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その女の子が信じてくれたなら、ドロボウは空を飛ぶことだって、湖の水を飲み干すことだってできるのに
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前回、チラっと触れていた次の本気ット。
それは、コイツだ!!

今日のDr.スランプ アラレちゃん・ファンタジーライオンのお時間です。

なんじゃそりゃ?
そんな声が聞こえてきそうです。
ハイ。私もついこの間まで、こんなキットの存在を知りませんでした。
とういか、知ってはいたんですね。名前だけは。ですが、どういうキットかは知りませんでしたよ。

一年ほど前でしょうか?バンダイの今月の出荷予定表を見ていたとき、
「アラレちゃんシリーズは、想定以上に金型の傷みが激しく、修復が間に合わないため、再販を延期します。~」
と書いてあったことは憶えています。
そこで、「アラレちゃんのキットなんてあるんだ~。へー」くらいで終わっていたのです。
それを、こんな形で再開するとは!!

去年のクリスマス直前、野暮用でサンシャインに買い物に行った時、私がトイザラスの模型をチェックしたいと言いました。
そこでこのキットを発見した連れは、
「これ、イイ!」
と、叫び、
「じゃあ、作ってプレゼントしてやるよ」
と安請け合いしたのが、始まりでした。

買って家に帰ってきて、パーツを精査した後、その安請け合いを何度悔いた
ことか・・・。
はっきり言って、相当難易度の高いキットです。少なくとも私には。
バンダイ製だから親切だろうと思ったら、大間違いです。

なぜならば・・・
その全貌を明かしましょう。


全景

全景です。

ランナー数:3枚

パーツ数
プラ:66個
その他:3個
計:69個

「なんだ。パーツ少ないじゃん。楽勝」
そう思いますか?本当にそうですか?
どう見ても大変なキットですよね。

では、何が大変なのか?
以下の二枚の画像で分かっていただけると思います。


無理!!

マジ無理!!!

はい。お分かりになりましたね?

見て分かるように、塗装が鬼の様に大変です。
基本的にフィギュアだと考えていいでしょう。
フィギュアでは当たり前のことでしょうが、私はこんなキットを作るのは初めてです。

顔やヘルメットその他すべてのパーツにおいて、塗りわけが半端ではないですね。
マスキングで対応できるものかどうか・・・。
瞳、口、メガネは当たり前として、ボタンまでも塗り分けなければなりませんから。

一つのパーツの上で、一体何色塗りわけをしなくてはならないキットなのでしょうか?
ハハハ・・・

塗装だけではありません。
このキットは、生物を模型化しているものです。
つまり、生物的な塗装表現をして上げなくてはならないのです。

・・・こんなこと、今までに一度も考えたことがなかったよ。
これまでは、如何にメカっぽくするか。
アーマードコアならば、如何に金属っぽくするか。
こういうことを追求してきたんですよ。

それとは正反対のことをしなくてはなりません。


カラーガイド

カラーガイドを見ても、調色の参考にはなりません。
なぜならば、調色例が書いてないから。

アニメのキャラクターフィギュアという位置づけのキットですから、色は勝手にやれってことかもしれませんね。
下に、銅像っぽい仕上げは、なぜか詳しく塗装方法が書いてあります。
そっちは簡単なんだよ~!!(ドライブラシだから)
普通の塗装方法を教えてくれよ~!!

まあ、この辺の「自分で勝手に考えろ」的な、作り手を突き放す姿勢は、20年前のキットらしいと言えばそうなんですよ。
ええ、このキット、20年前のものです。古(いにしえ)のキットですよ。
なんだか、22年ぶりの再販だったとかで・・・。最終生産は、なんと1985年5月だそうです。
んで、再販が2007年7月。22年間放置されていた金型なら、そりゃあ相当傷んでいたでしょうね。

調べてみると、パッケージやマニュアルなどもリニューアルされているみたいです。
ん?ってことは、突き放したカラーガイドはなんなんだ?
もしかして、今のバンダイには、こういうフィギュア的なキットのカラーガイドをできる人が居ないとか?
んなわけねえか。いや待てよ。バンダイなら、本当にそうかも知れねえ・・・。ガンダムばっかだったもんな。
失われた技術も多くあっただろう。

マルチマテリアル。と言うほどでもないのでしょうが。


マルチマテリアル

テグスやナイロンの紐などが付属しています。
こういうの苦手です。紐の長さを上手に調節して固定しろってのはダイッ嫌いなんですよ。

さて、ざっと確認しただけで、どれだけ大変なキットか、お分かりいただけたかと思います。
ずっとフィギュアの塗装をしている人ならば、こんなの簡単だよと言うかもしれませんね。
ですが、細かいことが大の苦手な私が、目を書いたり口を書いたりするのは、すんごく恐い世界なんですよ。
どうやれば綺麗に描けるのか?
失敗した時のリカバリー方法は?
全然、方法論が分からないので。

しかも、台座の石の質感とかも、どうすれば上手にできるのか?
そもそも、生物的でありながらアニメ的な塗装ってなんだ?

