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その女の子が信じてくれたなら、ドロボウは空を飛ぶことだって、湖の水を飲み干すことだってできるのに
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今日のリ・ガズィのお時間です。

今回は、リガズィさんの上半身を作ってあげようと思います。
今までのシリーズのキットと比べて、ちょっと高性能になっています。
早速、見てみましょう。


胴体

これが胴体の基部です。
こいつに色分けパーツを乗せていきます。


胴体色分けパーツ

なんと。ほとんど色分けされたじゃないか!!
現在MGなどで使われている積層構造も、元を辿ればここに源流があるわけですね。
例えるなら、北斗神券に対する北斗琉券みたいなもんですね。ウンウン。

ちなみに・・・。


尻スラスター

この尻アーマーに付いたスラスターノズル。非常に取れ易くなっております。
もっと言えば、胸の前後パーツもすんごく外れやすいです。
胸のはビスで補強する構造になっているので、ビスを差し込んでいない私は文句も言えませんが、はめ込み式になっているこのノズルがこんなに緩いのはどうかと!!

まだこの時代、はめ込みパーツの勘合が甘かったってことでしょうね。
今のMGの精度も、20年の積み重ねがあってこそです。
一日にしてできたわけではないのです。

はめ込み強度は後々接着すればいいだけですから問題ないとして。
ノズルの形が一個一個違うってのはどうかと!!

空いている窪みの形がね。全部不揃いの林檎たちで、しかも歪な形をしているんですよ。
いや、直せないから困っているんですけどね。
ま、組み上げてしまえば、誰も気がつかないとは思いますけどね。こんなところ。

次。バックパックです。


バックパック

綺麗に色分けされていますね。素晴らしい。とても20年前のキットとは思えない・・・。
そう感じるのは、アナタが組み立てているわけではないからです。
実際に弄れば、とてもそんなことは。

ここも色々と難点があります。
詳細は下で。


その後姿に・・・

この大きな穴にバックパックのピンを差し込むわけですが、これがキツイ。本当にキツイ。
一回はめ込もうとしてどうも入らない。
「もしやこれは・・・」
用心して片方だけ一気にはめてみました。

ガリ!!

変な音がしてキッチリと差し込まれましたが、予想通り抜けない。
仮組み段階で一番怖いのは、こうした分解するのが難しいパーツですね。

上の写真は、マイナスドライバーなどを駆使して、無理矢理外したところです。
負荷がかかりすぎて、パーツが白化しているのが分かりますね。
割れる一歩手前です。

塗装が終わるまで、バックパックは完全にはめ込まない方がいいみたいです。
以降、少しだけ差込、固定しただけで行きます。

次です。


腰前装甲

腰前装甲をつけて、漸く胴体完成。

ここも勘合が甘いです。
装甲のピンを腰の出っ張ったところについている穴に無理やり差し込むのですが、バリとパーティングラインでちゃんとはまってくれませんでした。
無理矢理押し込みましたけど。
今度は外すのが怖い・・・。

この画像が分かり易いんで触れておきますが、胸の黄色いダクト。それからチンコのところの濃い青の四角いパーツ。
両者とも最悪のはめ込み方式です。

ピンと穴が一個しかない上に、回転を防ぐための穴と棒(♀。こんな形してますよね。最近のMGのこういうパーツは)がないんですよ。
なので、クルクルと回るわ、簡単に外れるわ。

お約束の三面図を。


三面図

尻スラスターはいつの間にか取れてしまうので、失くさないため、今は外してあります。

腿が短すぎると思っていましたが、こうして見ると大丈夫かも。
いや、短いは短いんですけど、それほど違和感がない。

延長工作は・・・なしでいいかな?

胴体はかなり時間がかかりました。
パーツの勘合が緩かったりきつかったりしましたからね。
が、もう少しだけやっつけてしまいます。


拳

拳です。
いままでと同じ構造ですね。
特筆すべき事柄がありません。

が、個々までで思ったのは、リガさん。意外とヒケが多いです。
拳の甲にもヒケが見えますが、全身隈なく眺めれば、そこかしこに見られます。
でもヒケはまだいいほうです。

全身あらゆるところにバリ(なのか?)があります。
これは組み立てに大きな障害をもたらします。
エッジ部分や、合わせ目にあったりすると、パーツの噛み合いが悪くなって、パテ修正なんて面倒なことになりかねませんからね。
接着する前に、よ~く仮組みしてチェックしておくことが大事です。

