞いなんていわないよな?HGHMの轍は踏まないよな?

ボトムズ
:個人的に今後のシリーズ展開に一番期待している。どんどん種類を出して欲しい。でも、ペールゼンファイルズ版以降新作の話を聞かないねえ。スコープドッグとファッティーの二種類だけでお仕舞いなんてやめて~。ストライク・ラビドリー他、TVシリーズのATは勿論、ターボカスタムやゼルベリオス(藤田版)、シャドウフレア、テスタロッサもキット化して~。

マクロス
:主役4機はすべて発売決定だけど、アーマードパックはいつ?VF-171・VF-27・ケーニッヒモンスターも、なんとかキット化して欲しい。映画があるからなんて悠長に構えていると、商機を失うぞ。

これらのシリーズが、HGHMのように、なんらかの実験だけとか、その場の盛り上がりに乗っかってみただけとか、そんな程度でないことを切に祈ってます。
まあ、個々のキットを見れば、実験だけって内容でないことは明白ですが。
間違いなく、決定版を造るつもりで開発してます。

一年に2つ3つ程度の新作発売ペースでもいいのです。
しっかりとシリーズを続けてほしいのです
特にボトムズは、リバイバルブームに乗っかっただけなんていうみっともない自体にならないで欲しいです。

ボトムズは、タカラ制キットが如何に名作とはいえ、完全新規のキットがガレキしかないような状態で20年以上も生き残ってきたという稀有な模型カテゴリですから(waveさんのインジェクションはタカラ製キットに新規パーツだし、スコタコしかないし)、確実に取れる利益ってのが見えるはずです。ボトムズモデラーは筋金入りの方が多いですからね。
それをしっかりと理解して展開すればキチンと利益は取れるはずで、シリーズは確実に続けられると思うんですよ。
いつものバンダイみたく、無駄に高い数値目標を立て、それに見合わない結果になったから即打ち切りなんてことにしないで。

閑話休題。
そんな訳で完遂しましたHGHM。


HGHM

こうしてみると、エルガイムさん小さいですな。オージの方が小さい筈なんだが。
そして、オージの何とグラマラスなことか。

次はR3・エルガイムMK2ですが、暫くキット休暇を頂きます。
そして、久しぶりに心の底から燃える事のできるこのキットを、丁寧に仕上げたいと思います。

そんな訳で今日のオージはお仕舞い。

また。

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