前回の本気ット、アリーヤさんは恐ろしく膨大な作業をこなさなくてはならないと言う意味で大変なキットでしたが、今回のファンタジードラゴンさんは、単純に難易度の高いキットです。
それに加えて、これまで考えもしなかった表現のために、沢山の工夫をしなくてはならないでしょう。

ですが、負けていられません。
これもまた、模型の荒野を生き残るための修行だと考えて、頑張って作ります。
プレゼント用ですからね。手抜きはできません。
しかも、期日があるのです。なんとしてもあの日までに仕上げなくてはならないのです。
あと一月もないのです。

頑張れ、俺・・・。

そんな訳で、今日のファンタジードラゴンはお仕舞い。

また。


~追記~

コトブキヤさんのプラキット、ブラックサレナの仕様が明らかになってきましたね。
7800円(税抜き)
装甲着脱や差し替えで、中の人再現
全高17cm
などなど。

最近、コトブキヤさんのキットの値上げが非常に気になるところですが、このキットはボリューム的にどうなんだろう?許容範囲なのかな?
でも、一年前なら間違いなく6000円代で出ていたと思うんですけどねぇ。

リーゼ、ダイゼンガー馬付き、ファシネイターの大幅値上げ。
そしてこれか・・・。

実際のところ、コトブキヤさんも厳しいってことなんでしょうか?
短期で一気に利益を上げるべく、単価を上げているのでしょうかね?

実際のところ、バンダイが必死にコトブキヤさんの邪魔をしているのは事実なんですよね。
ブラックサレナの発表はコトブキヤさんの方が早かったですが、それに後追いで魂スペックで潰しにかかる。これだけでも痛いのに、さらにはエステバリスの再販もしてくる。
明らかに、コトブキヤ潰しです。
ヒュッケの頃から、バンダイは何かとコトブキヤさんを目の仇にしていますねえ。

こういうバンダイの姿勢に怒りを感じるんですけどね。
切磋琢磨し、模型業界を盛り上げるのではなく、ライバル潰しのために必死になるだけのバンダイの体質に。
ほんと、老醜を晒しているよなあ。
業界が盛り上がれば自分の利益も上がるのに、そういうことは考えていない。
自分がトップにいないときがすまない。自分が殿様でないと許せない。自分が賛美されていないと安心できない。
ライバルを潰すことだけを考えて、その結果自分の首を絞めることになるのに、そういう方向には目が行かない。
要するに、思考レベルが甚だしく幼稚&稚拙&醜悪&自己中心的&愚劣。

餓鬼か!!

ボロクソに書いてしまいましたけどね。
まあ、バンダイが殿様商売をしているのは事実ですし、その結果、小売店を押しつぶすような極悪アソートも成り立つわけです。
資金力に物を言わせて版権囲い込み。自社だけで商品展開を目論み、無駄に高い目標を達成できなかったら、営業努力するのでもなく即撤退。
でも、版権は手放さない。

極端な話、バンダイが潰れて、バンダイの持っている版権が色んなメーカーに行き渡れば、一気に模型業界も活性化するような気もしますね。
そんなに単純ではないでしょうが。

でも、少なくとも、より健全な業界になり、結果、面白味のある模型が生まれてくることは確実だと思います。
もうさ、キッチリと分ければいいんだよ。玩具と模型をさ。
バンダイは完成品トイ(ハイコンとかMIAとか)だけ作っていればいいんじゃないの?
プラキットの開発&発売は他のメーカーに任せてさ。

そうすれば、綺麗に住み分けができるし、よりユーザーの声が届くような商品展開ができるんじゃないのかな。

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キット休暇を終え、暫く振りに模型制作を再開します。
次に取り組むキットは無論これ。