私は今のところそこまでチェックはしておりませんが。

次。腕です。


腕の構造

相変わらず単純な構造ですね。
その単純さが災いして、塗装が面倒になっていますが。

肩はどうしようかな・・・。後ハメ工作って怖いんだよなあ。壊しそうで。
ジェガンさんみたいに、肩関節♂で肩を固定するのもどうかと思うデザインだし。
二度に分けたほうが無難かな。

さて、両腕が完成し、漸く上半身の完成です。


両腕完成

んん?ワリと格好いいですね。
出渕さん特有の曲線、曲面が上手に再現されていると思います。

腕の可動確認をしてみましょう。


可動範囲

これはちょっと悪い結果です。
前腕にポリを仕込んであるため、肘を回転させたあとでも曲げられるんですが、そうすると30度くらいしか曲がらないことが分かりました。
銃を小脇に抱えたポーズは無理ですね。

それ以外はいたって普通ですよ。過不足もなく。

上半身が完成したところで、今日のリ・ガズィは終了です。
次回で仮組み終了までいけるかな?

では、また。

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さて、今日のリ・ガズィのお時間です。

今回はリガジーさんの下半身を作ってあげます。

早速見てみましょう。
まずは足です。


足

おお!ちゃんと色分けされているじゃないか。
色プラが威力を発揮していますね。

ま、どうせ全塗装をするので関係はないのですが、別パーツ化されているのは嬉しいです。
足裏も、ジェガンさんとは違い、かなり細かいモールドが施されていますね。
この辺のディテール表現、MGの専売特許だと思っている人がいますが、そんなことはないんですよ~。

次は膝下ですね。


膝下

単純な構造ではありますが、見て分かるとおり、足首装甲に可動が仕込んであります。

今までのシリーズと同じように、ビス止めの穴がありますが、やはりここもパーツで埋めるようです。
しかしこのビス穴埋めのパーツ。毎回精度が低いんですよね。はめても歪んでいるため、隙間や凸凹ができまくり。
やっぱりパテは必要なのでした。

さらにスラスターノズルを取り付けていきます。


スラスターノズル

おお!!綺麗に色分け、別パーツ化されているな。結構結構。

古のキットばかり弄っているとこんなところにも感激してしまいますね。
しかしです。残念ながら、赤いパーツをはめ込む場所周辺にはバリがあったりで、綺麗にはめ込みにくいかもしれません。
私はナイフで削ったりしましたが、まだちょっとずれています。
これはキッチリとすり合わせをしてあげないといけませんね。

あと、黄色いパーツはかなり固定強度が緩いです。
塗装後は、接着必須ですね。

こうして膝下完成です。


膝下完成

モールドなどもしっかりしていて、結構いい造型だと思いますよ。

ただ、膝の出っ張りはどうにかならなかったかなあと思いますけどね。
設定画を見ると、おそらくこれは可動式なんだと思うんですよ。簡単にできただろうに、それをしていない。
代わりに、変なモールドを彫って別パーツ感を出そうとしています。これが大失敗。
逆に立体感を損ねてしまっていますね。

ま、それほど大きな問題でもないんですけど。

では、足首に可動を確認しておきましょうか。


可動確認

写真を撮ってから気が付いたのですが、上の写真。向かって左側が右足の様に置いてますが、実際は逆です。
向かって左は左足です。
黄色いスラスターノズルが付いている方が、脚の内側ってことです。

つまり、写真だと内側よりも外側に足首は曲がるように感じますが。実際には逆で、内側の方が曲がるってことです。
そんな訳で、これまでのキットとは違い、内側にかなり曲げられるリガさんです。

おまけに、前にもかなり倒せるようになっていますね。
これも足首装甲が動くお陰ですね。
後ろへは、スラスターが干渉して、そこそこまでですね。

次、腿です。


腿

なんともはや。これまでのシリーズ以上に、簡単と言うか適当と言うか投げやりな造形ですね。
見所が一切ありませんよ。

しかも問題は、ビス穴埋めパーツがないんですよ。
ジェガンさんでもあったのに・・・。

仕方ないですね。見栄えの悪さを我慢して観賞してくださいね。
穴埋めパーツがあろうとなかろうと、私はパテで修正してやるつもりでしたから関係ありませんが。

さて、膝の可動確認です。


膝可動確認

予想通りの結果ですね。
後ろには90度。
前にはほぼゼロ。

格好いいS字立ちには、足首と膝の前傾可動がある程度必要なんだけどねえ。
バンダイはその辺のことはいまだに分かってないから。
大体、造形美というものの素人が、CADを使ってデジタルに設計したり金型を作ったりしているわけですからね。そりゃ、変な認識のズレも起こりますよ。