今日のズゴックEのお時間です。

何と言うか、凄く懐かしい
ですなあ。触るのは、実に二ヶ月ぶりです。
といっても、ベッドの側に置きっ放しになっていたので、毎日見てはいたんですけどね。

毎日見ていて分かったこと。
それは・・・

このキットをバランス良くする為に改造なんてしてたら、終わりゃあしねえ!!
ってことでした。
以前の仮組みの画像を見ていただければ分かると思いますけど、このキットの欠点は、胸部のボリューム過多と腰部の貧弱さにあるわけです。
で、その欠点を改修しようとすると・・・

胸部や腰部を縦横無尽に切り刻み、胸部は幅つめを中心に行い、腰部は幅増しを行う。
さらに三次曲線を壊さないように整形。
それと平行して、胸部にあるダクトなどのディテールを、幅つめと辻褄の合うように整形or位置変え。

こんなことをしていては、息抜きットにもなりません。延々と終わりませんよ。
という、面倒臭がりな私全開で、「塗っただけ」フィニッシュにしたいと思います。
次の本気ットを早めに仕上げなくてはならないってのもあるんですけどね。

そんな訳で、さっさと接着します。


一次接着パーツ

以上が、一次接着をすべきパーツです。
挟み込み固定の箇所が割りと多く、面倒な構造になっています。

旧キットのクセに!!
いや、旧キットだからか・・・。

今回、接着には黒い接着剤を使いました。
接着待ちの時間を短縮し、作業効率を上げるためです。
というのも、次に作る本気ットはパーツが少ないので、仮組み完了まであっという間に終わりそうなんですよ。
プラ用接着剤を使っていては、硬化時間がちゃんと取れないんですね。


その他のパーツ

これが、現時点では、「接着できないパーツ」&「接着する必要のないパーツ」ですね。

胸部、肩、上腕、脛は挟み込みパーツがあるため、あとで二次接着をする必要があります。

こうしてみると、接着する前に、事前マスキングをすべきパーツが多いことが分かると思います。
爪とかは何とかなりますけど、モノアイ周辺はどうしよう?胸パーツの上からマスキングできるだろうか?
ま、何とかなるでしょう。

そんな訳で、今日のズゴックEはお仕舞い。

次回からは、新たな本気ットに入ります。
なんだってこんなキットを?!と言われること確実なキットに挑戦します。
ま、御託は始まったら散々書きますね。

では。

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再始動しようかと思っております。
一週間ですしね。アリーヤ完成から。
ん~、しかし、見飽きないですねえ。アリーヤさんは。本当に素晴らしいデザインです。

次は仮組みで止まっているズゴックEですが、面倒になってきた・・・。
なんて言ってられない!放置はしない主義なんだぜ。

ってなわけで、明日からまた作っていこうと思います。

安いから サクっと作ろう 旧キット

以上、下らない川柳でした。

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暫く鳴りを潜めていました。
漸く更新です。更新しておかないと、面倒になって放置上等とかなりそうなんで。

2007年7月以降の下半期に完成したキット一覧。

1:サザビー・1/144・旧キット
2:ミラージュ・セレナ・AC
3:ジムコマンド・1/144・旧キット
4:クレスト・デュアルフェイス・AC
5:リックドム2・1/144・旧キット
6:レイレナード・アリーヤ・AC


成果

ということでね、6個しか完成しませんでした。アリーヤさんは2008年2月に完成だろ!って突っ込みは無しの方向で。
2007年最後の完成品であり(いやほら、塗装以外は終わってましたし・・・)、2008年最初の完成品でもあるってことで一つ宜しく。

ペースでいうと、一月に一個の割合。う~ん。遅いのか順調なのか。
まあでも、大体は想定通りなんですけどね。下半期では6個くらいになるかなってのは。

だって、超重たいアーマードコアのキットを3つも作ったんですからね!!
一個につき、丸一月かそれ以上かかるキットですよ。
アリーヤさんは三ヶ月かかってしまいましたけど。

○サザビー
遠い昔のようだ・・・。
とてもとても暑い夏だった。いつまで経っても終わらないキットだった。
元よりはずっと格好よくなったと思うけど、理想と考えていたハイコンプロには程遠いデキだったな。
ま、アレを旧キットから自作できるくらいならばプロ級だろうし、旧キットを使うよりもフルスクラッチの方がやり易いかもしれない。
キットがアタリにしかならないからねえ。

○ミラージュ・セレナ
思い出深いキットですねぇ。
人生で初めてのコトブキヤ製キットでありACキット。
できうる限りのアイデアを投入し、尚且つ手間を度外視して頑張ったキットでした。
やり方によっては、グラデが入っていても発色良く塗装できるんだなって分かりました。