使われている技術や精度は確かに高いものですが、その辺りに、ガンプラがガレキに比べて造形的魅力が低い理由があるのではないでしょうか?
細かいディテールだけのことではありません。フォルムやプロポーション、シルエットなど。基本的なことも含めてです。

本質的に、ガレキとインジェクションプラキットは、比較できないものなんですけどね。
向いている方向性が、まったく違うものですから。
しかし、模型という観点では、両者ともまったく一緒です。

造形というものを理解しているWAVEさんは、体力が全然違うのに、バンダイよりも魅力あるインジェクションキットを出していますからね。1/100はアレですけど。
ボークスさんが出している唯一のインジェクションプラキット、ナイトオブゴールドも、やはり魅力的な造形です。
ま、その分、この2社のキットを作るには、バンダイのキットよりも恐ろしく手がかかりますけど。
造形ってものを理解している原型師が作っているかどうかってのは、やっぱり最終的には大きな差を生むんですよね。
コトブキヤさんのプラキットなんて、本当に素晴らしいですよ。

簡単だけど、造形は70点のキットを作るか。
それとも、手はかかるけど、限りなく満点を追求したキットを作るか。
この辺は価値観ですね。

カトキさんがデザインを担当していた時期に、ガンプラの造形レベルも一気に上がりました。上に書いたフォルムやプロポーションなどは今まででは考えられないくらい、レベルアップしましたよね。
カトキさんは原型師ではないけど、デザインというものを立体にしたとき、造形としてどうかってのを理解していた、数少ないデザイナーさんだと思うんですよ。

2000年以降のMG充実期は、本当にいいキットが多く出ていましたね。中にはアレなデキのキットもありましたが、バンダイにしては平均レベルも高かったと思います。
分けてもいまだMGの中で屈指のキット、Ex-Sは本当にいいものでしたよ。
開発者も、デザインを起こしているカトキさんも、みんな高い温度で融合して、いい仕事をしていたなと。

この時期、本当に細かいディテール以外は、ガレキ並みになったかなと。
といっても、ガンダム系のデザインには、それほど細かいディテールなんてないんですけどね。
意外と単純。

ガンダム系デザインに細かいディテールを盛り込むとすると、個人の感性でやるしかないわけで、やっぱりガレキの領域になるかな。
シリコントライブさんのキュベレイは本当に格好いいですから。
あれを見たあとだと、いままでいいキットだと思っていたMGキュベレイが霞みます。
しかし、細かいディテールはインジェクションキットでは不可能なのかな?最近の技術をみていると、そうとも思えないけど。

でも、カトキさんが外れて(外して?)しまった今後はどうなることやら・・・。
プロポーションなどを、また素人がデザインしていくのでしょうか?
クオリティが下がりそうですね。MG。
ってか、既に下がってるんですけどね。Hi-νで。

アレ、可動範囲くらいしかアピールポイントないですよね。
デザイン改変は置いといても、色はセンスのない色だし、顔も酷いし、ディテールやモールドにいたっては、手抜きとしか思えないようなナンセンスな代物だし。
背中周辺のバランスはどうしようもないし。
高額化させるため、無駄に付けられたオプションパーツが、さらに購買欲を減退させるし。

まあね、もういいです。Hi-νのことは。
私はなかった事にしてますしね。
ええ、買ってませんよ。Hi-ν発売記念とか言っておきながら、いまだに買ってません。
多分、今後も買うわないでしょう。

ここでね、ヒュッケバインでイチャモンを付けられたコトブキヤさんが、頑張って版権を取得して、素晴らしい造形のHi-νを是非一つ。
って、バンダイの子会社のサンライズが版権を下ろすわけねーか。

しかし、最近のMGは・・・。
何とかガンダムばっかり出したり、バリエーションばっかりだったり、詐欺的な商品展開をしたり、おかしなアレンジをしたキットを公式設定とか意味分からないことをして正当化してみたり、カトキさんを外してみたり。
ここの所のMGは迷走状態ですね。