○ジムコマンド
息抜きも大事だと分かりました。
適当に作って、立体を楽しむってのも大事です。模型の楽しみ方として。
その分、眺めて楽しめる期間も短くなってしまいますけどね。
作る期間に、観賞を楽しめる期間も比例するということなんですねぇ、模型って。

○クレスト・デュアルフェイス
挑戦のキットでした。
ドライブラシをやってみて、色々と分かったというね。
ま、挑戦といえば、セレナも同じなんですけど、あれはそれまでの方法論を突き詰めたものでしたね。
一方コイツは、まったく新しいことをしてましたから。
しかしです。今見ると、色にセンスがねえなと。もうちょっと格好いい色彩で塗装すればよかったぞと。

○リックドム2
こう言うとなんなんですが、面倒なキットでしたね。
元来、あまりドムは好きでなかった上に(嫌いということではなく、高いモチベを維持できるほどに好きというわけではないということ)、アリーヤさんと被って作ってしまったので、その造形の駄目さっぷりをもろに感じてしまって・・・。
じゃ、作るなよって言わないで!!
全体的なバランスはかなりいいと思うんですけどね。しかし、ディテールであったり、変化の部分がモッサリしていて・・・。
しかも、無駄に面倒な改造をしてしまったので、かなりモチベが下がってしまいましたね。

○レイレナード・アリーヤ
歓喜のキットでした。そして、命を削ったキットでした。
どこまでいっても終わらない。そんな感じでしたからねえ。
サザビーさんの時とは違い、とても寒い冬の最中、凍えながら塗装したのもいい思い出になるでしょう。
しっかしねえ。三ヶ月かかるキットなんて、そうそうありませんよ。手が遅いってのも大きいですが。
でも頑張ったぶん、それまでとは一線を画す圧倒的なクオリティを手に入れられたと思っています。
模型ってのはやっぱり、知識と根性の産物ですよ。
経験やセンスも大事ですけど、それって突き詰めればってことであって、素人が趣味の範囲で楽しむ分には、知識(方法論)と根性(求めるクオリティと労力の兼ね合いを考えた)があれば、大抵のことはできると思います。
私が追い求める質感。「重厚で、硬そうで、深みがありながら、それでも尚且つ澄んでいて透明感のある(濁っていない)、美しい色彩」
これが、まあまあ達成できたかなって思ってます。
パールにはまりそう・・・。
上の質感は、ガンダム系でやると、なぜか違和感のある仕上がりになりそうですねえ。
ん~、やっぱり、キットに合った仕上げってものを研究していくべきですね。

とまあ、ざっと思い出ですね。
なんでしょうね?模型って物は、作っているときに、作り手の思い入れやアイデアだけでなく、思い出も織り込みながら作るものなんでしょうかね。
やはり、本気で作った本気ットの方が言葉が出てきますし、記憶が鮮明です。

アリーヤさんを作ってみて思ったのが、「数年ごとにこのキットを作って、その時々の技術、発想、好み、目標を盛り込んでいきたいな」ってことでした。
ま、超重たいキットなので、一度作ってしまった今は、なかなか腰が上がらないでしょうけどね。
またいつか、気持ちが盛り上がり、「アリーヤを作りてー!!」ってなることでしょうね。素晴らしいキットですから。アリーヤでこんなことをしたいと。
ストックを買っておこうかな・・・?
いや、待て!止めておけ。あんな重たいキットのストックなぞすべきではないぞ。
いつでも買えるから。多分。

いずれにしろ、私はまだまだ模型の荒野を彷徨うことになりそうです。

模型野郎の皆さん。
頑張って作っていきましょうね。
丁寧に作れば、必ず作品は報いてくれますから。

さて、そろそろ次のキットに取り掛かろうかな?
ん~、でもあと少し下半期の成果を眺めて過ごしたいなあ。

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戦神(いくさがみ) 降・臨


アリーヤ

永かった・・・
果てしない道のりだった。
何度、倒れそうになったことか。
何度、気が狂いそうになったことか。
何度、死にそうになったことか。

だが、私は道を見失う事はなかった。それは一本道だから。
そして、私は辿り着いた。
唯一つ、天にきらめく星、極北の星を目印にして。
すべての消滅点へと・・・

俺アリーヤ完成!!

今日のレイレナード・アリーヤのお時間です。

いや~、ついに完成しましたよ。アリーヤさん。
三ヶ月ですよ。開始してから。季節が一つ終わりましたよ。
途中、ドムだのズゴックだのを弄っている期間がありましたけど、それにしたって2ヶ月以上はやっていたでしょう。
作業できない日もありました。ちょっとしか進まない日もありました。
それでも、進み続けていれば、必ず完成するのです。

ここ二ヶ月以上も、私はアリーヤさんのパーツ状態しか見てきませんでしたから、久々にアリーヤさんに会ったという印象が凄くあります。

今回は、アリーヤ完成記念ということで、全画像高画質で大きいものでアップです

まずはノーマル・アリーヤの三面図から。


至高の存在

どうでしょう?正に戦神ですね。
破壊と殺戮を求め彷徨う鬼神。そんな感じですね。
刺々しく鋭角でありながら美しい曲線が蠱惑的なラインを醸し出し、そこに狂気を感じさせる。

それが、至高の存在、アリーヤですね。


レイレナード・アリーヤ

苦労話をすればきりがありません。
作業期間が第一ですが、それ以上に、すべての作業フェイズの重さが段違いなんですよね。
組み立てだけでも430個ものパーツを延々と組み立てていかなければなりません。
でも、組み立てだけならば、楽しいからいいのです。
何にも考える必要がないし、立体ができていく様は楽しいです。


それは伝説のキット

が、その後。真・模型野郎が目指す地平へ進撃を開始するとなると、地獄を見ます

まず、合わせ目が全身にあります。それも手強い合わせ目です。
凹モールドの中に合わせ目がないだけ増しですが(これはコトブキヤさんの設計のお陰。感謝)、曲面やエッジの先端に合わせ目が来ることが多いです。
やった事のある人ならば分かると思いますけど、こういうところは処理が大変ですよね。

平面ならば簡単なんです。ヤスリホウダイをゴシゴシと充てればオワリですから。
が、曲面となると、そのラインをワヤにしないように気をつけなければなりません。
エッジとなると、潰さないように慎重に、両側の面から少しずつ削りだしていかなければなりません。

しかも、構成上、「合わせ目消し→塗装→マスキング→合わせ目消し→塗装」。
このループをしなくてはならない箇所が数箇所あります。


至高の相応しい

長い工作フェイズが終わり漸く塗装に入っても、そこからが更に長いです。

なにせ、400以上ものパーツすべてを塗装する必要があるのです。
「ユニコーンのパーツが多い。組み立てすら大変だ」
こんなことを言っている人がいるようですが、ぬるいです。
ユニコーンって、確か350くらいですよね。それも、それほど小さくないんですよね。

アリーヤさんは1mm四方のパーツすらあるのです。

それらをすべて塗っていくのです。
時にはマスキングをしながら。
時には事前マスキング接着をしながら。

普通、ウンザリします。

しかも、このアリーヤはただ塗ったわけではないです。

1:サフ
2:下地黒
3:中塗りシルバー
4:装甲色
5:ブルーパール
6:トップコート

一体、延べでどれだけのパーツ数を塗装したことになるでしょうか?
1000と数百にはなるのでは?接着しているパーツも多いので、250~300くらいになりそうですけどね。塗装時点でのパーツ数は。
それにしても1500以上?

では、そんなにしてまで、一体私は何のために頑張ったのか?

その答えがこれです。


神がかった造形美

アリーヤだからです。このクオリティを出したかったからです。
超絶までに素晴らしいキットだからこそ、私のモチベは消えなかったのです。

誰が何と言おうと、私はこのクオリティに満足しております。
作り始める前に言ってましたね。

「目一杯やる。これ以上は、俺には無理だ。そこまで突き詰める」と。

本当にやりました。
これ以上は無理です。マジで。

だって、ほんの少しですが改造もしていますし、膨大なパーツを追加武装で更に増やしているんですよ?
しかも、塗装に拘りまくりですよ?
もう、私のモチベは空っケツですよ。

お陰で、今の私は喪心状態です。
完成品では味わえない、この爽快感。このオルガズム。この達成感。
これぞ、模型の醍醐味です。

毎回このペースでやっていたら、精神が持ちませんけどね

さて、ここからはいよいよ俺アリーヤです。
おそらく、こういったアリーヤは日本で一つしかないでしょう。

ではでは、ご開帳~!!