思えば、クロスボーンガンダム・フルクロスが、MG最後の花だったのかも知れない・・・。
そうでないことを祈ります。

ま、模型のリーディングをしているのがガンプラですから、嫌いであろうとなかろうと、バンダイが駄目になると他の模型メーカーにもユーザー離れが波及して、模型業界が廃れていかないかが心配です。

コトブキヤさん。次のリーディングを目指して頑張って!!
ボークスさんにWAVEさん。いまこそインジェクションキットに本格的な殴りこみをかけるチャンスだと思いますよ。
海洋堂さんは・・・食玩メーカーになってしまったか?
ハセガワさん、アオシマさん、そして大御所のタミヤさん。かつての威信を取り戻しましょう。
本当になあ。タミヤさんほどの技術があれば、どんな種類のキットを出してもいけるだろうに。
なんだって、キャラクタープラキットには手を出さないんだろう?

無駄話が長くなりすぎました。


下半身完成

ともかく、下半身が完成しました。

中々どうして、格好いいじゃありませんか。
が、やはり腿が短いですな。
膝下が、腿の三倍くらの長さがありますよ。
これはちょっとやりすぎなんじゃないかなと。人型から外れたデザインでもありませんしね。

全体ができてみないと分かりませんが、また腿の延長工作をしなくてはならないかな?

そんな訳で、今日のリ・ガズィはお仕舞い。

また。

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さて、ギラ・ドーガの接着待ちの時間を利用して、独り逆襲のシャア祭りの第三段を仮組みまで進めておきたいと思います。

今日のリ・ガズィのお時間です。

リガズィは、逆襲のシャアシリーズのNo2として発売されました。
発売年月は、取説に依ると1987年12月だそうです。

このキットが発売された当時、あなたは何をしていましたか?

そんなことを考えるのも、古(いにしえ)のキットを弄る時の楽しみかと思います。
今現在、ガンプラが大好きな子供たちはきっとSEED世代でしょうから、まだ生まれてもいないのでしょうね。

今回はリガズィのパーツ確認です。
全景を見てみましょう。


ランナー全景

見ての通り、ガンプラとしては最初期の色プラ仕様となっています。

私が知る限り、ガンプラで色プラ(多色成型。同ランナー上で色違いにしたもの)が使われたのは、旧キット1/144νガンダムだと思います。
他のバンダイのキャラクターキットシリーズは知らないので、史上初はνガンダムではないかも知れませんけどね。
スナップフィット方式(はめ込み式)が最初に使われたのは、ドラグナーという話ですし。

さて、お楽しみ。パーツ数のカウントです。

○ランナー数
プラ:3枚
ポリ:1枚

○パーツ数
プラ:82個
ポリ:13個

何度も書いてはいますが、念のため。
説明書では、同じパーツは同じ番号としていることが多いですが、それも別に数えています。
つまり、Aランナーの10番というパーツが2個あった場合、説明書ではまとめて10番が一個ですが、私はそれを2個とカウントしています。

また、使わないパーツ、これはポリに多いですが(最近はバリエーションキットばっかで、そんなパーツが鰻上り)、そういうものは数えていません。

ランナータグを確認すると、96年生産の個体のようです。

それにしても、ネオジオンの量産機、ギラ・ドーガよりもパーツ数が少ないとは・・・。
ロンド・ベル。大丈夫か?リガジーは一応エース機なんだよな?

ま、あれですな。バックウェポンシステムがないから、パーツ数が少ないんですよ。
MGとかではBWSも再現されているみたいですが、どうなんでしょうねえ?
元々立体認識というものが苦手な出渕さん(と私は勝手に思っている)ですから、デザイン自体に無理があることは間違いと思うんですよ。
それを再現したカトキさんもたいしたものですな。

こんなことを言うと勘違いされそうですが、出渕さん。私は彼のデザインは好きですよ。
パトレイバーシリーズは微妙なんですが、逆シャアもダンバインシリーズも最高ですよ。ダンバインシリーズはどれだけ彼が関わったのかは分からないのですが。
でも、サーバインは最高のデザインですよね。あっれはエロカッコエエです。

ただ、Hi-νのリデザインを見て、落ち目かなって思ってしまいました。
出渕さんの主体性によるものなのか、バンダイからの注文に依るのか分かりませんけどね。

ま、あの細いHiーνは、個人的にはバンダイの注文だと思っています。
才能とは、本人が対象に対して持っている温度によっては枯渇するものですが、あれだけ素晴らしいデザインを作り続けたひとが、あんだけダサいものを主体的に書く筈はないと。
え?希望的観測すぎる?