俺アリーヤ

俺アリーヤの全貌です。
ショルダーシールドの接続部が甘いですが、もう「そんなの関係ねえ!!」
限界を超えました。

正に、化け物級のキットでした。
このキットの中には、私が勝手に増やしたパーツも含めて、500近いパーツがひしめき合っています。
たったの15cm程度のキットなのに。

それらをすべてを6回塗装したら頭おかしくなりますよね?
一体、私はこのキットに何色の色を使ったことでしょう?



装甲色A・B
ブルーパール

武器の調色シルバーグレーは三色
レーザーキャノンの調色ホワイトグレー
砲身の中の調色ブラックゴールド
ショルダーシールドの調色メタルブルー
顔のセンサーのメタルレッド

おそらく、13色です。
それらの塗り分けをイチイチ考えながら塗装するなんて、超面倒ですよね。なんたって、500ものパーツがあるんですよ?
そりゃ、終わりませんよ。

でもいいんです。アリーヤさんだから。
頑張った甲斐があって、恐ろしくクオリティも上がりましたし、素晴らしく格好いいです。

こういうのを秀逸なキットというのです。


夢のキット

全塗装しているアーマードコアのキットを見ることはです。
たまに塗装してあっても、基本工作はほぼ確実にオミットされています。ランナーの上からスプレーしているだけだったりとか。
基本工作をして、全塗装もしているACキットは、私は数えるほどしか見たことがありません。
作業量があまりにも多すぎるって、みんな分かっているのでしょうね。
賢いです
これを頑張るのは馬鹿だけです。

でもです。そこまでやった人しか見れないクオリティってのが存在するのです。
オリジナル塗装を考え、試行錯誤しながらその表現に苦労し、結果達成できた至高の存在

今更ながらに言います。
「このキットは事件だ」
昨年のワンフェスで全貌が発表されてから一年。私も完成しました。


模型野郎ならば

さて、なんとなく塗装説明でもしてみますか。
黒もシルバーも塗料そのままです。シルバーはフィニッシャーズのクロームシルバーを使っています。光輝感が素敵です。

装甲色Aは(なんとなくブルーの方)、ミッドナイトブルーに黒を幾らか混ぜたもの。
これはあまりにも黒すぎたので、色々と悩んだ末にブルーパール(これもフィニッシャーズ)を少し。
怪我の功名ですが、これは大成功でした。
パールの性質上、深みのある色合いでありながらも綺麗な発色を達成できましたし、メタリックな輝きが金属っぽさを引き出してくれました。
上の画像にある左手のシールドの青。これは全部パールです。黒の上にブルーパールを厚塗りしたら、ここまで美しいブルーができるのですね。
ただ、厚塗りすると思いっきり青になってしまうので、装甲色は薄めにコーティングしただけですけど。
でも、写真だと色合い・質感が再現されていませんねえ。残念です。

装甲色Bは、ニュートラルグレーに黒を混ぜてかなり濃いグレーにしたもの。
こちらのパーツは装甲色Aで達成できなかった黒とシルバーのグラデを透過させるべく、かなり薄めに塗っています。
詳しくは下で説明します。

金色は、クレオスのスーパーゴールド。
レーザーキャノンの中の金は、それにブラックを混ぜています。

シルバーは、フィニッシャーズのクロームシルバー。
いい色です。

目は赤にシルバーを混ぜて、そこはかとなくピンクっぽい色合いにした物です。
もう少しピンクに振っても良かったな。

武器のグレー。
これは、装甲色Bで使った濃いグレーにシルバーを混ぜたり白を混ぜたりしながら、三段階の明度のグレーを作りました。

ショルダーシールドのブルーは、シルバーに普通のブルーを混ぜ、さらにネイビーブルーも少し混ぜて緑がかった感じにしています。

墨入れは黒1択で。暗めの色が多いし、メタリックだと反射がきついですからね。

トップコートは、艶ありで。相変わらずツヤテカになる二歩手前を意識。
鏡面の様に、ハッキリクッキリと写りこむのはちょっと好きではありません。

塗装は大体そんなところでしょうか。


食指が動かない筈はない

あ、オーバードブースト展開状態を撮るの忘れた
折角塗り分けたのにーーー!!

変な話ですが、作り終わってから実感しましたねえ。

「俺は、なんてキットを作っていたんだ」

そりゃそうですよ。こんなに面倒なキット。普通は塗装なんてしませんよ
ただ組み立てるだけでハイクオリティなんだからさ。

でもね。さっきも言ったけど、組んだだけのキットは、徹底的に作ったキットには絶対に勝てないんです
だからこそ、真・模型野郎を目指す漢は、全塗装をするんです。
塗装の威力を知っているから。

しっかし、なんちゅうメカメカしさでしょうねぇ。
眩暈がしそうです。


そのデザインと

最近では、発色重視のベタ塗りが主流です。
私もああいう作風は好きですが、やっぱり求めるのは重厚さ
なんですよ。
綺麗に発色していながらも、重厚さを漂わせる塗装。金属的質感。
それがいつもの目標です。

今回、それにかなり近づけたのではないかな?