話を戻します。
MGリガにはBWSがありますが、それだけですよね、価値は。
スタイルは良くないし、顔も不細工な魚顔だし。
旧キットの7倍のお値段がしますしね。
立体デザイン、造形の素人が設計し、金型を作るとこうなるっていういい見本ですね。
元のデザイン画はカッコいい顔してますから。

さて、細かいパーツを確認してみましょうか。
まずは話題の顔です。


不細工な顔

噂の顔です。
ハッキリ見えませんが、やっぱり不細工ですよね。デブ顔です。
なんだって、リガはこんなに不細工顔が多いのか?
元となるデザインでは、かなりシャープで格好いいんですけどね。

ま、さっき出渕さんは立体認識が苦手って言いましたけど、それも原因の一つじゃないかと思うんですよ。
2次元の嘘がかなり多いデザインなんではないかと。
顔に2次元の嘘は無いと思いますけどね。これは設計や金型を作った人の責任でしょう。

あとは曲線が多いってのが出渕さんのデザインの特徴ですが、それがゆえに、ライン取りなどがハッキリせず、設計者(デザインセンスなどは当然ない人)が勝手にやるしかない部分が多いのではないかと。

よくFSSの原型制作の難易度は最高峰だとかいう話を聞きますが、同時にオーラバトラーの造形も難しいって聞きますよね。

これって、勝手な想像なんですが、面白いんですよね。
出渕さんの難しさは、おそらく上に書いたとおり、2次元の嘘と、単純に情報量が少ないが故の難しさだと思うんですよね。
要は、絵としては成立するバランスであるが、立体としては微妙に成立しないデザイン。それをどうやって色気のある立体にしていくか。
つまり、原型師がデザインセンスを持っていないと成立し得ないので、原型師が色々とアレンジして、漸く立体が出来上がると。
それが出渕デザインの難しさだと思うんです。

が、永野さんのFSSのモーターヘッドは、徹底的に描きこまれていて、しかも本人も模型が大好きな人ですから、立体認識はできてるんだと思うんですよ。
ってか、これだけ複雑な線を書いていたら、立体として成立しないデザインにはなりにくいとは思いますけど。
では、永野さんの難しさは何なのか?
おそらく、超絶なまでに描きこまれた原画そのものにあるんだと思うんですよね。
超細かく、複雑な面構成とディテール。別パーツとして強調された装甲の重なり。
しかも、直線と曲線が入り混じっていて、複雑なライン。

全体のバランスを崩さないようにしながら、ってかより色気のある立体に置き換えながら、この限界に迫るような細かい彫刻作業をしていかなければならないから、永野さんのデザインを造形するのは難しいんだと思います。

方向性は180度違うわけですが、両者とも魅力的な造形を生み出す元となっているのは同じですね。

閑話休題。
次のパーツです。


初期の積層パーツ

上が胸の基部。
下が胸の装甲部分。

纏めてしまいましたが、これってMGなどで使われている技術、積層構造ですよね。
パーツの上にパーツを重ねていくことによって、色分けしたり、塗装の便を良くして行く。

古のキットを扱っていると、こんな楽しい原点に出会えるわけです。

あと、ギラドーガさんもそうでしたが、リガさんもスラスターノズルのパーツがあとから差し込めるようになっていますね。
いままででは、ジェガンさんだけそうなっていませんでした。

ジェガンさんの設計だけ、恐ろしく古いんですよねえ。
ポリが上腕についているから、肘回転したあとでは、肘を曲げられなかったり。
一番最初に設計されたのでしょうかね?
でも、造形的には、ジェガンさんがシリーズを通して一番いいのではないかと思ったり。

本当に、バンダイの造型レベルってのは、なぜか安定しないなあ。いまだにそうだもんなあ。
金型成型技術は確かに高いけど、造形がこれほど安定しない模型メーカーってのも珍しいんじゃないか?
ま、大体、理由は分かるけどね~。

そんな訳で、今日のリ・ガズィはお仕舞いです。

また。

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