美しく尚且つ重厚。それって何よ?って言われると困るんですけどね。
「このアリーヤを見てください。こんな感じです」としか、今のところ言えませんね。
まだゴールには程遠いですけど。


その造形美

今回も、相変わらずポーズはありません。
なぜなら、動かすのが面倒だから。

今まで完成させたキットで、完成後に動かして遊んだキットは一つもありません。
というか、作っている時点から、動かして遊んだことはありません。
ただ眺めているだけです。


作るべし

さて、私が大満足なこのフィニッシュですが、ここをご覧下さっている方々はどう思われるでしょうね?

「やっぱり、巨大メカは艶消し」
そう思うでしょうか?

「色合いが好みじゃないなあ」
こういうでしょうか?

「好いデキ」
そう言って下さるでしょうか?

結果的には、どうでもいいんですけどね。
だって、自己満足のために作るのが模型道ですから。
褒めてもらえればそれは嬉しいけど、肝心なのは、自分が作りたいキットを作りたいように作ること。
本当に自分のためだけに
模型を作るのは、のっぴきならない個人ですから。

素組みで素早く作るのもよし。
そこそこ手を入れてみるのもよし。
徹底的に拘るのもよし。

模型とは、キャパが広いものなのです。


だって、こんなに格好いい

いかしてますねえ。この重装備。大好きなんですよ。ゴテゴテメカが。
早くテルスと並べたいものです。

今回の制作に関して書きたいことが一杯あったような気がしたんですが、何を書いていいか分からなくなってしまいました。
実際は、長々と書いているんですが、そういうことではなく何かもっと別のことを。
模型とは面白いものなんだよと。
面倒臭いし、大変だけど、だからこそ作ることは楽しいし、完成したときのカタルシスは素晴らしいんだよと。
そんなことを書きたかったんですけどね。

一言でいうなら、
「どこまでいっても、終わりが見えなかった。でも、作り続ければ、必ず完成する
これだけですね。


模型野郎ならば

でも、確実に言えることは、

頑張った甲斐はありました。
このキットには、その価値があります。
みんな作ろうぜ!!

ってことです。

そうそう、今回の塗装のツートンとはどういうことか?
下で説明しましょう。


魂を揺さぶられるのだ

お分かりでしょうか?
腿と足首装甲。それぞれ、他のところと色が違いますね。他にもこの色で塗っている箇所はあるんですが、ここが一番わかり易いです。

中塗りシルバーを生かすため、なるべくうす塗りです。
写真でもなんとなく伝わると思いますけど、塗装を透過して金属が見えるって感じになっています。
シルバー透過は自前で考案したアイデアですが、結構お気に入りです。
割と使いにくいんですけどね。
シルバーを透過させるために、ある程度薄く塗らなくてはならないってところが。下手したら、しっかりとした色が出せないなんてことになります。
ま、隠蔽力の低い色ならば、綺麗にできるとは思います。

中塗りを完全なシルバーではなく、目的色と同系色でもう少し明るいメタリックにしたらどうなるのでしょうね?
ちょっと興味が湧いてきました。今度試してみよっと。


作る価値はある

さて、ここからは恒例。キットレビューです。



○キットの造形:10点
現時点で最高峰の造形だと思います。なので、満点。
勿論、好みもありますけどね。
模型にとって一番大切なのは造形です。可動でもギミックでもありません。


○どれだけ簡単に綺麗に作れるか度:5点
これまでのAC・V.Iと同じで、素組み無塗装までならば7点でもいいと思います。
ま、細かいパーツが多すぎて、かなりストレスが溜まる部分とかありますけどね。
はめ込むことすらきついパーツとか。腿のシルバーのヤツですよ。
でも、塗装までするとなると、やはり面倒です。求められる作業量が、とにかく尋常ではないので。
まあ、それもACキットの魅力なんですけどね。
造形美を追求するために、重たくなってしまったということですから。
無駄に重たいだけの一部のキットとは一線を画しています。
何とは言いませんけど、この間出たグラディウスのアレとか。
マスキング自体は結構面倒臭い箇所もありますが(目とか足首装甲のシルバーとか細かすぎ)、なんとかなると思います。
そんなに沢山あるわけではないですしね。



○可動範囲:4点
余り動かないって考えたほうがいいでしょうね。
足首などは割りと接地性はいいのですが、それ以外はいまいちです。
ま、可動が考えられたデザインではないですからね。

 

○関節・武器保持力:7点
相変わらず手首がちょっと弱い気がしますけどね。
まあ、武器が重たいから・・・。
それ以外は問題ないと思います。
でも、今回もポリ割れはしていました。足首装甲のボールジョイント部です。
ここだとそれほど負荷もかからず大丈夫なのですが、腰とか肩とか股関節とか足首とかが割れたら・・・。
私は割れませんでしたけどね。

 

○プレイバリュー:6点
組み替えをしたり、別売りウェポンやらを買ってきて遊ぶには楽しいと思いますよ。



○置物的価値:10点
アイキャッチ抜群!!メチャメチャ格好いいです。
これまでのACのところでも書きましたけど、今まで作ったキットの中で最高のキットです。
デザインも造形も秀逸。文句なしです。
ただ、引っかかり易いので、落っことして壊したりしないよう、ご注意ください。

 

○総合評価:10点
満点でしょう。模型としては。
ACキットは玩具としてはちょっと厳しい部分もあるかと思います。
組み立てに時間がかかったり、可動が少なかったり、脆かったり、
でも、造形美を堪能する観賞物として考えれば、これほどのものはそうそうありません。
現在のプラモデルの中で、私はアリーヤさんが最高のキットだと思います。
幾ら眺めても飽きません。

 

○お勧め度:10点
作れ!!
作れば分かるさ!!


ということでした。
私はアリーヤさんを断然プッシュです。

最後に、



比較

並べてみました。これまで作ったAC.
一つ一つに、愛情と拘りと青春の1ページが詰まっています。

さて、これでアリーヤさんはお仕舞いです。
素晴らしいキットなので、もう一回作ってみたいのですが、あと数年はいいや。
こんな大変な作業。暫くしたくない。できれば二度としたくない
草臥れ果てましたよ。マジで。
でも、頑張るとクオリティも上がるから、「やろう」って気になるんだよなあ。
アリーヤさんに、もう一度挑戦してみたいってなるんだよ。
模型って変なの。

それにしても、楽しかった。
三ヶ月間、ずっとアリーヤさんに遊んでもらいました。
パーツが多すぎて中々把握できない構造で疲れたり、塗装で「あーでもないこーでもない」と悩んだこともいい思い出ですね。

「目指せ!最高傑作」
これを目標に頑張ってきたアリーヤさんですが、私は達成できたかなと密かに思っています。

後は眺めて楽しもうっと。私しか見れない究極の俺アリーヤとして・・・

やっぱり、模型ってのはこういう充実感を与えてくれるものでなくちゃ。
これが、正しい模型のあり方なんではないかなあ。


さて、この半年間、ACキットを本気ットとして作ってきましたが、このアリーヤを節目として、一旦離れます
3つってのは切りのいい数字だと思いますし。
こういう節目ということも考えて、アリーヤさんを第一次AC祭り
のトリに持ってきたんですけどね。
最初に作るのではノウハウがないだろうし、勿体ない。
やっぱり最後を飾るものでなくてはと。

暫くは別のキットを作り、またACに戻ってくることでしょう。
MGも作りたいし、R3も作りたいし、FSSも作りたいし、マクロスも作りたいし、ボトムズもオーラバトラーも作りたいと。
色んな作りたいキットがありますからね。

嗚呼、ACに戻ってこられるのはいつになることか・・・。
とかいいながら、どこかで欲望に耐え切れず作ったりして。

いずれにせよ、暫くキット休暇を取り、数日間はブログ更新もお休みします。ぼーっとしてたいんで。

以上。最高のキットを徹底的に作った、俺アリーヤの章は完結
楽しかったぜ!!

そんな訳で、今日のアリーヤはお仕舞い。

また。


以下、オマケ。


超えられない壁

素組みとの比較。
質感。やはり段違いですよね。

あと、もう一つ。


スクラッチ

塗装がすべて終わってトップコートの段階の組み立てで気がつきました。
パーツが一個紛失している!!

探しても見つからないので、スクラッチしました。
削り込みが足りず、まだ追いついていませんが、まあまあ上手に誤魔化せたかな。
このせいでアップが遅れたんですけどね。

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